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2026.05.06
ラグビー

[ラグビー] 王者に敗戦も、新戦力が示した確かな光/第15回関東大学春季交流大会第2節・明大戦

第15回 関東大学春季交流大会Aグループ第2節・明大戦

熊谷ラグビー場

●東洋大 17{0-14、17ー12}26 明治大 






番号

Pos.

名前

1

PR

山下源也(総3=熊本工)

2

HO

ナモア・ファタフェヒ(総4=桐生第一)

3

PR

岡田恭和(スポ3=脇町)

4

LO

シオネ・テネフフ(総3=目黒学院)

5


アルメイダ聖(総2=日本航空石川)

6

FL

岩崎ヴィージェー純(総2=目黒学院)

7


大槻神戸(総2=Auckland Grammar)

8

NO8

ロケティ・ブルースネオル(総1=目黒学院)

9

SH

生田旭(総3=國學院栃木)

10

SO

永吉天馬(総1=クライストチャーチ・ボーイズ)

11

WTB

井戸川ラトレル(総2=國學院栃木)

12

CTB

ラトゥ・カヴェイガフォラ(総1=目黒学院)

13


浅尾至音(スポ4=城東)

14

WTB

梅木颯斗(総3=黒尻沢工)

15

FB

池渕紅志郎(総3=城東)

16

Re.

植松進之輔(総4=昌平)

17

白幡塁斗(総2=札幌山の手)

18


フープス・スティーブン武蔵(総4=開志国際)

19


山口英之介(総3=熊谷)

20


フォラウ隼人(総1=流経大柏)

21


黒岩稜(総1=大分東明)

22


中山二千翔(総3=日本航空石川)

23


五十嵐舜悟(スポ3=川越東)
24
日髙創太(総4=筑紫)
25
吉川慎之助(済1=日向)
26
神真広(スポ4=青森山田)



今季初の黒星を喫するも、未来への確かな光を見出した。

3日、熊谷ラグビー場で第15回関東大学春季交流大会第2節・東洋大学vs.明治大学の試合が行われた。事故渋滞による明大の到着の遅れにより、開始が50分遅れたこの試合。最終スコアは17-26。試合を制したのは明大だった。


校歌斉唱する選手たち


「昨年度日本一を取ったチームなので、良い試合をしにいくのではなくて、勝ちに行く気持ちで 」。東洋大のCTB(センター)浅尾至音主将(4年)がこう語っていたように明大は日本一を目指すうえで絶対に超えなければならない壁であり、チームは気迫に満ちていた。


雲の切れ目に青を覗かせる空の下、東洋大のキックオフで試合はスタート。序盤から明大が主導権を握る形で試合は進んでいく。試合が大きく動いたのは6分。東洋大のノックフォワードにより、相手ボールスクラムで試合が再開。その後、明大は左サイドにフラットなパスを展開し、東洋大はそれに翻弄される形で明大のCTB大沼隼人(4年)に先制トライをマークされる。


その後も明大の勢いは止まらない。蹴り合いになった際にSO(スタンドオフ)永吉天馬(1年)とWTB(ウィング)梅木颯斗(3年)のタッチキックが2本連続で明大にチャージされ、敵陣でプレーさせてもらえない時間が続いた。


23分、ここで東洋大が動く。CTBラトゥ・カヴェインガ・フォラウ(1年)がスティールに成功し、この日初めて敵陣深くでマイボールラインアウトの好機をつかんだ。CTBラトゥやLO(ロック)シオネ・テネフフ(3年)による猛烈なゲインでトライラインに近づいていくが、トライには至らなかった。


そして前半終了間際の40分。自陣深くで相手ボールラインアウトを献上するとそのままモールでトライラインに詰め寄られ、明大のNO8(ナンバーエイト)中川功己(4年)がグランディング。東洋大が得意とする流れを相手に許す形での被トライとなった。スコアボードには0ー14が刻まれ、明大が優勢のまま試合を折り返す。


ゲインする浅尾


後半、スコアボードに最初に数字を刻んだのは東洋大。18分、明大のペナルティに対し、東洋大はPG(ペナルティーゴール)を選択。これをFB(フルバック)池渕紅志郎(3年)が正確に沈め、スコアを3-14とした。


24分、明大の幅のあるパスワークで左サイド、タッチライン際を駆けるCTB大沼にボールがわたり、トライラインへ迫る。それを東洋大のWTB中山二千翔(3年)が捕らえるもずるずると押し込まれた。その後は井本章介(2年)にパスがつながれ、NO8ロケティ・ブルースネオル(1年)がタックルに入るもトライを許し、その後のゴールも決めてスコアは3-21に広げられる。


3トライ差をつけられるも、ここから東洋大が反撃ののろしをあげた。

明大のペナルティにより敵陣の5mラインでのマインボールラインアウトという絶好のチャンスを得る。そしてラインアウトからモールを形成。そのままじりじりとラインに迫り、モールが崩れ、ラックに。CTBラトゥにボールがわたり、トライラインを突破。スコアは21ー10となり、東洋大は徐々にビハインドを覆し始める。


