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第53回平成国際大学長距離競技会
10月24日(土)鴻巣市陸上競技場
男子800m
3組
1着 眞柄 1'51"70
DNS 海谷
DNS 本平
DNS 増田
DNS 松崎
女子3000m
1組
DNS 梨本
2組
1着 黒澤 10'08"98
15着 小笠原 10'31"44
17着 鈴木 10'35"20
25着 柴田 11'13"01
26着 佐藤真 11'19"00
3組
9着 渡部志 10'10"70
16着 曽我 10'32"87
男子5000m
13組
2着 荒武 14'39"94
3着 佐藤友 14'43"58
14着 山口健 14'54"69
26着 田中 15'10"15
29着 碓井 15'18"28
31着 横山 15'23"49
DNS 清水
DNS 香川
16組
7着 山本修 14'01"73
15着 渡邊一 14'22"27
26着 力石 14'38"36
32着 湯田 14'50"68
DNS 高森
DNS 菅原
男子1万m
2組
10着 高森 30'35"52
11着 小柳 30'36"60
4組
2着 寺内 29'25"44
25着 山本信 30'45"22
26着 吉村 30'51"85
「走ることが楽しい」と充実した表情を見せた寺内
山本修は13分台に迫る自己ベストをマークした
平国大記録会に、長距離部門と女子長距離部門が出場し、故障からの復帰戦となった選手らが好走を見せた。
1万mには、全日本駅伝(以下、全日本)にエントリーしている寺内(ラ4=和歌山北)が調整のため出場する。実業団選手が引っ張る中で、余裕を持ってラストに臨み9000mで前に出るも、スパートし切れずに2着でゴールした。出雲駅伝ではエントリーされながらも緊張やプレッシャーのため調子を上げられず、出走のなかった寺内。それを機に初心に返って臨んだ今回のレースでは、結果には満足していないものの「純粋に陸上が好きだという気持ちを思い出して、今は走れることがとても楽しくて幸せ」と、笑顔も見られた。「全日本は優勝したことがないから自分たちで初優勝を遂げたい」。気持ちの面できっかけをつかみ、全日本への思いを一層強くするレースとなった。
さらに、駅伝メンバー入りを狙う選手たちもレースに臨み、5000mでは山本修(済1=遊学館)が自己ベストをマーク。ラスト1000mで上げられず惜しくも13分台には届かなかったが、故障から復帰1ヵ月でのレースで順調ぶりをアピールした。また、駅伝経験者の渡邊一(ラ4=九州学院)もまずまずのタイムで復帰戦を終えた。酒井監督が「箱根路線に絡めていきたい選手」と期待する彼らが今後調子を上げていくことで、チーム力はさらに加速するはずだ。
女子長距離部門からは、練習の一環として7名の選手が3000mに臨んだ。万全の状態でのレースとはならない中ではあったが、黒澤(食2=花輪)が「杜の都を走る選手に追い付くだけでなく越していくことで、よりレベルの高いチームになると思う」と話すように、チームのベースアップのためには彼女たちの奮起が求められる。まずは調子をしっかり戻し、今後の駅伝シーズンに臨みたいところだ。
男女とも直近に駅伝を控えてのレースとなった今記録会。山本修が「少しでも全日本組の勢いになるようにと走った」と話したように、今日出場した選手たちの走りでエントリーメンバーの士気も高まったはずだ。チーム一丸となって、駅伝シーズンを戦っていく。
■コメント
・酒井監督
全日本以外の選手はベストを狙うという選手もいたが、11月のハーフマラソンに向けての5000mという選手もいた。寺内は全日本の調整の一環として1万mに出した。(レースを振り返って)山本修はあそこまでいけば13分台がほしかったが、非常に内容はあったので、箱根路線に絡めていきたい選手。渡邊一も、復帰戦としてはまずまずかなと思うので、箱根に入ってきてほしい。寺内はつくられたレースに乗っかるだけだったので、余裕を持ってレースを進められていた。これを単独でつくりだせるのかどうかというところ、またラストがまだ甘かったので、タイムはまあまあだったが課題もあった。全体的に収穫もあり課題もあるが、中身としては前に進んでいる。(今後に向けて)明日の高畠競歩も含め、全員が同じ方向を向いてやっていこうという気持ち。全日本は出雲の失敗のようなことがないように、良かったところはさらに引き伸ばして、優勝戦線にいきたい。また、箱根に向けた準備に早く入る選手もいるので、箱根でも王座奪還を狙っていきたい。その準備は少しずつできつつある。
・寺内(ラ4=和歌山北)
練習の一環で、試合に慣れる意味合いで臨んだ。引っ張っていない中でラストスパートがきかなかったのは自分のだめなところでこれからの課題。(走っているときは)結構余裕があった。久しぶりのレースだったので、監督からも「楽しんでこい」と言って頂いて喜びもあった。(最近の調子は)出雲は緊張やプレッシャーで調子を狂わせてしまったが、メンバーから外れたことで初心に戻ろうと思えた。純粋に陸上が好きだという気持ちを思い出して、今は走れることがとても楽しくて幸せだなと。ただ今日の結果は、最後しっかりと決められれば監督にもアピールできたので心残りとなる。(全日本駅伝のメンバー争いについては)今のチームは強い。出雲で口町や野村が度胸、根性のある走りを見せてくれた。それでも全日本では4年生が引っ張らなければ箱根でも勝てないので、引っ張っていきたい。選ばれたからにはチームの代表となるので、全日本は優勝したことがないから自分たちで初優勝を遂げたいし青学大には負けたくない。服部(勇馬)を始めみんな勝ちたいと言っているので、悔いのないレースをしていきたい。
・黒澤(食2=花輪)
なかなか状態が上がらない中だったので、練習の一環ととらえてまずはしっかり後半を落とさず走れたらと思っていた。(レースを振り返って)最初があまり速くなくてこのままのペースで押していけたらと思っていたが、前が下がってきたときに自分で押していけなかったところがもう少しだった。最後の100mからしか自信を持てなかったので、そこをもっと練習で自信をつけたい。(杜の都メンバーに向けて)今回メンバーの人たちが調整を頑張ってきたのを見ていたので、自分はしっかりサポートしたい。去年の順位を超えて、シードを言うだけではなくてしっかり形にして、走る人もサポートする人も全員で戦って、日頃お世話になっている方々に感謝の気持ちを示せたらいいなと思う。(今後に向けて)今回杜の都は走れないが、杜の都を走る選手に追い付くだけでなく越していってよりレベルの高いチームになると思うので、このあとの駅伝などで選手として走りたいという気持ちを出していきたい。
・山本修(済1=遊学館)
箱根の選考を踏まえたレースで、全日本前の最後の記録会でもあったので、自分たちの走りが全日本の勢いにもかかわってくると思ったので、少しでも全日本組の勢いになるようにと走った。13分台を目標としていた。(レースを振り返って)最初が予想より速くてきつかったところがあったが、3000mの通過が予定より少し遅く、後半上げるしかない形になった。結局、残り1kmで足が動かなくて13分台に乗れなかった。自己ベストではあるが、13分台は狙える練習ができていた中だったので弱いところが出てしまったかなと。それでもけがが明けて走り出して1ヵ月くらいでここまでこれたのは順調に回復していると思うので、箱根の選考に向けていい感じにアピールできたのではないかと思う。ラストはまだまだだったが、全体としては良かった。(今後に向けて)出雲、全日本は走れなかったのでまずはサポートをし、箱根の選考に向けて練習をしっかりして、上尾では62分台を出したい。
TEXT=青野佳奈 PHOTO=石田佳菜子、青野佳奈