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第49回少林寺拳法全日本学生大会
11月1日(日) 日本武道館
◆本選入賞
5位 女子初段の部 金子・松岡ペア
5位 女子茶帯の部 斎藤・大門ペア
◆本選出場
女子白緑帯の部 川崎・佐藤ペア
男女白緑帯の部 椙本・マリアーノ
有段の部 河野
女子団体
喜びの5位入賞を果たした斎藤・大門ペア
金子・松岡ペアの演武に力強さを感じる
大学最後の演武となった河野主将(文3=葺合)
第49回少林寺拳法全日本学生大会が日本武道館で開催され、東洋大白山は昨年の3部門を超える6部門が予選を突破。本戦では斎藤(文2=函館)・大門(文2=石神井)ペア、金子(文3=柏南)・松岡(社3=駒場)ペアが共に5位入賞を果たした。
実力は着実についてきた。各地区から総勢1700名を超える強豪が集まり、熾烈な戦いが繰り広げられた今大会。斎藤・大門ペアは、昨年の同大会で本戦に駒を進めるも結果は11位。それから一年間、スタミナ不足を補うためにランニングを多く取り入れたり、基本的な練習を積み重ねたりして自信を付けた。今回こそはメダルを、と意気込み臨んだ予選は、キレのある動きや高度な技が飛び出し2位で突破。本戦では「いつも以上に緊張してしまった」と悔いたが、5位で名前が武道館いっぱいに響き渡ると、ぴんと張った糸が緩むように安堵の表情を浮かべた。
大会が終わり、次は伊豆大島での合宿が待っている。目指す先は優勝。一段ずつしっかりとステップアップしている彼女たちがトロフィーを掲げる日はもうすぐだ。
春の関東大会に続く本選入賞。5位で名前を呼ばれ、拍手を浴びる金子、松岡ペア。その表情は心の底から晴れやかに、とはいかなかった。「正直もう少し上(の順位)をねらっていたので、悔しかったです」(松岡)。
力のある2人。春に初入賞をしたことで周囲の期待もさらに高くなった。予選では声をそろえて「すごく緊張した」と話したが、堂々のコート1位通過。他のコートの様子を見ながら「うまいな。もっと頑張らないと」と感じながらも、自分たちも本選ではミスを修正し納得の演武を決めた。
わずかな隙が勝負を分けた。「4、5構成目が練習不足だった」と金子。それは、練習を重ねている段階からずっと浮かび上がっていた課題だった。
黄金ペアは解消しない。同じ入賞でも一年間で喜びと悔しさ両方を味わった。来年からは段も上がり、「また難しくなると思う」と松岡。それでも、お互いが「同期で一番うまい」と実力を認め合うベストコンビ。「かなり厳しいと思うが、賞は取り続けたい」。さらに一回り大きくなった姿で、ラストイヤーも2人で駆け抜ける。
■コメント
・金子(文3=柏南)・松岡(社3=駒場)
予選は緊張しすぎた。ミスもあったが、コート運が良かった。待機している間に他のコートを見て、うまいなと感じていた。もっと頑張らないといけないと思って臨んだ本選では、ミスも修正できたので良かった。正直もっと上の順位、最低でも3位以上、優勝もねらっていたので結果に結びつかなかったことは悔しい。6構成のうち4、5構成目が練習不足だった。練習のときから言われていたことだったので、それは心残り。来年からは二段以上の部での出場になると思うので、また難しくなる。かなり厳しいと思うが、賞は取り続けたい
・斎藤(文2=函館)
前回の新人大会で賞を取っていたので、できればメダルなりトロフィーなりをもらえるような位置にいたいと思っていたが、少し力みすぎたところもあったりして本戦の時にお互いいつも以上に緊張してしまった部分もあって悔しかった。周りに負けた、優勝はできないと思っていたんですが、名前を呼ばれてほっとした気持ちでいます。次回こそはメダルかトロフィーを得られるように、優勝だけを見てやっていきます。
(今回が最後の大会となった河野主将へ)河野先輩に嫌と言われるほど教えてくださいとか、どこを直したらいいか等をとにかく聞いても本当に優しく接してくださって、かわいがっていただいて本当にありがたいなと思っています。今回の大会が最後なので、河野先輩の演武が見れないのはさみしい気持ちがあります。おつかれ様でした。感謝しています。
・大門(文2=石神井)
無理だと思っていましたが、入賞できてうれしかったです。
(次回に向けて)次は初段になるので、入賞は難しくなるとは思うんですが、メダルを取れるように頑張ります。
(河野主将へ)2年間ずっと主将をやってくれて、河野先輩がいなかったらきっと辞めていたし諦めてた部分もたくさんあったので、言葉にならないくらい感謝してます。
TEXT/PHOTO=美馬蒔葉、浜浦日向