記事
[硬式野球]東都大学野球 秋季1部リーグ戦・亜大2回戦
10月8日(水)明治神宮野球場
○東洋大4ー3亜細亜大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東洋大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 4 |
亜大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 |
大坪、金綱、石澤、谷ー高山、政所
三塁打:池田(八回表)
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打数 | 安打 | 得点 | 打点 |
1 | (二) | 前髙翔太(営3=熊本工業) | 3 | |||
打→二 | 吉田元(営4=龍谷大平安) | 0 | 1 | |||
2 | (左)→中 | 秋元俊太(済4=木更津総合) | 3 | |||
3 | (三) | 池田彪我(営4=三重) | 4 | 2 | 2 | |
4 | (中) | 山内教輔(総2=東海大相模) | 2 | 1 | ||
打→左 | 金丸健司(営3=上尾) | 1 | ||||
5 | (右) | 冨安海来(営3=履正社) | 1 | 1 | ||
打→右 | 花田旭(総4=大阪桐蔭) | 1 | 1 | |||
6 | (遊) | 宮下朝陽(総4=北海) | 3 | |||
7 | (一) | 髙中一樹(総2=聖光学院) | 4 | 1 | 2 | |
8 | (二) | 高山亮太(総2=三重) | 3 | |||
捕 | 政所蒼太(営4=天理) | 1 | ||||
9 | (指) | 鹿田優(営3=常総学院) | 2 | |||
打→指 | 山田隼(総3=木更津総合) | 1 | 1 | |||
計 | 29 | 4 | 4 | 4 |
・投手成績
勝敗 | 名前 | 回数 | 球数 | 被安打 | 四死球 | 三振 | 失点 | 自責点 |
大坪廉(総3=智弁学園) | 6 | 82 | 6 | 1 | 3 | 2 | 2 | |
金綱伸悟(営3=木更津総合) | 0 1/3 | 14 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | |
石澤順平(総1=木更津総合) | 0 2/3 | 14 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
勝 | 谷公希(営3=三重) | 2 | 18 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
先発投手・大坪
2点適時安打を放った髙中
逆転の適時三塁打を放ちポーズを決める池田
才覚を見せリードを守り切った谷
初勝利に吠える池田
「一勝するのがこんなに嬉しいのか」今季初白星に井上監督は笑顔と安堵の表情を浮かべそう語った。開幕から5連敗が続き、亜細亜大・2戦目は、打線をガラリと変え上位に左打者を並べる特殊な作戦で試合に挑んだ。一時、逆転を許し、2−3と1点を追う展開となった東洋大。しかし、勝負強いバッティングが持ち味の池田(営4=三重)が逆転の2点適時三塁打を放ち、4ー3。これが決勝点となり、東洋大は今季初勝利を挙げた。
東洋大の先発は大坪(総3=智弁学園)。初回、先頭を死球で歩かせると犠打で、1死二塁。続く打者に三ゴロを打たせ、内野の好プレーで併殺に成功。笑顔でピンチを切り抜けた。すると二回表、井上監督の作戦がはまり、山城(亜大)は左打者に投げづらさを感じたのか、先頭の山内(総2=東海大相模)を四球で歩かせ、続く打者冨安(経3=履正社)の投犠打を失策。さらに宮下(総4=北海)が犠打をしっかりと決めると、打席は髙中(総2=聖光学院)へ。初球を迷いなく振り抜き、2点適時安打を放った。打撃に苦しんでいた髙中は一塁上で感情を爆発させるように吠えた。
六回裏、1番・山里(亜大)に粘られた末に8球目を捉えられ、ソロ本塁打を許した。この一打に大坪は気が抜けてしまい、続く打者・的場(亜大)に三塁打を放たれ、無死三塁のピンチ。犠飛を打たれ同点されるも、その後は踏ん張りを見せ逆転打を許さなかった。
七回裏、大坪に変わり、緊張感が走る場面でマウンドに姿を現したのは金綱(経3=木更津総合)だ。先頭が左方向へ打球を放つと秋元はなんとか阻止しようとボールに飛びつく。しかし、グラブを弾き二塁打に。続く打者を三振に仕留めたが、遊ゴロの処理で二塁走者を刺せず、1死一、三塁となった。このピンチの場面に東洋大は、石澤(総1=木更津総合)をマウンドへ送る。1年生ながらも落ち着いた様子で投球し、9番・杉山(亜大)から三振を奪う。しかし、続く山里(亜大)の打席で初球を暴投し、ボールはバックネット前へ転がった。その間に三塁走者は走り出し逆転を許す展開となった。
