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2025.08.15
硬式野球

[硬式野球]~確かに刻んだ春 、次なる一歩へ~2025年春季リーグ振り返りインタビュー⑬島田舜也投手

昨秋、1部昇格を果たした東洋大学は、さらなる高み――1部優勝を目指し春季リーグに挑んだ。結果は昇格後すぐの3位と目標には届かなかったが、その戦いぶりは確かな底力を印象づけた。今回は、そんな彼らに春季リーグを振り返ってもらい、次なる目標を語ってもらった。総勢15名のインタビューを、8日間にわたりお届けする。  

連続インタビュー投稿13人目は島田舜也投手(総合 4=木更津総合)。リーグ初戦では「自分の思っている球じゃなかった」と本調子ではなかったものの、試合後に自らの投球を言語化して課題を洗い出し、1週間という短い期間で本来の姿を取り戻した。この冷静な分析力と実行力が、厳しいリーグ戦を勝ち抜く原動力となった。そんな島田選手に春季リーグを振り返ってもらった。(取材日・7月10日、聞き手・山本華子) 


ーー惜しくも優勝には届かなかったものの、昇格後即3位という結果を残し、率直な感想は

思っていたよりも一部で戦えたので、そこは良かったと思います。


ーー1部リーグを実際に戦ってみて、2部との違いや印象に残ったことは

自分として初めての1部だったんですけど、2部よりバッターはボール球とかを振ってこないですし、捉えられる率も高かったので、そういったレベルというのが違ったと思います。


ーー春季リーグ、チーム全体を振り返って良かった点は

その逆で、いい時はすごくいいので、それを継続できればいいと思います。


ーー逆に課題に感じた点は

ピッチャーに関しては勝負どころで抑えられるピッチャーが少ないっていうのが課題だったのでそこを次のリーグ戦までに潰せれるようにしたいです。あと野手に関しては1人調子が良くないとみんながダメになってしまうので、いい状態を持ってこれるような打者がいれば、もっと打撃面で良くなると思います。


ーー自身のプレーを振り返って良かった点、そして改善点を教えてください

良かった点でいうと、最初の亜細亜戦からリーグ戦の終わりにつれて本来の調子を戻せたというのは、自分の修正能力っていうのを周りにも伝えることができたと思うので、それは良かったと思います。

あと、悪かった点は調整が間に合わなかったので、そこはしっかりと間に合うようにしたいです。


ーーリーグ戦初カードの亜細亜大学戦では本調子とはいえない中、國學院大戦からは調子が上がってきたように見えました。その間の1週間で状態を上げることができた要因や、マウンドに上がる際の気持ちの持ち方に変化があったかどうか、教えてください。(監督やチームメート、家族からの励ましのコメントはあった?)

まず、亜細亜戦の時の自分の結果を見て、振り返りをして、それを言語化して書き出したりして反省して、解決策をだしてその1週間しっかりと取り組んだのが、国学院大戦から良くなった要因だと思います。


ーー今季はどのような目標を持ってリーグ戦に臨みましたか?

初めての1部でのプレーになるシーズンだったので、まず自分の力がどこまで通用するのかっていうのを試したかったです。


ーーその目標に対して、達成度や手ごたえをどのように感じていますか

じぶんが思っていた以上に結果も出せたので、しっかり3勝できて、通用することは分かったので、秋はそれを生かして細かいところを潰していければ、ちゃんと1部でも勝てるかなと思いました。


ーー春季リーグ全体を振り返って、自己採点すると何点?その理由もお願いします。

50点です。理由は最初悪かったんですけど、その後しっかりと戻せたので半分くらいです。


ーー一番印象に残っている試合は

亜細亜の試合です。自分の思っている球じゃなかったので。


ーー今季も先発として登板することがほとんどだったと思います。先発投手としてチームを背負う覚悟について、どのような思いを持っていましたか?

最初の方は、自分が勝たせないととか思いすぎていて、それが結果悪い方向になっていたので、國學院戦からは自分がまず野球を楽しめることを意識したら調子も戻ってきたので、そういったことは意識していました。


ーー自分自身のプレーで収穫を得た部分は

スプリットを投げていなかったんですけど、投げ始めたことで投球の幅が広がって、日本代表の合宿でも通用できたのでそれが良かったです。


ーー大坪さんとは先発を交代で任されることが多かったと思いますが、島田さんにとってどのような存在ですか?

途中離脱したので「さすが」とは言えないんですけど、自分が調子悪いときにしっかり投げてくれたので頼れる後輩だと思います。


ーーこの夏、重点的に取り組みたいこと、強化したいことは

今の体のコンディションを整えて、春に出た課題だったり、筋力の向上であったり、球種の構成を考えていきたいと思います。


ーーリーグ戦を通じて感じた今年のチームの良さや特徴は

打ち始めたら結構乗れるチームなので、そこは一つの強みです。


ーー先月、新入生数名に取材をさせていただいた際、「憧れの選手」として多くの投手が島田さんの名前を挙げていました。また、一人ひとりに対して練習内容をアドバイスしているという話も伺いました。投手キャプテンとして、下級生を含めたチームメートに対して、どのような関わり方や取り組みを意識されていますか?

下級生が練習をやりやすい環境っていうのは意識していて、その中で自分がリーグ戦で調子を戻した理由も具体的な反省がきっかけだったので、リーグ戦で出た人はリーグ戦の反省だったり、出てない人も自分の課題と解決策っていうのを一人ひとり書き出させてっていう取り組みをしました。


ーードラフトまで約4カ月となりましたが、アピールしていきたいところや意識するところがあれば教えてください。

ドラフトを考えすぎて、春、最初ダメになってしまったので、もう今は何も考えてないです。


ーー今後への意気込み

チームでも日本一を掲げているのでそれは1つの目標で、個人的には今考えてないと言ったんですけど、ドラフト1位っていうのも目指しています。


◇プロフィール◇

島田舜也(しまだ・しゅんや)

生年月日/2003・4・30

身長・体重・最高球速/185cm・95kg・157km/h(非公式、大学日本代表選考合宿の際のでたもの)

最近嬉しかったこと/洋服を買ったことです。BAYFLOWというブランドです。


TEXT=山本華子 PHOTO=スポトウ硬式野球班