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平成27年度東都大学野球秋季２部リーグ戦・拓大２回戦
10月18日（日）拓大グラウンド
東洋大６－０拓大
木村が初回に放った安打が打線を勢いづけた
先制のホームを踏み、笑顔で迎え入れられる
この男の活躍なしに今日の勝利はありえなかった。木村（営４＝愛工大名電）は初回、「常に代打だったので１打席目の初球、本当にそれだけ狙っていた。」という言葉通り初球を捉え、先制の口火となる中前打を放った。〝ラッキーボーイ〟のお出ましだった。
ベンチからは何度も〝ラッキーボーイ〟や〝キーマン〟という声が飛んできた。その声を聞いて「そうならなきゃいけないな」と思ったという木村。「チームに新しい風を吹かせ、雰囲気を作ることが求められている」という自覚が、今日の活躍につながった。さらにこの試合は「社会人では野球をやらないので、負ければ野球人生自体が最後」となる試合だった。今日のスタメン起用は立正大戦が終わった後すぐに監督から「右投手のときは行くぞ」と告げられた。昨日の打撃練習で誰よりも元気に練習に励んでいたのが印象的だった。
木村は「打つことができてうれしい」と笑顔で語ったが、自分自身のプレーを60点と評価した。「課題とされた右投手のときに左打者としての仕事はできたが、左投手のときは１死一、三塁の場面で捕飛になってしまった。これができていたら100点だった」と振り返った。だが、勝利を手繰り寄せたプレーをしたという意味では満点でもいいのではないだろうか。木村にとって記録と記憶に残る試合となった。
・コメント
木村(営４＝愛工大名電)
左打者なので右投手の時だけと言われていた。社会人では野球をやらないので野球人生自体が最後。引退試合だという覚悟でやった。スタメン起用は立正大戦が終わった後、右ピッチャーの時は行くぞと言われていた。４年で、キャプテンでもなく寮長でもなくて何もない立場で、ふざけてではなく明るくやるようにしていた。自分が監督の前で怒られることで、それが出来たらみんながリラックスできるかなと思った。ラッキーボーイやキーマンという声は聞こえていて、そうならなきゃなと思っていた。野球の実力というのはないので、チームに新しい風を吹かせ、雰囲気を作ることができれば、それが求められているのかなと思った。最後の試合で、常に代打だったので１打席目の初球、ほんとうにそれだけ狙っていて、それで結果的に打てたのでうれしい。今日の自分は60点。課題とされた右投手の時の左打者としての仕事はできたが、左投手の時に１死一、三塁の場面で捕飛になってしまった。これが出来ていたら100点だった。
TEXT/PHOTO＝伊藤梨妃