後半に追い上げられても選手たちにはあきらめない姿があった。代打の山田(総3=木更津総合)、吉田(営4=龍谷大平安)が、2者連続の四球で出塁。秋元(経4=木更津総合)の犠打で1死二、三塁になると打席は主将・池田に回る。前日の試合では、九回のチャンスの場面で力が入ってしまい、チャンスを生かしきれずに終わってしまった。この試合では「やり返してやるぞ!」という思いを胸に力強いスイングを見せた。その言葉の通り、見事逆転の三塁打を放ち、4ー3。東洋大ベンチはこの日1番の盛り上がりを見せた。
1点差と最後までどちらに転ぶかわからない状況。その中で才覚を見せたのは谷(営3=三重)だ。八回、九回を完璧に抑え、チームは最後までリードを守り切って今季初勝利を掴んだ。
次戦は、勝ち点がかかった大事な一戦。井上監督は「今日の勝利でだいぶ肩の荷が降りてもうちょっと力が出てくるんじゃないかな」と期待を寄せる。
◼︎コメント
◇井上監督
ーー今日の試合を振り返って
今季初勝利は久しぶりの勝ちというか、一勝するのがこんなに難しいのか、一勝するのがこんなに嬉しいのか、苦しい試合を初めて勝ち切って3戦目へ行けたことはよかったですし、選手たちもこれでだいぶ肩の荷が降りてもうちょっと力が出てくるんじゃないかなと思います。
ーー昨日と打順をガラリと入れ替えた意図
意図は戦略なので言えませんが、あえて並べたっていうところがあって、打てるか打てないかはわからないですけどなんかオーソドックスじゃないことをやると相手はなんでなんだと思うので。それでいいんですよ、それをとにかくしたかったです。スイスイ投げられるのが嫌だなと思ったので。
ーー八回の池田選手の逆転打について
よく打ちましたね!最後まであきらめていない姿がベンチでもありました。
ーー昨日までとの選手の雰囲気の違いについて
大きくは変わってないと思います。当然、こいつらも勝ちたいとは思っていますし、その中でも勝てなかったところです。さっきは戦略的にも言えないと言いましたが一応僕の中では多少ハマったなというのがありました。
ーー今まで厳しい言葉をかけてきた池田選手、吉田選手、花田選手の活躍あっての一勝だと思うのですが、その辺いかがでしょうか?
僕からしたら仕事をして当然だと思っているので当たり前と言えば当たり前だと思います。ただ、今日はよく打ったなとは思います。
◇池田(営4=三重)
ーー今日の打席について
昨日九回ツーアウトで、力が入ってしまって結果が出せなかったのでベンチからも力抜けと言われて、そこで今日はやり返してやるぞという思いで打席に入りました。
ーーチームに貢献する一打について
自分だったり宮下だったり、花田が打って引っ張って勝つチームだと思うので、今日は自分だったんですけど他にあと試合が残っているのでこの3人で引っ張ってチームを勝たせられたらなと思います。
ーーキャプテンとして士気を高めるために心がけていること
5連敗で全然下は向いてなかったです。でも着替えている時とか帰りのバスとかちょっと沈んでしまうことがあったんですけど、負けてしまったのはしょうがないので。あとは去年の学生コーチの中居さんっていう人がいるんですけどその方からもメッセージをいただいて前を向いて頑張れよという言葉をいただいてそれをみんなに伝えたいと思いました。
ーー改めて今日の一勝について
すごい遠くてみんなも勝ちたいと思っててなかなか勝てなかった試合が多かったのでそこで最後打ってしっかり守って行けたのですごい大きな一勝だったなと思います。
ーー打線が繋がらなくて厳しかったと思うがその中で心がけていたこと
開幕から自分の調子が上の方だったと思うので、全員とどういう意識で取り組んでいくのかっていうのと自分が何をすべきなのかっていうのをしっかりみんなと共有したのと自分が長打であったりチャンスで一本打つために日頃練習してきたのでそれは続けられたらと思っています。
ーー長打でチャンスをつかむためには
一球で仕留める。何球も何球もピッチャーは甘い球を投げてくるとは思わないのでバッティング練習から甘い球を見逃さないように練習してます。
ーープロ志望届を出したが自分のアピールポイントについて
勝負強いバッティングと長打力が自分のアピールポイントだと思っています。
◇大坪(総3=智弁学園)
ーー連敗が続く中での初勝利。今の気持ちをお願いします
素直に嬉しいです。でも点を取られてしまって、反省するところもあるので次に生かしていきたいです。
ーー反省点は
六回に点を入れられた時は、ホームランを打たれてから気が抜けて、その後スリーベースを打たれてしまったので、ちゃんと気を引き締めて行けばよかったなという反省点があります。
ーー今日のよかった点は
要所要所を踏ん張れてピンチもちゃんと打ち取れたのでよかったですね。
ーー明日の第3戦に向けて意気込みをお願いします
絶対に勝って勝ち点を取ります!
TEXT=吉田妃莉 / PHOTO=山本華子、福田和奏、佐藤結芽