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関東大学リーグ戦第1節・日大戦
〇東洋大 69{38ー14、31-7}21 日大
| Pos. | 名前 |
1 | PR | 山下源也(総2=熊本工) |
2 | HO | 小泉柊人(済4=目黒学院) |
3 | PR | 岡田恭和(スポ2=脇町) |
4 | LO | 森山海宇オスティン(総4=目黒学院) |
5 | 栗原大地(総4=伊勢崎興陽) | |
6 | FL | 山本圭悟(スポ3=東海大相模) |
7 | 金井悠隼(スポ3=東海大相模) | |
8 | NO8 | ステファン・ヴァハフォラウ(総4=札幌山の手) |
9 | SH | 生田旭(総2=国学院栃木) |
10 | SO | 林星安(総4=目黒学院) |
11 | WTB | 中山二千翔(総2=日本航空石川) |
12 | CTB | 天羽進亮(済4=城東) |
13 | アダム・タマティ(総4SacredHeartCollege) | |
14 | WTB | 梅木颯斗(総2=黒沢尻工) |
15 | FB | 池渕紅志郎(総2=城東) |
16 | Re. | 白幡塁斗(総1=札幌山の手) |
岩崎ヴィージェー純(総1=目黒学院) | ||
18 | フープススティーブン武蔵(総3=開志国際) | |
19 | 山岡快翔(総3=関商工) | |
20 | ナモア・ファタフェヒ(総3=桐生第一) | |
21 | 佐々木健人(総4=札幌山の手) | |
22 | 小澤壱颯(総4=関商工) | |
23 | 浅尾至音(スポ3=城東) |
最高な幕開けだ。14日、東洋大学川越ラグビーグラウンドで関東大学リーグ戦開幕節・東洋大学vs日本大学の試合が行われた。悲願のリーグ戦初優勝を目指す東洋大が前半から主導権を握り、最終スコアは69-21。勝ち点6でステファン・ヴァハフォラウ組の大航海が力強く帆を上げた。
トライを決めて吠える梅木(左)と林
曇り空の下、東洋大ボールでキックオフ。立ち上がりでノックフォワードによるペナルティを取られるも、直後に日大もペナルティを受けたことで好機をつかむ。インゴール間近まで迫り、マイボールラインアウトを成功させてモールでHO(フッカー)小泉柊人(4年)が先制トライを挙げた。
勢いが加速した東洋大は9分、敵陣10メートルライン付近でのラインアウトを成功させるとパスを受け取ったWTB(ウイング)梅木颯斗(2年)が一瞬の隙を突いて突破。相手ディフェンスを振り切り、独走トライを決める。
このまま突き放していきたいところだが、思わぬ形で失点した。17分、自陣深くから蹴り上げたボールが日大に弾かれ、トライを奪取されてしまう。
痛い失点を喫したが、東洋大はすぐさま反撃に転じた。22分、敵陣10メートルライン付近にいた中山にパスが渡ると、防壁を切り裂いてトライ。26分には日大が7得点を挙げたが、なおも主導権を握るのは東洋大。28分にPR(プロップ)山下源也(2年)が、35分には梅木がインゴールにボールをたたきつけて3トライ差に。さらに43分には林星安がペナルティゴールを成功させ、38-14で前半が終了した。
インゴールに滑り込む梅木
後半も先手を打ったのは東洋大。9分に自陣スクラムからSH(スクラムハーフ)生田旭(2年)が中山にパスを送ると、タッチキックで一気に敵陣深くへ。最後はラインアウトモールで小泉がトライ。
後半14分、日大にインゴールを割られたが、ここから東洋大の猛攻が始まる。
19分、ラインアウトモールから小泉が絶妙なタイミングで前に出ると、途中出場のCTB浅尾至音(3年)がインゴールへ押さえ込んだ。
23分には素早いパスワークで一気に前進し、最後は中山がライン際をすり抜けてゴールラインを越える。
さらに31分、浅尾の大きな突破からインゴール目前に迫ると、スクラムから展開。林がタックルを受けながらもボールを沈め、スコアを重ねた。
そして試合終了間際の44分、浅尾が自陣から相手ディフェンスを振り切って大きくゲインする。ボールを受けた佐々木がそのまま駆け抜け、ダメ押しの一撃を決めてノーサイド。開幕節を69-21で大勝した。
力強くゲインしていく浅尾
「恩返しをしよう」。
キックオフ前のハドルで、ヴァハフォラウ主将が声を上げたという。スタンドにはOBや保護者、そして多くのファンが駆けつけ、鉄紺への声援が響き渡った。
「この環境が当たり前じゃないということを、もっと感謝して、恩返ししていきたいです」と天羽は言う。
いろいろな人の支えがあってこそ自分たちはプレーできる。その思いを胸に全員が体を張ったことが、今日の大勝につながった。
次節は28日、昨年度リーグ戦王者の大東大を破った関学大と対戦する。「つまらないミスで失点してしまった課題があった。修正してチャレンジャー精神を忘れず頑張っていきたい」と天羽。勝利の風を背に、挑戦者としての航路は、さらに熱を帯びていく。
◾︎選手コメント
◇林星安(POM)
ーーご自身のプレーを振り返って
いつも通りのプレーができたので、特に特別なことはなかったと思います。
ーー初めてのリーグ戦だったが
初戦なので緊張感あったんですけど、めちゃめちゃ楽しめました。
ーー手応えは
点数を見ても自分たちは優勝できるレベルだと思いました。
ーー次節に向けて
修正点がいっぱいあったので、そこを修正して必ず勝ちたいです。
◇天羽進亮副主将
ーー久しぶりの公式戦復帰
すごく公式戦に出たかったのですが、体の準備とかができた期間になったので、(戦列を離れている期間は)良い時間にできたかなと思います。
ーープレーとしては
自分は2年から出させてもらっいるので、ラストシーズンで4年生の貫禄というか、そういうものを出していけたらいいかなと思います。
ーー試合内容としては
相手に失点されたところが、しょうもないミスからだったので、そういうところを修正していって日本一になりたいですね。
ーーこれからの試合に向けて、どのような存在でいたいか
バイスキャプテンなので、去年のボンドさんみたいに、チームのために、がむしゃらに体張っていきたいです。
ーー試合中のスクラムの時に、何かこだわりがあって声かけが。そのこだわりはどういうこだわりか
うちのFWは強いし、スクラムはずっとこだわっていたのは自分も見ていたので、その強みを試合で出してほしいので、「こだわれ」と声をかけました。
ーーハドルで印象的だった声かけは
ステファンが「恩返し」と声をかけていたことです。自分たち4年生は最後なので、本当に恩返ししていきたい。ラグビーをできているこの環境が当たり前じゃないっていうことを、やっぱもっと感謝して、そういう部分で恩返ししていきたいです。
ーー次節に向けて
次の試合は関学大。チャレンジャーとして、いい準備して、いいパッションを持って頑張ってきたいです。
TEXT/PHOTO=北川未藍