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2025.08.10
硬式野球

[硬式野球]~確かに刻んだ春 、次なる一歩へ~2025年春季リーグ振り返りインタビュー④谷公希投手

昨秋、1部昇格を果たした東洋大学は、さらなる高み――1部優勝を目指し春季リーグに挑んだ。結果は昇格後すぐの3位と目標には届かなかったが、その戦いぶりは確かな底力を印象づけた。今回は、そんな彼らに春季リーグを振り返ってもらい、次なる目標を語ってもらった。総勢15名のインタビューを、8日間にわたりお届けする。 


4人目は谷公希投手(総3=三重)。今春ついに公式戦デビューを果たし、3試合に登板して失点0と安定感を示した。夏は平均球速アップと決め球の精度向上に取り組み、秋には長いイニングを任せられる存在を目指す彼に春季リーグを振り返ってもらった。(取材日・7月10日、聞き手・高梨美遼)


ーー惜しくも優勝には届かなかったものの、昇格後即3位という結果を残し、率直な感想は

個人としては春のオープン戦でやってきたようなことがそんなにできなかったんですけど、チームとしては今まで以上に点も取れて、ピッチャーも去年の主力のピッチャーが結構抜けたんですけど、その中でもなんとか抑えて、噛み合ったのかなと思います。


ーー1部リーグを実際に戦ってみて、2部との違いや印象に残ったことは

実際に2部のバッターに対戦した感覚とかはないんですけど、特に青学のバッターは結構怖かったです。怖さがありました。


ーー春季リーグ、チーム全体を振り返って良かった点

ピッチャーがある程度最小失点で抑えたら、絶対野手が点を取ってくれるっていう安心感というか、そういう結果があったので。そういう面ではピッチャーは今まで以上に絶対楽というか、絶対に抑えないといけないという場面がなくなって、1点OKっていう場面が増えて、ピッチャーも投げやすい環境になったのかなと思います。


ーー自身のプレーを振り返って良かった点

正直あまりなかったですかね。中央戦はバッターに向かって勝負ができたのは秋につながるなとは思ったんですけど、青学戦は先頭をフォアボールだったり、1個のフォアボールの中でも場面を見たら結構重いフォアボールだったので、そういうのは次につながるいい経験になったと思います。


ーー改善点を教えてください

力みすぎたので、オープン戦でやっていたことを気負わずに投げれたらなと思ってます。


ーー今季はどのような目標を持ってリーグ戦に臨みましたか?

とりあえず点を取られないことを第一に、あとはフォアボールがないようにと思って投げていました。


ーーその目標に対して、達成度や手ごたえをどのように感じていますか

結果としては全然納得いってないんですけど、自分のボールでも戦えるっていう感覚は多少ありました。


ーー春季リーグ全体を振り返って、自己採点すると何点?その理由もお願いします。

20点ぐらいですかね。

ボール球が多すぎて。オープン戦はストライクばっかり投げられて、有利に進められたんですけど、緊張だったり体の感覚が全然違ったので、そういう場面を想定してオープン戦は投げないといけないなと思いました。


ーー神宮での緊張は大きかったですか

そうですね。初めてだったのもあって、楽しもうと思ったんですけど、緊張が勝ちました。


ーー一番印象に残っている試合(もしくは場面)は

青学戦です。9回1点差で勝っている場面での登板です。


ーーその試合が印象に残っている理由は

人生で1番やったらいけないことをしたなっていう、それが1番ですね。


ーーこの夏、重点的に取り組みたいこと、強化したいことは

まっすぐの平均球速を上げるのと、落ち球の決め球を磨こうと思っています。


ーーリーグ戦を通じて感じた今年のチームの良さや特徴は

今年は今まで以上の得点力とピッチャーも難しい場面での登板も多いんですけど、なんとか最小失点で抑えるというピッチングができていたかなと思うので。もっと詰めていかないといけないところもあると思うんですけど、秋に繋がるかなと思います。


ーー公式戦初登板となった今季は3登板で失点0と安定していた。今後チームにとってどのような存在になっていきたいか

オープン戦と比べて、フォームに力みがあったり、3年生なので焦る部分もあって。正直フォームとかは納得しない部分が多すぎたんですけど、0点で抑えられたことはチームに貢献できたかなと思います。でも秋はまだまだ投げないといけないなっていう思いで、夏のオープン戦を迎えようと思っています。


ーー自身のある球種は

チェンジアップ、カットです。


ーー今後への意気込み

個人としては、もっとイニング跨ぎとか、もっと球速を上げて、長いイニングを投げられるようにと思っています。


◇プロフィール◇

谷公希(たに・こうき)

生年月日/2004・6・23

身長・体重・最高球速/182㌢・85㌔・147km/h

最近楽しかったこと/帰省したことです。地元が1番好きなので。


TEXT=山本華子 PHOTO=スポトウ硬式野球班