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[硬式野球] 東都大学野球 春季1部リーグ戦・中大2回戦
5月23日(金)明治神宮野球場
○東洋大3ー2中央大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 |
中央大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 |
島田、飯塚、中島、金綱、石澤ー政所、石橋、高山
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打数 | 安打 | 得点 | 打点 |
1 | (左) | 金丸健司(営3=上尾) | 2 | 0 | 0 | 0 |
打→左 | 山田隼(総3=木更津総合) | 3 | 1 | 1 | 2 | |
2 | (二)→遊 | 髙中一樹(総2=聖光学院) | 3 | 0 | 1 | 0 |
3 | (遊)→三 | 宮下朝陽(総4=北海) | 4 | 1 | 0 | 0 |
4 | (右) | 花田旭(総4=大阪桐蔭) | 2 | 2 | 0 | 0 |
5 | (指) | 西川太基(営4=九州学院) | 4 | 1 | 0 | 0 |
6 | (一) | 山内教輔(総2=東海大相模) | 3 | 0 | 0 | 0 |
打→一 | 中村瑠斗(営3=拓大紅陵) | 1 | 1 | 0 | 1 | |
7 | (中) | 秋元俊太(済4=木更津総合) | 3 | 0 | 0 | 0 |
8 | (捕) | 政所蒼太(営4=天理) | 1 | 0 | 0 | 0 |
打 | 樫原晃樹(営3=済美) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
捕 | 石橋輝星(営2=智弁和歌山) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
打 | 池田彪我(営4=三重) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
捕 | 高山亮太(総2=三重) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (二) | 前髙翔太(営3=熊本工業) | 2 | 1 | 1 | 0 |
打→三 | 浅嶋大和(営2=九州国際大附) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
打→二 | 吉田元(営4=龍谷大平安) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
計 | 32 | 7 | 3 | 3 |
・投手成績
勝敗 | 名前 | 回数 | 球数 | 被安打 | 四死球 | 三振 | 失点 | 自責点 |
勝 | 島田舜也(総4=木更津総合) | 5 | 79 | 7 | 0 | 7 | 1 | 1 |
飯塚遥己(営2=常総学院) | 1 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
中島賢也(営1=東洋大姫路) | 1 | 14 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | |
金綱伸悟(済3=木更津総合) | 1 | 12 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | |
石澤順平(総1=木更津総合) | 1 | 12 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
初戦を7-5で制した東洋大は、中央大学との決戦に臨んだ。エース島田(総4=木更津総合)は5回を7安打1失点7奪三振と力投。山田(総3=木更津総合)の今季第2号となる2ラン本塁打で逆転に成功した。3季ぶりの一部昇格となったが、目標の勝ち点3を獲得そして3位Aクラス入り。最終戦を飾るにふさわしい勝利で春リーグを終えた。
直球中心の配球で好投した島田
島田の立ち上がり、中大打線に捕まった。内野安打と左前安打で1死一、二塁のピンチを背負うと4番・皆川(中大)から見逃し三振を奪って応戦。さらに内野安打で満塁とするも続く打者を空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた。指揮官は「今日は球が走っていたのでそんなに心配はしていなかった」とエースへの揺るがぬ信頼を口にした。
二回では二者連続の見逃し三振で三者凡退に抑え、安定感ある投球を見せた。しかし三回、1番・繁永(中大)に中安打を許し犠打で1死二塁。若井(中大)の適時打で走者は一気に本塁へ。先制点を奪われた。
中安打を放った宮下
逆転2ラン本塁打でチームに貢献した山田
山田を迎える前髙(左)と髙中(右)
1点ビハインドの五回、前髙(営3=熊本工業)の中安打で反撃の糸口をつかんだ。2死一塁で代打山田が放った初球。直球を完璧に弾き返し、左翼席へ叩き込んだ。「強く振ろうと思った結果がああいう形になってよかった」秋に向けては「この結果に満足せず自分を追い込んで試合に出続けられるように頑張りたい」と力を込めた。山田にとっては今季2本目のアーチ。嫌な雰囲気を断ち切る逆転2ラン本塁打だった。
島田は5回を7安打1失点7奪三振と力投。代わった飯塚(営2=常総学院)は六回を無失点。三番手には今季初登板の中島(営1=東洋大姫路)。繁永(中大)を空振り三振、続く打者を二ゴロに抑え七回を終える。来季への期待が高まる投球を見せてくれた。
本日2安打の花田
貴重な右適時打を放った中村