34分、自陣深くで相手ボールラインアウトからモールでトライラインに迫り、明大の 倉掛太雅(3年)がトライを挙げるもその後のゴールキックを外し、26-10。


直後の36分、FB池渕が蹴り上げたボールをLOアルメイダ聖(2年)がキャッチ。そこから左サイドに大きくパスを展開していき、タッチライン際を走る神真広(4年)に渡って圧倒的なスピードで一気に前線を押し上げる。一度相手ディフェンスに捕まるも、右サイドを大きく使い、黒岩稜(1年)からFB池渕、WTBの中山、井戸川ラトレル(2年)。そして最後に公式戦初出場を果たした吉川慎之助(1年)へとパスがつながり、冷静に相手ディフェンス2枚を抜いてボールを沈めた。


公式戦初出場を果たした吉川


最終スコアは17-26と昨年の大学選手権覇者から勝利を挙げることはできなかった。それでも、後半は17-12。相手はU20、23日本代表で活動した主力選手を多く欠く布陣だったとはいえ、王者と互角以上に渡り合った。東洋大が奪った2トライはいずれも1年生によるもの。彼らの可能性は計り知れず、未来への確かな光を見出す一戦となった。


試合後、「前半で自分たちが取られてはいけないところで取られてしまった2トライがあった。それがなかったら後半自分たちは勝っていたので、入りの部分が今回の課題」と浅尾主将は一言一言、かみしめるように言葉を紡いだ。


福永昇三監督は「些細な部分、もったいないシーンがたくさんあったので、まさに『凡事徹底』。ちょっとしたスキルの基本をもう一度見直して次の試合の準備をしたいと思います」と課題に目を向けつつも、その視線はすでに次へ向けられていた。


次節は5月24日、第1節で筑波大学に45-12で白星を挙げた早稲田大学と激突する。「勝ちを目指してやっていきたい」と浅尾主将。敗戦の中で得た収穫を糧に、巻き返しを図る。


ノーサイド後整列する選手たち



◇浅尾至音(スポ4=城東)

ーー試合を振り返って

前半で自分たちが取られてはいけないところで取られてしまった2トライがあってそれがなかったら後半、自分たちは勝っているので、入りの部分が今回課題かなと思います。


ーーロケティブルースネオル(総1=目黒学院)にボールが集まってるように見えたが

彼がすごい自分が前に出ようという意識のある選手なので、やっぱりそこにボールが集まってるのかなと思います。


ーー新体制の時のインタビューで、何名か注目選手を挙げていたが、彼らを振り返ってみてどうだったか。

全員が高いパフォーマンスのポテンシャルを持っている選手なので、今日もそれを出してくれたのかなと思いますし、まだまだ多分彼らは出せると思うので、100%じゃなくて120%の実力をまた次の試合で出してもらいたいと思います。


ーーハーフタイムでの切り替えは、チームの中でどんなことを意識したか。

ハーフタイムはしっかり自分たちの課題点を話し合った後、後半に入るにつれて、苦しい状況の中でどれだけ自分たちができるかというのがずっと課題になっていたので、それをみんなで言葉を発しながら、後半はキツイ時こそ自分たちができるという言葉かけがあったので、後半で動ける選手が多かったのかなと思います。


ーー次節に向けて

次節は早稲田戦でテンポの速い試合になると思いますが、自分たちも食らいついて、それを上回るようなプレーで勝ちを目指してやっていきたいと思います。



◇福永昇三監督

ーー本日の試合を振り返って 

前半の戦い方、タックルのスキルであったりディフェンスのチームのコミュニケーションだったり。そこは修正ポイントですね。


ーー前半、外の展開ではパスミスがもったいなかった

メンタルの部分とか相手に対してどうとかもう一度見直して。自信をもってやれば修正できるポイントだと思うので次からしっかりやるところではあると思います。 


ーー後半、強みであるラインアウトモールが機能したが、ハーフタイムでは何を話したのか 

フィジカルの部分ではブレイクダウン中心にやれていると感じて、選手からもそういう声が出ていたので「そこは全面的に出しながら戦おうか」と。そこを出した結果、後半の良い流れの時間を作れたというところではあります。もちろん明治大もモールやスクラムは伝統的に強みにしている部分であるのでそこに対して、そこまで引くことなくできたのかなと思います。モールはこちらの武器でもあるのでさらにやっていきたいなと思います。 


ーーSHを途中で黒岩選手に替えた理由は 

黒岩稜はテンポ、スピードをあげられるし、自分でもボールを持ち運ぶことができる選手だからです。こういった使い方は今後もあると思います。 


ーー本日初トライの吉川選手について 

ここ2試合、パフォーマンスが高かったのでAチームに入っても同じパフォーマンスをしたので非常に良い評価につながるかなと思います。エネルギーをチームに与えてくれる選手なのでそれを全面的にやってくれれば本来の力を発揮できると思っています。 


ーー次節までの約2週間、どのようなことに取り組んでいくか 

些細な部分、勿体ないシーンがたくさんあったので、まさに「凡事徹底」。ちょっとしたスキルの基本をもう一度見直して次の試合の準備をしたいと思います。



TEXT=土田夏帆 PHOTO=土田夏帆、市澤結衣