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9月5日から7日までの3日間、天皇盃第95回日本学生陸上競技対抗選手権大会が日産スタジアムで行われた。天候が不安定で大雨の中、東洋大学から多くの選手が出場し好成績を収めた。男子400mでは平川慧(スポ3=コザ)が初優勝。また今月末にアジア大会に出場予定の宮尾真仁(法4=洛南)が16m21で2回目の優勝を果たした。男子100mでは大石凌功(スポ4=洛南)が2位入賞を果たし最後の全カレを締めくくった。
男子4×100㍍Rには3年ぶりの王座奪還をかけて臨んだ。第105回関東学生陸上競技対抗選手権大会(以下関カレ)では決勝で1走の北村仁一朗(理1=洛南)2走の山田吾愛仁(スポ1=社)のバトンパスミスが起こり失格に。
悔しさを味わったその日から4ヵ月経て、全国の大舞台でリベンジを図った。
リレーメンバーは1走北村仁一朗、2走大石凌功、3走山本嶺心、4走山田吾愛仁と関カレとはまた違った走順での出場。1走の北村は「この4か月間、バトン練習をしてきて。凌功さんのために優勝しにきた」と熱い胸の内を明かしたようにチームの士気はあがっていた。関カレに引き続きリレーメンバー入りを果たした1年生の北村と山田は全カレでは1走・4走と大役を任されたものの、レース前には笑顔を見せ、応援席にいるチームメイトに歓声を求めるような仕草を見せた。
予選では1走の北村が好スタートをきって、2走の大石へ。圧倒的な差をつけトップでバトンを渡した。
3走と4走ではバトンパスは危ない状況だったが山本が粘り強く手を伸ばしてバトンを渡し4走へ。
見事1位で予選を通過し決勝へ進出を決めた。
大雨の中で行われた決勝。予選と同じオーダーで挑んだ東洋大は、予選で課題が残った3・4走のバトンパスもきちんと修正しスムーズな連携を見せた。
1年生ながら4走を託された山田は「予選は結構緊張したが、とにかく楽しかった」と振り返った。
最後、中央大学との激しい競り合いをわずかに逃げ切り、1位でフィニッシュ。3年ぶりとなる歓喜の優勝を果たした。
また2走の山本は大学4年間で初の4継出場となった。
大石と山田は洛南高校で一緒にバトンをつなぎ日本一になった実績をもつ。「2人でバトンを繋ぎたいっていう話をして4年間過ごしてた。」と大石が明かすように絆の深い2人だったが山本の相次ぐケガに悩まされた。もう無理かもしれないと諦めかけていたこともあったという。しかし山本の調子が良くなり最後の大会、最後の1試合でバトンをつなぐ夢が叶った。
山本は「高校の時と走順は違うけど信頼関係はすごく自信があった」と語った。お互い大学ラストイヤーのこの年に、7年間培ってきた固い絆が最高の形で結実した。

◇ 北村仁一朗
ーー今回の試合を振り返って
今大会は関東インカレのミスから4ヶ月間バトン練習してきて、凌功さんのために優勝しにきたので、本当に最後のインカレで4年生2人に金メダルを届けられて良かったかなと思います。
一一笑顔の瞬間が多いのが印象的だったが、緊張は
今までで一番緊張していたんですけど、緊張している時こそ笑顔で行こうかなと思っていたので、みんなからの応援があって笑顔でやり切ることができました。
ーーご自身の走りを振り返って
自分の走りは、今までで一番走れたかなという感じがしています。強い選手がいっぱいいるんですけど、全然それに劣らないぐらい走れたかなという感じはありました。
ーー予選から決勝で修正してきたこと
予選はいい走りはできたんですけど、自分の得意としているスタートの部分が出れなかったので、決勝はそこをしっかり修正して出れたかなと思います。
ーー決勝は強い雨が降る悪コンディションの中だったが、その点について
悪天候なんですけど、他のチームもみんな一緒の環境なので、関東インカレも雨でやっぱりミスしたんで、そこは全く関係なく自分の走りにだけ集中してやり切ることができました。
ーー関東インカレで悔しい思いをしてからの今大会だったが、特別な思いは
そうですね。本当は関東インカレで凌功さんを勝たせて、ここでも勝ちたかったんですけどやっぱり勝てなくて。でも関東インカレの負けがあったからこそ、この全日本インカレで勝てたと思っているので、関東インカレでのミスがここに活きてきたかなと思います。