八回には花田(総4=大阪桐蔭)が初球を左安打にし、1死一、二塁とチャンスメイク。2打数2安打と快音を響かせた。代打中村(営3=拓大紅陵)が適時打を放ち、塁上で両手を掲げ3ー1と中大を突き放した。
その裏追加点を許すも、最終回は繁永(中大)の打球を三ゴロに抑えたところで試合終了。1点差を守り切り、1部3位の成績で春を終えた。
目標には届かずも、5季連続優勝を達成した青学大から1勝するなど成長を実感できた今季。「秋に向けて十分戦える戦力がうちにはある」と指揮官は胸を張る。手応えと同時に課題も見えたはず。彼らを待つのは"夏の地獄練習"。見据える先はリーグ優勝、日本一。全ては勝つため、この夏さらなる進化を遂げる。
◼︎コメント
・井上監督
ーー今季最終戦、勝ち点3を獲得したが
当初の目標はみんなで優勝を狙っていこうと。もし優勝がなくなったら1つでも上の順位を狙ってやっていこうということだったので最終的に3位か4位かというとこで、1つでも上の順位の3位を取ることができてよかったです。
ーー島田くんが立ち上がりに捕まる部分あったが
3本ラッキーヒットだったのでそんなにでした。今日は球が走っていたのでそんなに心配はしていなかったです。
ーー打線は代打の山田くんが
代打で初球から行って素晴らしいと思います。普段からそういうことをしてほしいなと思います。
ーーあの場面1発を狙っていたか
最初から金丸が2打席、山田が2打席と決めていたので彼がどういう心理状況だったかとかは分からなかったです。
ーー秋に優勝争いをするために足りない点は
ちょっとの差かもしれないですけども、打撃陣に関してはバッティングカウントでどれくらいで仕留められるか。追い込まれてから仕留めるのは難しいので。今日の山田じゃないですけど、平行カウントも含めてバッターカウントの時にどれだけ(仕留められるか)ってことです。亜細亜、青学さんのバッターってミスショットが少ないと思うんですね。投手陣に関しては四球を少なくして当然野球の中で四球はあるんですけども、それが得点につながっているから勝てていないということだと思います。いかに減らすか、あんまり言いすぎると今度は投げられなくなってしまうので『出してもいいけど出したら抑えてこい』とそれはずっと伝えています。
ーー青学大が勝てば5季連続優勝が決まるが、改めて今季戦ってみて
強かったです。投手陣も打撃陣もいい選手が揃っていますので単純に強いと思います。最初の方に言ったかもしれませんが、予想通りです。亜細亜と青学が強いなと思っていたので。他が弱いと言っているわけではありませんよ。(笑)この2つは頭が抜けているなという感じがしていたので。
ーー1部での手応え、選手のポテンシャルなどつかめたか
うちもちゃんと勝ち点3は取ることができたので、秋戦うために夏は地獄の練習をします。
ーー3位で終えて監督の総評と収穫、秋に向けて課題は
総評としては優勝したかったんですが、正直自分の中でも亜細亜さんと青学さんは強いなと思っていたんですが負けるのが嫌いなのでそれでも勝てるかなとは思っていたんですね。でも実際接戦の試合もありながら負けちゃったんですけれども。ただ秋に向けては十分戦える戦力がうちにはあると自信は持っています。秋に向けての課題は投手陣はいかにストライクゾーンで打ち取れるかというとこだと思うんですね。打撃陣はストライクゾーンをいかにミスショットを少なくして1発で捉えられるかが課題だと思います。
ーー島田くんの活躍はもちろん、大坪くんの安定感のある投球が順位に大きく貢献した、1つの心の安定材料だったと思うが評価は
結果だけ見ると大坪もなんだかんだ1勝しかしていないんですけども、そうは言っても試合を作れる投手だと思っているので島田の後に大坪がいるという、それ以外にも投手はいますが、安心感というか安定感というかそれはダブルエースじゃないですけどそれくらいの気持ちは持っています。
ーー夏強化したいこと、秋の目標は
秋はもちろん優勝、神宮大会優勝したいなというはあります。夏どうしましょうかね。強化練はやりますよ。とにかく鍛えます。やはりもう1段階、力をつけないと亜細亜さん、青学さんには勝てないと思うのでいい勝負はできても今のままじゃ勝てない。そこは課題をなんとか克服してやっていきたいと思います。
・山田隼
ーー五回の代打起用を振り返ると、打った球種は
打ったのは真っ直ぐで昨日も試合に途中から出させてもらったんですけど、昨日の打席で迷いながら打ったというのがあってその反省を生かして今日は迷わず真っ直ぐ1本に絞って初球から行きました。
ーー感触は
本塁打を狙ったわけではないんですが、強く振ろうと思った結果がああいう形になってよかったです。
ーー最終戦で1発、来季に向けては
この結果に満足せず秋に向けて自分を追い込んで試合に出続けられるように頑張りたいです。
・島田舜也
ーーピッチングの振り返りを
井上さんも言った通り、真っ直ぐは自分の中で感触がよかったので真っ直ぐ中心の配球をして、試したい球でだったりコースをつく練習など取り組んでました。
ーー初回満塁のピンチ、三回最小失点で食い止めた場面については
そこまで気にしていなかったです。
ーー直球は155㌔計測、五回は配球少し変えていたか
キャッチャーが変わったのでそれだと思います。
ーー今季を振り返ると
最初、亜細亜戦の時にみっともないピッチングをしてしまったのでそこから何が悪いか、何が原因かを根本からしっかり自分で見つめ直してそれをうまく改善できてきて今日のようなピッチングにつながってきていると思います。1つの原因としてはリーグ戦前の体調不良が大きく響いているかなと思うので秋はしっかり体調管理をしてベストな状態でリーグ戦に入れるようにやっていきたいです。
ーー体調不良は風邪?
そうですね。
ーー夏は日米大学選手権に向けた合宿があるがそこへの思いは
選ばれればもちろん頑張りたいですし、去年行って落選してるという悔しさも少なからずあるのでそこは選ばれたからには次は絶対勝ちとるという意識でやりたいです。
TEXT=福田和奏、PHOTO=山本華子