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第101回日本選手権水泳競技大会
3月19日(木)〜3月22日(日)東京アクアティクスセンター
(4日目・予選)
男子50m背泳ぎ
4組 3着 仮屋陽貴 25"50
→全体9位でB決勝進出
6組 8着 竹原秀一 25"89
女子50m平泳ぎ
4組 3着 飯田愛心 32"56
→全体12位でB決勝進出
女子50m自由形
3組 5着 首藤優里 26''03
男子400m個人メドレー
1組 2着 今村陽向 4'24"79
4組 3着 西川我咲 4'13"79
→全体6位で決勝進出✨
5組1着 松下知之 4'11"91
→全体1位で決勝進出✨
牧野航介 DNS
3着 福田圭吾 4'17''83
→全体11位でB決勝進出
(4日目・決勝)
男子50m背泳ぎB決勝
3位 仮屋陽貴 25"51
女子50m平泳ぎB決勝
6位 飯田愛心 32"65
男子400m個人メドレーB決勝
6位 福田圭吾 4'22''18
男子400m個人メドレー決勝
1位 松下知之 4'06"93
3位 西川我咲 4'08'87
第101回日本選手権は22日、4日間にわたる熱戦の幕を閉じた。大会最終日も5名がB決勝・決勝へと進出。男子400m個人メドレーでは、松下知之(国3=宇都宮南)が見事に優勝を飾り、西川我咲(営2=豊川)も3位に食い込むダブル表彰台を達成。最終日にふさわしい活躍で、チームの存在感を大きく示す締めくくりとなった。

ダブル表彰台を飾った松下(中央)と西川(右)
男子50m背泳ぎには仮屋陽貴(スポ4=関西)が出場し、全体9位でB決勝へ進出した。
「10日前くらいに腰を壊して、4日間くらい全然泳げていなかった」。万全とは言えないコンディションのなかでも、「自分的には満足な結果」と振り返る。予選のレース後にはガッツポーズも飛び出した。「例年だと絶対(決勝に)残っているタイムだった。すごい上手くいった試合。練習でやっていた泳ぎもできたので、自分の中では納得のいく試合になった」と充実感をにじませた。


レース後、ガッツポーズを見せる仮屋
男子400m個人メドレーでは、福田圭吾(国4=武南)が全体11位でB決勝へ。狙っていたA決勝には届かず、「体もきつくて結構マイナスな部分が多かった。気持ち的にうまくレースに持っていけないところがあった」と悔しさを口にした。
「東洋に貢献するのと、LAの選考会でしっかり結果を出したい」と、次なるステージでの雪辱を誓った。

懸命に泳ぐ福田
同種目の決勝では松下と西川が躍動した。見事に3位に食い込み、松下とともに表彰台に登ったのは西川だ。ライバルであり高校の後輩でもある小島夢貴(豊川高)に2位(代表切符)を譲る形となり、レース後は「周りを見てしまったところもあった」「自分の実力不足」と冷静に振り返った。それでも「ここで挫けずにしっかり前を向いてやっていきたい」と、悔しさを糧に次なる成長を誓った。

スタート前の西川

トップ争いに食い込む西川
その決勝で、圧巻の強さを見せたのが松下だ。
レース後半で先頭に立つと、最後は得意の自由形で一気にリードを広げ、4分6秒93の好記録で完勝。日本歴代3位、萩野公介(2017年文卒)・瀬戸大也(TEAM DAIYA)に続く3人目の「4分6秒台」という好記録で世界大会の代表切符をつかんだ。
「なかなかスピードが思い切った通りに出せていない。もっと積極的なレースをしたかった」。
狙っていた日本新記録を逃し、口をついたのは反省の言葉だった。「世界を見据えたレースではなかった」と言い切る。
「オリンピックで勝つ。」
彼の視線は、世界を見据える。「ポジティブな、前向きな考えでまた準備していきたい」と、さらなる高みへ前を向いた。


客席に微笑む松下
今大会では、パリ五輪・世界水泳代表の竹原秀一(スポ4=東福岡)が100m・200m背泳ぎで王者の貫禄を見せたほか、男子200mバタフライでも松下が優勝。女子50m背泳ぎでも佐々木美莉(スポ3=春日部共栄)が頂点に立つなど、東洋大水泳部の層の厚さと強さをまざまざと見せつける大会となった。
6月4日からは日本選手権という大舞台が控える。世界を見据える絶対的エースを筆頭に、東洋大スイマーたちは豪快に歩みを進める。
■選手コメント
◇仮屋陽貴
ーーレースを振り返って
この冬は全然上手くいかなくて、100mも+1.5秒とか、50mも+0.8秒とかそのぐらいまで落ちてしまって。10日前ぐらいに腰を壊して、4日間ぐらい全然泳げていなかったんですけど、その割にはすごい満足いくタイムで、B決勝は落としてしまったんですけど、自分的には満足な結果でした。
