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2015.11.30
陸上競技

[陸上競技]力石ら5名が1万mで自己ベスト更新!

第54回平成国際大学長距離競技会

11月29日(日) 鴻巣市立陸上競技場


男子5000m

15組

1着 碓井 14'40"91

4着 横山 14'44"81

17着 香川 14'54"70

21着 生井 14'56"29

DNS 山口弘

DNS 佐藤友

17組

DNS 荒武

男子1万m

2組

3着 山口健 30'09"62

29着 田中 30'50"01

3組

5着 力石 29'37"87

7着 山本信 29'38"64

16着 菅原 29'51"38

18着 小早川 29'56"38

31着 吉村 30'40"67

33着 清水 31'43"79

34着 唐本 31'54"34

DNS 湯田

DNS 牧浦

DNS 小柳

DNS 高森

DNS 竹下

DNS 野村


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自己ベスト更新に大きくガッツポーズする力石

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山本信は気迫のこもった走りを見せた


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連戦の中でも粘り強い走りを見せた菅原



 平国大競技会が行われ、箱根に向けて最後の選考レースとなった。中でも男子1万mでは、力石(済4=如水館)をはじめ5名が自己ベストを更新した。


 男子1万m3組目には7名が出場。前半は力石、小早川(済2=武蔵越生)らが集団前方で余裕を持ってレースを進める。菅原(工1=秋田工)も連戦の疲労がある中で離されずに集団に付いた。8000mを過ぎると「今までとは違うところを見せようと思ってラスト2000mからチャレンジした」と、集団後方から徐々に上がってきていた山本信(済3=安芸南)がトップに立ち、後続を突き放していく。ラスト勝負こそ敗れたものの、3連戦となる中でも自己ベストを更新。夏合宿からしっかり練習を積んできた成果が感じられた。これまでの選考レースでは2戦とも満足のいく走りができていなかったものの、「連戦できつい状態だが、それでも気迫が感じられた」と酒井監督も今回の走りを称えた。

 一方、力石は中盤こそ先頭から離れかけるも、気持ちを切らさずにラスト400mでスパート勝負に出る。「4年間しっかり練習することができた力を十分に発揮しようと思ってスパートした」と、ラスト50mで山本信をかわすと、最後は大きくガッツポーズをしてゴールした。1万mでの自己ベストは実に2年ぶりとなった力石。けがに苦しんだ時期もあったが、多くのレースで経験を積み継続してきた練習の成果を、最後の選考レースで見せつけた。「しっかりチームを引っ張っていくんだぞという気持ちで走った」。こうした4年生の意地こそがチームの強さである。

 また、ここまで連戦となった菅原、山口健(済1=自由ヶ丘)、田中(済1=自由ヶ丘)の1年生も、ともに自己ベストを更新。集団から簡単には離れない、粘り強いレースを展開し、着実に地力が上がってきていることを示した。

 「選考ぎりぎりの選手がこういう場で自己ベストやいい結果を出すことで、今日走れなかった人や主力が寮で結果を見て、自分たちも頑張らなければと思ってくれたら」。力石が話すように、こうした選手たちの頑張りは、チームに勢いをつけ、箱根のメンバー争いをさらにレベルの高いものとするに違いない。箱根まで1ヵ月と迫る中、チームの士気は確実に高まっている。


■コメント

・酒井監督
山口(健弘)は組トップではないが目標が30分一桁だったのでまずまず。さらにレースを終始支配していたと思う。2組目で山口があのようなレースをしたので最終組につながった。今日は箱根前最後の1万mだったので、チームとして「何としてもやるんだ」という箱根につながる執念のある走りを求めていた。それは力石、(山本)信二辺りにも表れていたかなと。(それぞれの評価は)信二は「何としてもメンバーに入るんだ」という気持ちが伝わるラスト2000mからの切り替えだった。1万m挑戦記録会の時はコンディションがあまり良くなかったが、その中で今回立て直してきたのは評価できる。連戦できつい状態だが、それでも気迫が感じられた。力石は4年生でメンバーに入らなければ今回が引退レースになってしまうので、最終学年としての気持ちが見えた。菅原も連戦できついはずだが、その中でベストを出してきたのでよく走ったと思う。(箱根に向けて)全日本を終えた後に疲労があった部分はあった。それでも疲労はとれたし、これからは箱根路に向かうだけ。昨年の悔しさを持って王座奪還、全日本以上のスローガンを体現できる走りがしたい。

 

・力石(済4=如水館)

先々週の上尾があまりいい結果ではなかったので、ここでしっかり走って箱根につなげるようにと思っていた。前半は結構体に余裕があって前の方でレースを進めることができて、6000mから8000mで抜かれて後ろに下がってしまったが、ラスト1000mで余裕があったので、最後400mで仕掛けようと思っていて、それができて良かった。(ラストスパートは)自分は卒業後競技を続けないので、もしかしたら最後のレースになってしまうかもしれないということを考えると、やっぱりここで意地を見せて、4年間しっかり練習することができた力を十分に発揮しようと思ってスパートした。(自己ベストだが)今4年生がかなり充実していて、箱根でも4年生の活躍が大事だと思う。その中で今日の選考ぎりぎりの選手がこういう場で自己ベストやいい結果を出すことで、今日走れなかった人や主力が寮で結果を見て、自分たちも頑張らなければと思ってくれたらと思う。今日は4年生が二人しか出ていないが、しっかりチームを引っ張っていくんだぞという気持ちで走った。(箱根に向けて)チームとしては絶対に総合優勝を目指していて、個人としても4年生なのでしっかりチームに貢献できるようにしていきたい。最後なので、しっかり走りで貢献したい。

 

・山本信(済3=安芸南)

今日より前に選考レースが2本あったが、そこでは思うような走りができていなかった。なので今日は3連戦だったが気持ちを切り替えて、しっかりベストを出そうという気持ちで挑んだ。(ラスト2000mからの飛び出しは)今までの大学のレースでは、ラスト1000mや400mで出ることしかしてこなかったので、今日は今までとは違うところを見せようと思ってラスト2000mからチャレンジした。それまではためていて余裕があった。力石さんにはできれば勝ちたかったが、ラスト1000mから苦しかった。でもそれは、チャレンジしたからこその結果なので、それはそれでいいと思う。タイムも30秒を切りたかった気持ちもあるが自己ベストが出て良かった。箱根のエントリーまで2週間を切ったが、今日はいい走りができたので最後まで諦めず一つ一つの練習を大事にこなし、存在感を示していきたい。

 

・菅原(工1=秋田工)
先週の1万mは30分06秒だったので、今回は30分を切れればいいなと思って走った。前に付いていってタイムを出そうと考え、前を走る先輩たちの姿を見て自分も頑張ろうと思った。30分切りをできたのは良かったが、8000m以降の粘りが課題。スタミナをつけて次は29分40秒を目標にしていきたい。

  

TEXT=青野佳奈 PHOTO=伊藤空夢、石田佳菜子、福山知晃