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平成27年度関東大学アイスホッケーリーグ戦
11月21日(土) DyDoドリンコアイスアリーナ
東洋大3-8中大
〔ゴール・アシスト〕
37:05 阿部(田中、今野)
51:57 人里
57:49 成田(坂本、梅野)
FW阿部は待望の1点目を挙げチームを鼓舞した
中大の強さにコーチ陣もこの表情
優勝の可能性が消滅した。チャンスをつくるも決めきれず、逆に大量リードを許す。前へのパスがつながり始めた終盤に3点を返すも、3-8と大敗した。
緊迫した空気が会場を支配する。優勝の行方を大きく左右する上位3連戦。初戦となる中大は、1次リーグで悔しい引き分けを喫した宿敵だ。今日こそは、と選手は気持ちを高めたが、壁はさらに高さを増して立ちはだかった。積極的に攻撃を仕掛けるも、相手GKの好セーブに阻まれる。そのカウンターから逆にピンチを招き、序盤から2点を失った。これで「気持ちが切れてしまった」と、GK古川駿(社1=八戸工大一)。1ピリ終了間際に痛恨の3点目を許してしまう。2ピリからマスクを被ったGK脇本(社4=苫小牧工)も、悪い流れを断ち切れず、一時は7点もの差を付けられた。それでも選手は気持ちを切らすことなく終盤に3点を返す。だが、相手の背中はあまりにも離れすぎていた。
「取るべき選手が結果を残している」。8失点中4点を、相手の第1セット目に得点された。「選手に意識させすぎないほうがいいかと思い、特別な指示はしていない」と話した鈴木監督だが、中大の確かな強さそこにはあった。これで優勝の可能性がなくなってしまった東洋大。しかし、いつまでも落ち込んではいられない。「完封負けをした相手なので、リベンジしたい」とGK古川駿は力を込める。2日後に控える明大戦へ向けて、今こそ強くなるときだ。
■コメント
・鈴木監督
結果的に完敗です。第1ピリオドの3点目がこの試合のキーだったと思う。2失点した中でも、うちのスコアリングチャンスはあった。決めるところで決めていれば違う展開になったと思うが、そこを我慢し切れなかった。終わったものは取り返せないので、次の試合に向けてどれだけメンタルの準備ができるかが、このチームの成長のカギだということを選手たちには話した。(中大の強さとは)我慢強くプレーしているし、取るべきライン、取るべき選手がしっかり結果を残している。(相手の第1セット目への対策は)マッチアップも考えていたが、逆に選手に意識させすぎないほうがいいかと思い、特別な指示はしていない。
・FW今野主将(社4=清水・北海道)
1、2ピリで大量失点してしまったというのが印象的で、決めるべきところで決められなかった。守りで流れが悪くなってしまって、そのまま攻めでも引きずってしまって、いつものプレーができなかった。(敗因は)Dゾーンで相手にチャンスを多く与えてしまったのと、攻めの部分で決め切れなかったところ。今日は相手にパックをもたせてしまう時間が多くなってしまった。(明治戦に向けて)今日の負けを引きずらないこと。走って当たる東洋のホッケーが60分間できれば結果はついてくると思うので、切り替えて臨みたい。
・GK古川駿(社1=八戸工大一)
序盤に3失点して流れを悪くしてしまった。自分のいつものプレーができなかった。絶対に勝つという気持ちで試合に臨んだが、序盤の2失点で気持ちが切れてしまい、最後の数秒我慢し切れずに3点目を入れられてしまった。(次戦に向けて)アイスタイムをもらえたら、前半戦で完封負けをした相手なので、リベンジしたい。
・FW梅野(社4=武修館)
悔しいの一言です。1ピリの3点目が一番重かった。2ピリにいい流れに持っていくためにも、あれは止めたかった。1ピリ終わって控室に戻った後は、次どうしていこうかと前向きではあった。追いつける自信はあった。(中大は)やっぱりパス回しが上手かったが、入れるところで入れる選手がいるのはさすがという感じ。GKも上手くて僕は止められっぱなしだった。自分のセットはアイスタイムも少ないので、出たらFW3人でおもいっきりいこうと言っていたので、それが点に繋がった。優勝はなくなったが、明大戦に対する気持ちはみんな変わらないので、入学以来勝ってない明大に勝ちたい。
TEXT=中田有香 PHOTO=坂口こよみ、星和典