ーー予選のガッツポーズは
もう本当に出ると思っていなくて。例年だと絶対残っているタイムだったんですよ。『これ決勝残った』っていう。ちょっともう予想外で、めちゃくちゃレベル高いんですよ、今回の50mの背泳ぎが。なので、『残ったかな』の含めてのガッツポーズでした。
ーー冬はどのような練習を
冬場はどこのチームも泳ぎ込みだと思うんですけど、泳ぎ込みをするにあたってやっぱりスピードも全然出なくなって。ずっとスプリントチームでやっていたんですけど、ちょっとスプリントより距離が長い方のチームに行って、上手いように練習積めていたんですけど、そのレースやスピードに繋げられなかったので。でもコーチとかと色々泳ぎを改善しながら上手くこの試合は泳げたかなと思います。
ーーコーチとはどのように泳ぎを改善したのですか。
基本的なことなんですけど、キックを小さく細かく打つとか。そのぐらいですね。
ーーB決勝と予選のタイムを含めて、今大会は自分の中ではどのようなものになりましたか。
東洋は目標シートっていうものを試合前に絶対に書くんですけど、その書いた目標通りで、まあ50mはそれ以上になったので。すごい上手くいった試合、練習でやっていた泳ぎもできたので。自分の中では納得のいく試合になりました。
ーー今後の目標を
ラストイヤーなので結構タイム上げないといけないんですけど、インカレでメダルを取りたいです。
◇福田圭吾
ーーレースを振り返って
今大会で6本目ってことで、結構疲労感あったんですけど、少し自分の弱いところというか。A決勝残れなくて、少し悔しい中でのB決勝のレースだったんですけど、もう少し他にもできたところがあるのかなっていう風に今思ってます。
ーー自分の弱いところとは具体的にどういうところですか。
A決勝狙っていて、B決勝になってしまって。体もきつくて結構マイナスな部分が多くて。気持ち的にうまくレースに持っていけないところがあったかなって思っています。
ーー今回の順位どう受け止めてますか。
率直に悔しいですけど、もう少しなんかできることはあったのかなって思ってます。
ーー『できること』っていうのは具体的には
今回200mバタフライに結構フォーカス置いて、2月とかも練習してきたんで。あまり自信がない中での400m個人メドレーだったんですけど。夏はそんなこと言ってられないので、どちらもしっかりレベルの高いレースができるようにあと半年間、練習積み直したいなと思ってます。
ーー最終日ですけど、今大会は自分にとってどんなものになりましたか。
初めて高地トレーニング、海外に行ってのトレーニングをして、臨んだ大会だったんですけど、昨日まではその効果を感じられるというか、自分自身納得はできてないですけど、合格点を出せるようなレースはできていたんですけど、最終日の今日、少し不甲斐ないというか。あまりいいレースができなかったので。トータルして60点か70点くらいの試合だったかなと思っています。
ーー海外練習ではどんなことをしてきたんですか。
高地トレーニング、高い山に登って、酸素が薄い中で練習してきたんですけど。いつもの練習を強化して。結構その水中動作だったりとか、苦しいので、強くなるような練習をしてきたんですけど、その成果が200mバタフライとかに生きていたんですけど、少し個人メドレーが疎かになっていたかなっていう風に感じてます。
ーー今後の目標をお願いします。
まず次、6月の選考会あると思うんですけど。次に僕が狙ってるのはインカレなので。ラストイヤーのインカレ、しっかり200mバタフライで優勝して、東洋に貢献するのと、LAの選考会でしっかり結果を出したいなと思ってるので、オリンピックに行けるように頑張りたいなと思ってます。
◇西川我咲
ーー感想いかがですか。
今大会やっぱ本番で負けることが多いので、そこが一番悔しい点ですし、でも自分の実力だと思うので、そこはしっかり受け止めていきたいです。
ーーその負けた相手が後輩(豊川高・小島夢貴)というのは、悔しさを助長させてるのかなと思うんですけれど、いかがですか。
夢貴は後輩ではありますけど、やっぱり同じライバルとして見ているので、後輩だから負けて悔しいっていうよりか、やっぱり尊敬もしてますし、同じライバルとして、こう少し負けた部分があってっていう。まあ自分の実力不足だと思うので、そこが一番悔しいです。
ーーいよいよ(4分)7秒台、自己ベストなどを出さないともう勝てない時代が来ています。
自己ベスト出した時のタイムより前半がすごく遅いので、1分58秒で入ったのはまだ1回しかなくて、今日の予選が59秒で2回目だったので、そこをまだ平均的に切れないっていうところが僕の弱みかなと思います。
ーー前半から行く練習をこれから?
