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昨秋、1部昇格を果たした東洋大学は、さらなる高み――1部優勝を目指し春季リーグに挑んだ。結果は昇格後すぐの3位と目標には届かなかったが、その戦いぶりは確かな底力を印象づけた。今回は、そんな彼らに春季リーグを振り返ってもらい、次なる目標を語ってもらった。総勢15名のインタビューを、8日間にわたりお届けする。
連続インタビュー投稿14人目は自身3度目のベストナインを獲得した花田旭外野手(総4=大阪桐蔭)。「ピッチャーのレベルが2段階くらいは違う」と語る1部リーグの投手相手に、コンパクトなスイングを徹底。変化球への対応力は高く、日本大学戦では力みのないスイングで本塁打を放つなど、試合を通して成長する姿を見せた。そんな花田選手に春季リーグを振り返ってもらった。(取材日・7月10日、聞き手・福田和奏)
ーー惜しくも優勝には届かなかったものの、昇格後即3位という結果を残し、率直な感想を教えてください。
優勝を目指してやっていたので、悔しいなという気持ちが1番です。
ーー1部リーグを実際に戦ってみて、2部との違いや印象に残ったことはありますか。
ピッチャーのレベルが2段階くらいは違うなと、変化球の軌道、真っ直ぐの球速や質が違うなと思いました。
ーー昨年の秋は2部リーグで打率が.250だった中で、今季は1部リーグで打率.273という結果を残しました。打撃面で昨年から変えたことや結果につながった要因は何ですか。
速い球を投げるピッチャーが多かったので、コンパクトに振るというのは意識して変えた点です。
ーー打撃で苦しんだ場面もあった中で、2本の本塁打が印象的でした。
亜細亜の時は正直力みすぎて自分のスイングが全然できなかったんですけど、終盤にかけて力みも取れてきたというか、日大の時のホームランは力みなく打てたのでよかったです。
ーー自身のプレーを振り返って良かった点、そして改善点を教えてください。
今回はいい点があったかと言われたらなかったかもしれないんですけど、足を含めた守備、盗塁も3つできたのでこれが今までになかったところかなと思います。
バッティングの面で強い真っ直ぐをあまり打てなかった、ヒットのほとんどが変化球だったのでそこは改善していきたいです。
ーー春インタビューで、首位打者、ベストナインが目標と言ってたが達成度や手ごたえはありますか。
首位打者に関しては1位と1割くらい差をつけられていて、ベストナインも正直運が良かったというだけだと思うので達成度的にはかなり低いですね。
ーー今回、自身3度目のベストナイン受賞となりました。改めてその喜びや受賞の意味をどう感じていますか。
評価はしていただけたと思うのでそこは素直に嬉しいです。
ーー春季リーグ全体を振り返って、自己採点すると何点ですか?その理由もお願いします。
30点です。メンタル面も含めて力みすぎたりだとか、率もそうですけど結果が出なかったので。もっとやれたなって思います。
ーーメンタル面というのは
3番打たしてもらう中で自分が打たないと点が入らないとか、勝手に思って力みにつながったと思います。自分にプレッシャーをかけていたと思います。
ーー一番印象に残っている試合はありますか。
日大戦の吉田(営4=龍谷大平安)のサヨナラホームランが1番印象に残っています。
ーーこの夏、重点的に取り組みたいこと、強化したいことは
真っ直ぐが打てないというところにつながってくると思うんですけど、スイングスピードや強度を上げないと真っ直ぐがファールになってしまったりするので、体づくりからスイングの強化につなげていきたいです。
ーーリーグ戦を通じて感じた今年のチームの良さや特徴は
練習では監督に自主性で任せられていた部分もあったんですけど、幹部中心に話し合ってできたのでそれがチームの良さだと思います。
ーードラフトまで残り約4カ月となりましたが、現在の心境は
正直焦りがあるんですけど、自分は足だとかバッティングだけじゃなくてアピールする場面はあると思うのでそこは存分にアピールして、1番はバッティングでアピールしてやっていきたいです。
ーー今後への意気込み
秋は優勝だけを狙って自分のできることをやっていきたいと思います。
◇プロフィール質問◇
花田旭(はなだ・あさひ)
生年月日/2003・4・23
身長・体重/187㌢・86㌔
夏に楽しみなイベント/毎年オフの日に行くBBQ
最近楽しかったこと/リーグ戦終わった後に学年でご飯に行ったこと
TEXT=山本華子 PHOTO=スポトウ硬式野球班