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富士北麓ワールドトライアル2025
8月3日(日)
山梨県・富士北麓公園 「富士山の銘水スタジアム 」
男子400mタイムレース
1組2着 総合16位 岸本恭汰 46"90
4組5着 総合5位 白畑健太郎 46"27
男子400mHタイムレース
3組6着 総合11位 下田隼人 50"06
8月4日、山梨県・富士北麓公園 「富士山の銘水スタジアム 」で、富士北麓ワールドトライアル2025(以下、富士北麓)が行われた。世界陸上代表を目指すトップ選手らが集ったこの大会に、東洋大からは7人が出場した。400mでは白畑健太郎(法2=米沢中央)と岸本恭汰(スポ1=洛南)が、400mHには下田隼人(スポ2=豊川)が出場し、白畑が5位入賞を果たした。
グランプリ男子400m、1組には岸本が出場。前半、積極的にスピードを上げた岸本だったが、「バックストレートでスピードを殺してしまった」と、いい流れでレースを進めることができなかった。46秒90で2着に入りながらも、バックストレートの向かい風から、200mを抜けると追い風という好条件を活かしきれず、「悔しい」と口にした。
スピード感の高さを重視して練習を積んできたと言う岸本は、「200mはタイムが伸びてきた」と手ごたえを語る。走力とレース展開がかみ合い、“スピード感の高い400m”が実現できた時、どのようなタイムが出るのか、期待は高まるばかりである。
最終4組には、白畑が出場。1レーンからのレースとなった白畑は、序盤からとばし、他選手を猛追。しかし、「あまり落ち着いては入れなかったというのがラストの100mで響いた」と、ラストであまり上がってこず、46秒27で5着でのフィニッシュとなった。
連戦が続く白畑が目指すのは、世界陸上。「まだ世陸の標準を切れていないので、あと2試合で切れたらと思います」。東京2025世界陸上のリレー候補者基準記録は、45秒29。日本選手権で入賞を果たした白畑は、この記録をクリアすれば代表内定も見えてくる。そのチャンスをつかむため、残されたレースに挑む。
ハイレベルなこのレースでは、東洋大OBの中島佑気ジョセフ(R6年度総卒=富士通) が、400mの世界陸上参加標準記録を突破。100mに続き、東洋大から世界への道を示している。
男子400mHタイムレース決勝には下田隼人(スポ2=豊川)が出場。日本選手権以来のレースに、練習の一環として挑んだ。
1組目から大会記録タイが生まれるなど好コンディションで行われた男子400mH。
日本選手権の決勝メンバーが多数揃った最終組の出走となった下田は、東京世界陸上内定の井之上駿太(富士通)などが前半からハイペースで進めるレースに上手く絡めず、50秒06で6着でのゴールとなった。
レースを振り返って、「日本選手権で燃え尽きてしまった感じがあって、何の喝も入っていない状態で挑んでしまった」と気持ちがまだ追いついていない状態だったと振り返った下田。それでも走りについては、「後半がしっかり上がってくれば49秒後半にのせてこれる」と手応えも得たようだ。
いよいよシーズン後半がスタート、今後へ向けてはレース後半が課題と挙げた下田、課題と向き合いより良いタイムを目指す。
◼︎白畑健太郎
ーーレースを振り返って
1レーンで少しきついかなとは思っていましたが、しっかり周りを見て。あまり落ち着いては入れなかったというのがラストの100mで響いたかなと思います。
ーーレースを迎えるにあたってのコンディションは
左足の痛みがあったので、アップしていてもあまりキレがないなと思っていたので、45秒8くらいを出せたらいいなと思っていました。
ーー左足の痛みというのはいつ頃から
本当に1週間前とかです。練習中なんですけど、気になった感じです。
ーー日本選手権に続き、日本トップレベルの選手の中でのレースとなったが
トップの選手たちと走る経験は来年につながると思います。
ーー今季の目標は
まだ世陸の標準を切れていないので、あと2試合あるのでそこで切れたらなと思います。
◼︎岸本恭汰
ーー試合を振り返って
今日の目標として、前半しっかり走って高いスピード感を維持して走るというレースをしたかった。バックストレートに入ってから、せっかく出したスピードを殺してしまうような走りで流れが悪くなり、あまりよくないレースをしてしまいました。
ーー練習で強化してきたこと
200mのスピードを上げてスピード感の高い400mをしようと練習してきました。200mはタイムも伸びていい感じでしたが、バックストレートの走りがよくなくて、タイムに繋げることが出来なかったです。
ーーコンディションの面はどうだったか
風が強く感じました。バックストレートは向かい風で、200mを抜けてからが追い風という好条件だったのに、バックストレートをミスしてしまって悔しいです。
--今後の目標
直近での個人のレースは関東新人だと思うので、そこに向けてレース展開というところを突き詰めていきたいです。46秒前半を切るタイムで今シーズンを終えたいと考えています。
◼︎下田隼人
ーーレースを振り返って
日本選手権で燃え尽きてしまった感じがあって、何の喝も入っていない状態で挑んでしまったレースだったので、何とも言えないレースでした。
ーーその中で、今大会はどのような位置付けだったか
ずっとフワフワした感じでした。練習の一環として、挑んだレースでした。
ーー実際の走りの感覚は
スピードは意外に出ていて、でもいつも後半が全然上がってこなくて、最終的にこの結果になってしまいました。後半がしっかり上がってくれば49秒後半にのせてこれると思うので、次に備えて練習を積んでいけたらなと思います。
ーー今後の目標は
またこんな50秒台にのせてしまわないように、少しでもPBに近づけて49秒前半くらいを出せるようにしてシーズンを終えたいと思います。
TEXT=佐藤結芽、近藤結希、佐々木朋弥