そうですね。今日も抑えるつもりはないんですけど、周りを見てしまったところもあったので、自分が飛び抜けて行かないといけないなと感じています。
ーーラスト、隣で並んでるのも見えていたと思うんですけど、どんな思いで泳いでましたか?
400m自由形と同じような感じで負けてしまったので、すごく悔しいです。見えてはなかったんですけど、波とか水しぶきとかで大体わかるので、松下選手が前にいたのはわかっていたので。
ーーどういうところを力を付けていきたいと思いましたか?
練習はすごい積めていましたし、練習頑張ってきたのは変わりはないので、ここからどんどん伸びていくと思いますし、ここで挫けずにしっかり前を向いてやっていきたいなと思います。
◇松下知之
ーーレースを振り返って
きつかった。200mバタフライから始まって、タフな緊張感のあるレースが続いていて、精神的にも肉体的にも疲労が溜まっていたんですけど、小島選手、西川選手もそうですけど、予選で少しきついかなと思ったんですけど、もう一回集中し直して、後半で今回は勝負を仕掛けようという風に決めてスタートすることができたので、自分の思い描いていたレースプランではあったのかなという風に思います。少し前半のタイムがもう少し早くてもよかったかなと思うんですけど、ある程度思い描いた通りかなという風に思います。
ーー小島選手が前半から積極的に行くのは、ある程度想定していたということですか?
自分と小島が少し牽制しすぎていた部分はあって、少しスローペースになってしまったんですけど。でも小島を少し前に行かせるっていう作戦は、自分の中ではありました。
ーー焦りは特になかったですか?
全くなかったです。
ーー(400m個人メドレーで)4分06秒台は萩野公介さんに続く3人目。そこに(タイムを)のせたということについては?
一つ、6秒台に乗せられたのは良かったなと思うんですけど。練習からしたら、もっともっと出るところではあると思うので、複雑な気持ちではあります。
ーー後半勝負というプランだったと思いますが、もう少し前半から行かないと、という思いもありますか?
いや、本当にもっと言ってください(笑)。もう怒るくらいでこ。前半ちょっと疲れていたんで、なかなかスピードが思い切った通りに出せていないっていうのが、正直なところなんですけど。その中でもちょっと遅すぎるというか。2分は絶対に割っていかないといけないと思うんで。正直、いくら4分06秒とは言え、2分00秒で入っての4分06秒は多分世界のレースに出たら後半飲まれて4分08秒とかになってしまうと思うので。世界を見据えたレースではなかったかなという風に思います。
ーーバタフライからの疲れもありましたか?
一番は疲れかなって思いますね。200mバタフライ、普段出ないので。やっぱりバタフライを全力で2本やるっていうのは、まだまだ自分には実力不足であったのかなって思うんですけど。その中でも4分06秒出せるところまで来てるっていうのは、やっぱり日々の練習の力がついてるからかなって思います。
ーーそれだけに、もったいないなという気もしますか?
もったいないです。すごいもったいない。自分が目指しているところはここで世界記録を出すことでもないですし、パンパシフィック、アジア大会で優勝することでもないので。やっぱりオリンピックで勝つってところが、自分の中の目標なので。また一つ課題というか、新たな目標が見つかったっていう、ポジティブな、前向きな考えでまた準備していきたいなと思います。
ーーオリンピックで勝つためには、パンパシフィックやアジア大会でどれくらいのタイムを出せたら近づけますか?
1分58秒台くらいで入れるところではあるので。単純計算であるんですけど、今回の後半の泳ぎと、自分のベストラップっていうのを足して何秒になるかってところが、パンパシフィックやアジアの目標タイムになってくると思うんで。そうなってくると4分05秒前半、4分04秒台というところになると思うので、そこを目指してもう一回トレーニングしていきたいなと思います。
ーー日本新を出すということは萩野さんを超えるということになると思いますが、今の松下さんにとって萩野さんはまだ憧れなのか、超えなきゃいけない存在に変わっているのか、いかがでしょうか?
