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第47回東京スイミングセンタージュニア優秀選手招待記録会
11月24日(月)東京スイミングセンター
(4日目・決勝)
◆女子50mバタフライ
1位 内田 27'04
2位 宮本 28'40
5位 岩本 29'04
◆男子50mバタフライ
3位 三好 25'18
◆女子400m個人メドレー
2位 露内 4'44"57
3位 大橋 4'44"66
6位 地田 4'56"10
7位 菊池 4'56"75
◆男子400m個人メドレー
1位 萩野 4'16"06
3位 森時 4'28"05
4位 松田 4'28"83
7位 天井 4'33"56
◆女子50m背泳ぎ
5位 大久保 30'50
専門外の種目でも力を見せた天井
萩野は復帰戦で6種目を無事に泳ぎ切った
男女エースの萩野(左)と内田が優秀選手に選ばれた
東京スイミングセンターで行われた東スイ招待は後半戦を迎え、多くの選手が冬季に向け課題と収穫を得た。また、大会の最後には17歳以上の部の優秀選手に萩野(文3=作新学院)と内田(営3=関東学園大附)が選ばれた。
今大会、天井(文3=天理)は4日間で6種目に出場。担当の田垣コーチから「昨年のこの時期のタイムを上回っているので、力はついてきている」と評価があったように、専門外の種目ではすべて自己をベスト更新。特に、200mバタフライでは前半積極的に入り、3秒近く記録を縮めた。しかし、専門の自由形では納得のいく泳ぎができず、「泳ぎが未完成のような感じで、いろいろと変えようとしている」と来季に向けさらなる飛躍の道を模索している。
また、スプリンターの内田も強化の一環として200m個人メドレーを始め8レースをこなした。日本新記録を樹立したW杯からおよそ1カ月。コンディション的にさらに条件が厳しい中でのレースに、「結構練習を落としていたので頑張らなければと思った」と振り返った。平井監督が「今やってる練習がそのまま現れたかなと思う」と見たように、実戦形式で練習の成果を把握できたはずだ。
両選手とも12月からは合宿に参加する形で強化期間に入る。日本のトップレベルの選手が集まる中で多くのことを吸収し、掲げている「個人で五輪の派遣標準記録突破」に近付いていきたいところだ。
長水路の締めくくりとなる今大会では、1年生が成長を見せた。前半シーズンは環境や練習に慣れる大変さもあり記録につながらないことが多かったが、インカレを皮切りに自己ベストを更新する選手が増えてきている。「1年生に活気がありタイムが出始めたので、底上げができようとしている」と田垣コーチも手応えをつかんでいるようだ。日本選手権に出場したのは、今年こそ松田(法1=京都外大西)と三田村(国1=八王子)の二名のみだったが、来年はより多くの選手の出場に期待がかかる。
選手たちからは来季の具体的な目標が聞かれ、全員がすでに来季へ向けて行動を起こしている。今回実戦の中で再確認した課題をもとにさらなる強化を図っていく。
■コメント
・田垣コーチ
大橋がとても良かった。専門でベストを出した大久保や、決勝に出た人がそこそこいたところも良かったと思う。W杯に出た選手は、今回は条件的にきつくなっているのでその時のタイムより上げられているかという点を見ていた。露内なんかもそういう意味ではよくできていたし、宮本も踏ん張れるようになってきていて、けがの後から復調してきた感じがある。(全体としては)1年生に活気がありタイムが出始めたので、底上げができようとしている。この冬でさらに厚くなると思う。(冬季に向けて)長い距離の選手も短い選手も、アプローチは違うが日本選手権に向けてやっていきたい。
・天井(文3=天理)
専門種目はベストを狙って、他の種目は去年より早いタイムで泳ぐというのが目標だった。(専門種目については)泳ぎが未完成のような感じで、いろいろと変えようとしている。具体的には腕のかきを主に、キックなど。その中でうまくいっていないところが出てしまっている。専門外の種目はとにかく全力でいって、全部ベストが出たので良かったと思う。(振り返って)最初の2日間はきつかったが、だんだん慣れてきてきつさもあまり感じなくなって、全体としては40点くらいかなと。(60点分は)自由形3種目がベストから離れてしまったのと、泳ぎが良くなかった分。(大会中注目を浴びていたが)小さい子から応援されるとうれしいので、もっと頑張らなければいけないなと思った。(強化したい点は)泳ぎをまとめること、キックなど全体的に良くしていかないといけないが、まずポイントはそこにおいて強化していきたい。(来季に向けて)4月の日本選手権で、個人で派遣標準を切って五輪を決めたい。
・内田﹙営3=関東学園大附﹚
今やってるトレーニングの内容がちゃんと試合に出せるかというモチベーションで臨んだ。結構練習落としてたので頑張らなきゃなと思った。この冬はキック力をアップすることと、基本的な持久力を上げたい。12 月は最初から最後まで合宿。来年はオリンピックもあるので、個人で活躍できるように頑張りたい。
TEXT=青野佳奈 PHOTO=青野佳奈、吉谷あかり