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関東大学女子トーナメント準決勝
5月25日(日) 駒澤大学 玉川キャンパス
【Min】〇宮田ゆう(RSC:R3 1'36) ●日大
【LF】〇吉田姫菜(WO)●日大
【B】〇西中結菜(WO)●亜細亜大
【Fe】〇山田月琴(RSC:R3 2'19) ●日体大
「今年こそ、悲願の団体優勝へ」
関東大学女子ボクシングトーナメント戦で、絶対王者として君臨するのは日体大。その強さは圧倒的で、過去5年間にわたり団体優勝を独占してきた。東洋大は、何度もあと1歩届かず、その背中を追い続けてきた。
今年こそ、王者の連覇にストップをかける。この厚い壁を打ち破り、悲願の団体優勝を成し遂げるべく、東洋大はトーナメント準決勝に挑んだ。
準決勝には、東洋大から4選手が出場。ミニマム級の宮田(営1=熊本工業)、フェザー級の山田(営1=)は、ともに1年生ながら最終ラウンドでRSC勝ちを収め、決勝進出を決めた。堂々の勝ち上がりを見せた。また、ライトフライ級の吉田(済3=海南)、バンタム級の西中(営4=浪速)は相手棄権による不戦勝で準決勝を突破した。
ミニマム級・宮田ゆう
ミニマム級に出場した宮田の試合は、試合開始のゴングとともに、相手は距離を詰めて激しく前に出てきた。1ラウンド序盤からプレッシャーをかけられ、宮田はカウンターパンチを受けてバランスを崩し、尻餅をつくようにダウンを喫する。それでもすぐに立ち上がり、冷静さを取り戻すと、距離を保ちながら徐々に主導権を握っていく。的確な連打に加え、右ストレートのカウンターで2度のスタンディングダウンを奪い、最後は3ラウンド1分36秒、堂々のRSC勝利を果たした。
フェザー級・山田月琴
フェザー級の山田の試合は、序盤から1歩も引かない打ち合いが続いた。1ラウンド、両者は冷静に距離を取りつつも、ボディーや顔面を積極的に狙い合う激しい展開。互いに主導権を譲らず、2ラウンドも互角の攻防が続いた。試合が大きく動いたのは3ラウンド。山田の右ストレートがクリーンヒットすると、そこから一気に連打を浴びせ、大きなダメージを与える。勢いに乗った山田は、さらに右ストレートを起点とした連打でスタンディングダウンを奪い、3ラウンド2分19秒、山田が見事RSC勝利を飾った。
出場した4選手全員が準決勝を突破。これで、先日5月11日に、バンダム級1回戦を突破した原田を含め計5名が決勝の舞台に立つこととなった。
準決勝終了時点での団体得点は、1位・日体大が10点、2位・東洋大が9点、3位・駒澤大が3点。東洋大は、長年頂点に君臨する日体大を目前に捉え、逆転優勝の可能性を残している。
決勝では、5人のうち4人が絶対王者の日体大との直接対決に挑む。悲願の団体初優勝へ。東洋大は全階級での勝利を狙い、6月28日、決勝の舞台に立つ。
■コメント
・宮田選手
試合前からずっとドキドキしていました。高校とは違って試合時間が1ラウンド2分から3分になったので、技術的にも体力的にも違いました。相手の勢いが想像以上で、1ラウンド目は少し焦ってしまい、スリップ気味のダウンもありましたが、その後は落ち着いて自分のボクシングができました。相手のパンチが当たった時が結構あったんですけど、2、3ラウンド目では確実にパンチを当て、ダウンを奪ってストップ勝ちできたので良かったです。決勝の相手はパンチ力もフィジカルもあるので、1ラウンド目からちゃんと自分の距離で戦って、パンチをもらわないようにするのを目標にやっていきたいと思います。
・山田選手
リングに上がったら自分のモードに入れるので心配はなかったですが、それまではずっと緊張していました。相手は大学4年生でパワーもあり、自分との力の差は感じました。中に入ってくるのは分かっていたので、自分の距離で戦おうとしましたが、付き合ってしまった場面や無駄なパンチをもらった場面もありました。それでも、自分のストロークの長い距離からストレートを打てたのは良かったです。決勝は駒大の実力ある選手との対戦なので、試合動画を見て研究し、実力を上げて絶対に優勝したいです。
[次戦試合予定]
関東大学女子トーナメント戦 決勝戦
6月28日(土)後楽園ホール 13:30 試合開始
※関東ボクシング連盟YouTubeチャンネルにてライブ配信が予定されています。
TEXT/PHOTO=鎌形美希