ちょっと生意気なところになってしまうんですけど、超えて当然なところではあるのかなって思って。正直もう、憧れ、もちろんリスペクトもありますし、自分の中ではいつまで経っても目標とする、オリンピックで金メダルを獲る姿っていうのは目標とする形ではあるんですけど。もう記録という面に関しては、もう超えて当然かなという風には思います。
ーーだからこそ、今回超えたかったですよね。
そうですね。ずっと「出す出す」って言って出せていないのは悔しいですし、同じチームメイトの田渕海斗(尼崎SS)さんが本当に有言実行というか、とんでもない記録で泳いでいたので。同じチームメイトがそれだけできるってことは、自分もやればできると思うので。悔しいですね。
ーー3日間振り返っていかがでしょうか。
最後の4日間ですが、自分は3日間出場して、久々に緊張感のある自分に対する期待感と、ライバルへの緊張感が入り混じった、すごくいい大会だったと感じています。
ーー日本記録への挑戦となった400m個人メドレー、ご自身で振り返ってみて泳ぎの感覚やタイムの部分は
200mの方は力んでしまったりとか、400mの方では少し疲れが出てしまったりとか、なかなか感覚としては一歩進んで二歩下がるというような、足踏みが続いている状態ではあるんですけど。でもその中でも400mはベストが出ましたし、200mバタフライでは初めての種目で代表入りすることができたので、課題も多く見つかったんですけど、自分の成長を感じられる部分も多くあったので、また頑張ろうというモチベーションになりました。
ーー400m個人メドレーは最後の自由形ですごい強さを見せているなという感じがありましたが、ご自身としては
正直、まだまだ西川だったり小島には、ああいうレースをすれば負ける気はしないです。まあでも2人に勝つためにトレーニングしているわけではないので。やっぱり勝負に勝つってこともすごい大切なんですけど、『オリンピックで勝つ』ことが目標なので。ベストが出たことは嬉しいですけど、時間が経てば経つほど、もっと積極的なレースをしたかったなという思いがあります。
ーー前半のどの部分で課題を感じましたか?
正直、予選が終わってから体の疲労がすごくて。ちょっと前半行くのは無謀かなと思っていたので、今回は「飛び込んでから決める」というよりは、飛び込む前からある程度小島に前に行かせて、後半からというのは決めていたので。前半の部分はバタフライから少し抑え気味に泳いでいました。
ーー今後、アジア、パンパシフィックへとその先にはロサンゼルスオリンピックもありますが、どのようなプランニングで向かっていきますか。
自分の中ではパンパシはすごいレベルの高い戦いになると思っていて。アメリカの選手だったり力がありますし。正直、パンパシでビッグタイムというか、好記録を狙えるようにしていきたいと思っているので、そのためには選手権終わって一段落つけたいんですけど、すぐに強化、前半の強化といいますか。平泳ぎが今日すごかったので、課題である平泳ぎが改善されつつ、平泳ぎが良いとクロールも良いので、前半行った時の平泳ぎというのをもっともっと磨いていければいいのかなと思っています。
ーー今大会、日本新記録がたくさん出ている中で、ご自身の中で気持ちの動くものはありましたか。
一番自分の中で刺激になったのは、田渕選手の1500m自由形です。同じチームメイトでずっと隣で強化してるメンバーでもあったので、同じチームメイトが同じ練習で、同じ環境でやってあれだけベストを出して日本記録を出しているのは刺激になりましたし、自分のチームの強化は間違ってないんだなという安心感というか、頼もしさがありました。
ーーうまくいかなかった部分などはありましたか。
少しスピードがあまり出なかったかなという。スピードの練習をあまりしてないというか、200mっていうよりは400mを頑張りたいなと思っていたので。そういった部分で少しスピード感に欠けていたのかなと思うんですけど。その分、3日間通して満遍なく動かせましたし、400mは後半、久しぶりにフルフリーで泳ぎ切ることができたので。難しいところではあるんですけど。実力の100%を出し切れなかったというのは、少し調整の部分で手こずったかなと思います。
ーー狙っていた日本新はお預けとなりましたが、アジアパンパシフィックスでマルシャン選手と直接対決する中で、どんな記録やインパクトを残したいですか。
マルシャン選手とは、ヨーロッパとアジアでなかなか一緒になることが少ないので。久しぶりに会った時に自分がペースを飲まれないようにするためには、やっぱり自分の力だったりを上げていく必要があると思うので。夏に向けてはマルシャン選手の自己ベストにできる限り近づいて、直接対決を迎えられるようにしたいなと思います。
TEXT=福田和奏/PHOTO=鈴木真央、髙梨美遼

