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天皇賜盃第94回日本学生陸上競技対校選手権
6月5日(木)〜8日(日)
JFE晴れの国スタジアム
男子400m予選
2組1着 平川慧 46"96 Q
3組2着 山﨑琉惟 46"29 Q
6組2着 白畑健太郎 46"86 Q
男子400m準決勝
1組2着 山﨑琉惟 46"40 Q
2組2着 白畑健太郎 46"42 Q
3組3着 平川慧 46"68
男子400m決勝
3位 白畑健太郎 46"71
5位 山﨑琉惟 46"96
6月5日から4日間に渡り、岡山県のJFE晴れの国スタジアムで天皇賜盃第94回日本学生陸上競技対校選手権(以下、日本インカレ)が行われた。男子400mには山﨑琉惟(健3=洛南)、白畑健太郎(法2=米沢中央)、平川慧 (健2=コザ) が出場。白畑が3位入賞を果たした。
表彰台に立った白畑(右)
大会1、2日目に行われた男子400m。今季もすでに学生個人選手権や静岡国際陸上などで存在感を示す東洋大の400mブロック。し烈な学内の争いを勝ち抜き、3名がスタートラインに立った。
初日に行われた予選2組に、平川が登場。「予選はリラックスして、温存できた」と振り返り、余裕をもって1着通過。続く3組では、山﨑が内レーンから追い上げる。「競技場の風に乗って、いい感覚で走れた」と、自己ベストを更新。勢いそのままに準決勝進出を決めた。6組の白畑も、他を寄せ付けない走りでトップで最後の直線へ。その実力を発揮し、3名全員で翌日の準決勝へと進んだ。
翌日の準決勝。1組では山﨑が序盤から主導権を握り、トップでラスト100mを迎える。他選手からの猛追を受けるも、僅差の接戦を勝ち抜き、2着で決勝進出を決めた。
続く2組にエントリーされたのは白畑。前回大会チャンピオンの田邊奨(中大)らがそろった組に「前半から積極的にいった」と攻めの走りで、スタートするとすぐに1つ外側のレーンを走る田邊を捉える。先頭で最後の直線に差し掛かると、後半型の田邊に先行を許すも2着に入り、決勝へと進んだ。
最終3組には平川。国内最高レベルのセイコーゴールデングランプリにも出場した平川は、4月下旬から5月にかけて4週連続でレースに出場。「体の重さが続いていた」と、疲労が抜け切らない中でも、前半から積極的にレースを進めた。しかし、わずかに届かず、組3着。惜しくも決勝進出を逃す結果となった。それでも、「ここで外して、まだよかった」。平川はこの後にも日本選手権や、ユニバーシアードなど、さらなる大舞台が控えている。今大会の悔しさは次のステージで。世界へ向けて、再発進する。
そしてこの日行われた決勝。この舞台に立ったのは、白畑と山﨑。4レーンに白畑、8レーンに山﨑が入り、レースはスタートした。「準決勝よりもゆっくり入ってしまった」と語りながらも、後半で追い上げ、表彰台圏内に入ったのは白畑。ゴールまで一心に駆け抜け、3位をつかんだ。
山﨑は、5位でフィニッシュ。「勝負で負けました。単純にきつかった」。目標としていた表彰台には届かなかったが、鉄紺を背負って戦い抜いた。
学生大会に並行して、シニアの舞台でも結果を残し続ける東洋大。連戦が続き、タイトなスケジュールとなる中でも、鉄紺の強さは手放さなかった。この大会の1か月後には、真の日本一をかけた日本選手権が開幕する。学生にとって大一番とされる舞台でも、東洋の目線はその先へ。日本のトップランナーたちと、世界への代表権をかけた戦いへと向かう。
◼︎白畑健太郎
ーーレースを振り返って
準決勝は強い組に入ってしまったので、前半から積極的にいくというレース展開で。決勝は、準決勝よりもゆっくり入ってしまって、そこで勝負ということで、3位に入れたのはとても良かったと思います。
ーー目標としていたのは
目標としていたのは45秒後半を出して優勝ということでしたが、まだ練習不足だと感じたので、日本選手権に向けて、また頑張っていきたいです。
ーー日本インカレが早まったが、自身のコンディションは
遅い方が自分的にはよくて、早まったことであまり練習が積めていなかったんですが、そこで3位に入れたことはよかったです。
ーー次に向けて目標
日本選手権で45秒前半を出すことです。
◼︎山﨑琉惟
ーーレースを振り返って
準決勝は全力で行って、決勝でも勝負したかったんですが、勝負で負けましたね。単純にきつかったです。
ーー目標としていたのは
やっぱり表彰台には登りたかったんですが、3本走れる力がなかったです。
ーー予選でのベスト更新について
予選は競技場の風に乗っていい感覚で走れて。調子もよかったので、そのまま自己ベストが出て、いい走りができたと思います。
ーー個人種目での出場は初となったが
学内でも個人の争いが激しくて、そこを勝ち抜いて選んでもらったので、自信をもって走ることができました。
ーー次に向けて
まだマイルがあるので、マイルでしっかり学生新記録を出して優勝することと、日本選手権で45秒台の自己ベストを出して、決勝に残りたいです。
◼︎平川慧
ーーレースを振り返って
昨日の予選はリラックスして、温存という形で行けて。ここ最近の調子は自分でもわからなかったんですが、アップの段階では動きもよくて、スピード感もよかったんですけど、体の重さがGGP(セイコーゴールデングランプリ)が終わったくらいから続いていました。
ーー連戦の疲労があった
ここで外して、まだよかったのかなと思っていて。日本選手権で決勝に残るというのを次の目標にしていたので。あと1か月あるので、ここからまた作り直して、日本選手権でいい走りができればいいかなと思っています。
ーーその日本選手権へ向けての意気込み
45秒中盤は最低限出して、決勝に残れば世界選手権のリレーに繋がると思うので、そこを目指していきたいです。
TEXT=近藤結希/PHOTO=近藤結希、鈴木真央