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2025.07.17
水泳

[水泳] 「僕はもともと速い選手じゃなくて」つかんだ日本代表─福田圭吾/FISUワールドユニバーシティゲームズ事前インタビュー

 7月16日から27日にかけて2年に一度開催されるFISUワールドユニバーシティーゲームズ(以下、ユニバーシアード)がついに開幕。世界中の学生アスリートたちがドイツ・ラインルール地方に集結し、「学生のオリンピック」ともよばれる今大会に東洋大水泳部・陸上競技部あわせて5名が代表に選出された。

 今回は男子のバタフライに出場する福田圭吾のインタビューをお届けする。(取材日・4月24日、聞き手=髙梨美遼)



◇福田圭吾(国3=武南)

大学入学後から着々と自己ベストを更新し続け、3月の日本選手権では見事ユニバーシアードの代表に選ばれた。まわりを見ながらレースを展開できる選手。今年度の副主将も務める。


ーー日本選手権の決勝はどのような気持ちで挑んだか

   今でも思い出すと結構楽しかったって思います。200mバタフライが出る種目の中で1番最初のレースで、予選はかなり緊張していてあまり覚えていないんですけど、決勝はもうやるしかなかったので、落ち着きながら結構楽しむことができていて、あの雰囲気が今でも結構鮮明に覚えているっていうか、運命なのかなと思いながら泳いでました。


ーー緊張はありましたか

   緊張はしていましたが、緊張よりも結構楽しみが勝っていて、やらないといけない状況だったので、緊張よりは楽しみの方が勝っていたのかなと思います。


ーー日本選手権で泳ぎ終わった後、大きくガッツポーズをしていましたが、その時の心境は

   短いけど最後の1ヶ月間は自分の中ではこれまでの人生の中で1番頑張ってきた時期だと思っていて、その中で結果が出るかどうか少し不安な中、レースに臨んで1秒ぐらいベストを更新できてうれしかったです。その時はまだ出ていなかったんですけど、大学生で1番になっていて、ユニバーシアードの代表に入れると思って、自分もここまで来たんだなという実感がそこでわいて、単純にうれしかったです。



ーー日本選手権で目標にしていたタイムには届かなかったと仰っていましたが、反省点や課題は

    前半自分的には楽に入って、内側の6レーンの選手を見ながら泳いでたんですけど、思ったより速くて、ベストより1秒近く速く入っていて、オーバーペースな中で100mから150 mで少しタイムを落としてしまったので、そこが少し足りなかったところというか、タイムを疎かににしてしまって、勝負にこだわってしまったところが目標タイムに届かなかったところかなと少し思います。


ーーユニバーシアードの代表に選ばれた時、率直な感想

   ゴールした後はうれしかったんですけど、だんだん日が経つにつれて実感がなくなっていったというか、本当に入ったのかみたいな。夢ではないと思いますが、入った後の方がなかなか実感が湧かなくて、すごい速くなったんだなと思っていました。うれしさと驚きがまだ半々みたいなかんじですね。


ーーまわりの反応は

    僕はもともと速い選手じゃなくて、今回ユニバーシアードの代表になっている選手みたいな高校時代の経歴を歩んでいなくて、なんなら新参者みたいな感じだと思います。それでも地元の人とかはうれしく言ってくれたり、高校時代まで教えてもらってたコーチとかはすごく喜んでくれてたので、自分のタイムや結果でそこまで人に喜んでもらえるのがちょっとうれしかったです。



ーーユニバーシアード出場にあたって、自分の強みは何か

   元々後半が結構持ち味だと思っているので、前半を攻めた中でも後半の持ち味をしっかり活かせるかが大切になってくると思います。後半の武器を磨きながら前半のスピードを磨いていけたらなと思います。


ーーユニバーシアードに向けて強化したいところ

   スタートとターン動作ですね。海外選手だと体が大きくなってきたりして、スタートのジャンプ力とかターン動作の壁けった後とかのスピードがやっぱり変わってくると思うので、そこで置いていかれないように強化していきたいかなと思います。


ーー代表の1次合宿がありましたが、手応えや感想は

   東洋でやってると代表選手がゴロゴロいて、すごく刺激をもらいながらやってるんですけど、ユニバーシアードのほうでも世界水泳入れなくても実力を持った選手がいっぱいいたので、すごく良い刺激になって、まだまだ自分も速くなれるんだなというふうに実感しました。


ーー他大学の選手との交流はあったか

   僕は代表に入ったことがなかったので、誰とも話したことがなかったんですけど、最初の方に他己紹介とかあったりして、だんだん仲を深められていったかなと思います。今日もみんな合同で練習して、親睦を深められたかなと思います。



ーー初めての世界大会、緊張しているか

   緊張もありますが、自分の実力が世界のどこまで通用するかっていうのが、非常に楽しみで、まだまだ今の実力だと世界だと通用しないと思いますが、あと3ヶ月ぐらい頑張った後の自分の姿が楽しみです。


ーーユニバーシアードが終わったらインカレがありますが、どんな風に成長していたいか

   なかなかタフな1ヶ月半ぐらいだと思いますが、そこで甘えたりせずに、自分が強くなるポイントだと思うので、ユニバでもしっかりベストを出して、その後の合宿で一回ベースを作って、インカレでもう一回さらなる飛躍ができるように頑張っていきたいと思います。


ーードイツで楽しみにしていることは

   ソーセージとかがおいしいと聞くので、食べてみたいかなと思います。


ーー海外に持っていきたいもの

   あまり趣味がないんで、ゲームぐらいしかなくて。日本食が食べたくなるとは思います。でも2週間ぐらいなので、日本食だったらカップ麺です。向こうだとあまりおいしくないと思うので結構持って行くかもしれないです。



ーーレース前のルーティーンは

   結構ルーティーンがあって、説明するのが難しいんですけど。片足を台に乗せて、そこからルーティーンをしていき、最後はスタート構える前に、大きく手を広げるのがあって、その後構えた時にに行けるぞって言って構えます。


ーーいつから始めたか

   胸を広げるのは高校3年生ぐらいからやり始めて、高校3年生のタイムが出なくなった時に何かいい方法ないかなと思いながら、友達に聞いたりして見つけて、そこからルーティーンになってます。


ーー目標にしている選手は

   あまりいなくて。松下知之(国2=宇都宮南)とかは目標っていうか、勝ちたい相手なので、みんな自分より速い選手はすごいと思うんですけど、それがどうしても勝ちたいになってきて。目標にする選手はやっぱり松下ですかね。なんでも速くて、結構すごいなとは思ってるんですけど、でもやっぱり勝ちたいので勝つためにはもっと練習頑張らないとかなと思います。


ーーユニバーシアードへの目標と意気込みは

    僕が出る種目がずっと歴代で日本がメダルを取っているらしくて、かなりそれでプレッシャーをかけられましたが、あと2ヶ月、3ヶ月努力すればメダルは取れなくはないと思っているので、しっかりユニバーシアードでもメダルを取ってきて、大学生エリートっていうタイムを割っていけるように頑張りたいと思います。



・身長/183㌢

・リラックス方法/深呼吸する。鏡に向かって目を見ながら自分はいけると言う。


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出場種目(日本時間)


・男子200mバタフライ

7月19日(土) 16:00 予選 

20日(日) 2:24 準決勝

21日(月)3:24 決勝


・男子100mバタフライ

21日(月)16:00 予選

22日(火)3:36 準決勝

23日(水)2:00 決勝



TEXT=髙梨美遼、鈴木真央/PHOTO=スポトウ水泳班

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