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日本女子サッカー界で誰もが憧れる存在。それが、「日本女子代表なでしこジャパン」。そんな女子サッカーの最高峰、なでしこジャパンに新たに名を連ねた北村美羽(食25卒=リンシェーピングFC)。なでしこジャパンへの選出は、女子サッカー部創設以来初めてのことであり、彼女の活躍は多くの者に夢と希望を与えた。
「咲き誇れ!なでしこの舞台 北村美羽選手、初の代表入りインタビュー③」では移籍後の生活についてお聞きしました。また、北村選手が語った東洋大の後輩たちへ、応援してくれるファンの皆様への想いをお届けします。
移籍後の北村(ご本人より写真提供)
人生初の長期海外生活へ
――ちなみに海外でこう長期的に生活するのって初めてですか?
初めてですね。ジェフの活動とかで海外に行く事があったんですけど。長期は初めてです。
――今持っている不安とかってあったりされますか
それこそとんとん拍子で決まったから不安を隠す間もなく到着して、でも到着してみたら「あ、意外と全然大丈夫だな」って。今そんなに何かストレスを抱えるとかもなくてサッカーに集中してるかな。
ーーチームメイトとは結構サッカーの話とか、どんどん話していく感じですか?
基本自分があんまり言葉話せないんで(笑)。何か周りが言ってくれる事に対して、リアクションしたり。あとは何かここは違うかなと思った時は、練習後とかにこう翻訳機使ってっていうので今もやっています。
――しっかり足並みそろえて、肩を並べてみんなでで戦ってるって感じなんですね
監督主体として、チームとして一つとしていこうっていうのはすごい伝えられてるので。新しい事が出来て良かった。
――今後、個人としてはこうどんな目標を立てていきたいなってありますか?
今チームが結構今リーグの下の順位にいて、このままでは降格してしまう形なので、まずはしっかり残留するっていう事で今年はやっていきたいなと思います。
明確にここにいきたいとか、絶対代表入りたいとかそれだと逆に負担になるということにはこれまでの経験で分かっていて、自分はそっちのタイプじゃないって感じたので逆にあんまり考えないように。なので、まず今年やってみて今年残留するにしても、降格するにしても自分はこういう事が出来て、じゃあその終わった時にどういう気持ちを持っているのか、この時にこういう気持ちを持っているから、じゃあ今次はこうしたいなっていうので、次へ次へといけたらって考えているので。
もちろん代表に入る事が一番なんだろうな、皆が目標にしてる事だと思うんですけど。そんなにそこに気を取られないというか、自分は今回初めて入ったぐらいの選手なのでそこにそんなにこう目標にしすぎなくてもいいのかなって思うので。
本当に今自分のプレーであったり今年終わった時にどうかっていうので、また考えていければいいかなとは思います。
――プレーの面ではもっと自分の個性を強化していきたいというのは
やっぱり海外の選手は体の作りから違うなって感じるので、でもそこって今すぐ出来る事ではないと思いますし、こういう選手達の中で自分に何が出来るかっていうのをもっともっとやりながら見つけていきたいなとは思いますし、あとは海外で活躍してる日本人選手達の映像だったりとか、そういうのも見ながら吸収していければいいかなと思います。
――常に更新をしていくイメージで
そうですね。何かやっぱ今のままじゃ。出来る事ありますけどずっと同じ事してても埋もれちゃってくかなっていう風には感じるんでもっともっと海外でも自分のプレーを活かせるようにしていけたらいいなと思います。
東洋大女子サッカー部現役選手たち、応援してくれるファンの方々へ
――後輩へメッセージありますか?
実は夏、代表期間がある前も東洋の練習に参加させてもらって。その時には1、2年生はもう被ってない代だったんですけど、その時初めて一緒に練習して、喋らせてもらってという中で本当に東洋の選手って、大学生って代が変わってくじゃないですか、それでもちゃんと東洋としてのサッカースタイルが成り立っているなって言うのは、どの代を見ていても思いますし。みんなそれを求めて大学東洋に入って来たと思うので。だからこそ東洋で出来るサッカーっていうのを今大事にして欲しいし、それが今後活かされて行くことだと思うので。もちろんうまくいかない時とかも、人と比べちゃったりとか、そういうのもたくさんあると思うんですけど、本当に自分らしくというか、あんまり焦りすぎず、試合でも練習でも自分のプレーだったり、チームとしてやりたいことに集中して頑張って欲しいな。みんなマジで上手いので。本当自信持って、毎試合をやって欲しいな。
――1年生の方の中に海外を目指しているという子がいました。そういった選手にはどんな言葉かけてあげたいですか
自分は1回日本を挟んでから今海外に来てっていう風で、今どっちも経験してるので、本当何かあったら何でも聞いて欲しいです。
あとは、大学中に海外に行きたいって思っているって、自分の中では本当素晴らしい事だと思う。なかなかその気持ちになる選手って多くはないと思うので。
みんあ日本のプロリーグ目指してやって、でも自分は海外行きたいっていうのは、どっちもいい選択だとは思いますけど、サッカーやってるうちに、自分が経験にしたいものっていうのをこうどんどんどんどん見つけて行ってほしい。経験したいんだったら海外に行けばいいし、日本のプロリーグで長く活躍したいんだったら、そうするべきだと思うし。自分のやりたいことにどんどん素直になって行動して欲しいなとは思います。
――最後に、応援してくれてるファンの皆様へ何か一言お願いします。
ジェフにいる間もそうですし、代表期間で自分のことを知ってくれた方々もいますし、スウェーデンに来て出会った方々もいますし、本当に応援してくださっている方々がいるおかげでやっぱり自分も楽しくサッカーが出来ているっていう実感しているので、そういった方々に、こう自分のプレーだったり、成果だったりっていうのを少しずついい報告で出来るようにこれからも頑張りたいなと思います。
取材日=8月19日 聞き手=森花菜