ーーバトンパスの部分を振り返って
走り自体はすごく良かったんですけど、バトンパスのところで雨で滑ってしまい、少し凌功さんが逃げる形になってしまったんですけど、やっぱり4年間リレーをやってきたっていうのがあって、上手く調整してくれてすごく助かりました。
ーー山本嶺心選手や大石凌功選手は洛南高校の先輩ですが、憧れる部分は
そうですね。僕が中学校の時に凌功さんと嶺心さんの日本高校記録を見て入学を決めたので、その憧れの人たちと一緒に日本一が取れたというのはすごく嬉しかったです。
ーー次の大会はいつか
次は関東新人、U20日本選手権あたりになってくるので。リレーもですけど、やっぱり個人の走りをもっと上手くしてタイムも上げていきたいなと思います。
ーー目標にしているタイムや走り
これから100mで決勝で戦っていくとなると10秒1、2台は必須になってくるので、まずは10秒2台に入ることを目標に頑張りたいです。
ーー10秒2台を出すために、今の課題
やっぱり体の線が細いので、筋肉量を増やすこと、まずは食べることと基礎的な部分からちゃんとやっていきたいなと思います。
〇大石凌功
ーー100mの予選・準決勝・決勝振り返って
予選は、まあ準決勝、決勝とあと4継のレースを見据えて、できるだけ余力を残すっていうことをまず考えて走って。中盤のところで前に並んでいたので、そこから力を抜いて、ラスト50mも流すような形で走れたっていうのが、予選の良かったところです。準決勝は、ハイレベルなレースになるっていうのはもう分かってたので、どれだけ自分のレースを必死にしながら、余力を残せるかっていうところがポイントで。結果的に、もうほぼベストの走りができて、この後もしっかり地面を踏んで走れたので、まあそこは予選の流れをしっかり準決勝に繋げられて、さらにそこから決勝にいい流れで繋げるようなレースができて。決勝は、コンディションとか気持ちの面とかいろんな状況が重なって、正直自分の走りっていうのがあって。加速のところから中盤後半のところも、いつもの自分の走りっていうよりかは、ちょっと状態が浮いてしまって、うまく地面を噛んでいけない走りになってしまったので。そこは反省ですし、まず根本的にスタートが遅いので、もう少しそこを前にでなくてもいいので、遅れない程度のスタートをもう少しやっていかなきゃなと思います。
ーー今回のレースはやっぱスタートは上手くいかなかった
そうですね。いつもしっかり基本的には上手くいかないんですけど。その中で遅れながらも、しっかり中盤から後半のスタートができたので。遅れてはいたんですけれども。全然、このシーズンの中では良いスタートになるのかな
ーー自分の中で今回、大会で目標にしていたところは
100ではもうタイムじゃなくて勝つというのを目標にしていたので。3位っていう結果は、もちろん悔しくもあるんですけど、正直1週間前まであんまり調子良くなくて。そういうところから踏まえると、今回のレース結果っていうのは、受け止めざるを得ないですし、もう少し良い準備ができたら優勝もあったかなっていうふうに思うので、そこは自分の爪の甘さかなと思ってます。
ーー中学・高校・大学のリレーで全国のトップをとって
やっぱり全部最終学年で優勝するっていうのは、すべてのチームを引っ張る立場になるので。自分たちが作り上げてきたチームでどう強いかっていうところが、中学・高校・大学含めて、全部いい感じにハマったというか、本当に全部チーム力で勝ってきた感じがあるので。そこは本当に引っ張り方というか、チームをまとめる力っていうのは自信にもなりますし、間違ってなかったんだなっていうふうに思います。
ーー主将としてまとめる力っていうのは、今年意識した部分か
正直中学・高校の部分では僕が何かしなくても自然とまとまるチームだったんですけど。大学は、そうはいかなくて、いろんな方向性を向いてしまう選手たちの中で、自分が色んな中で話したりとか、声をかけたりしながら、チームを同じ方向に向かわせるっていうところが今回の大学生活の4年間の主将としては、まず1つ大きな経験になりました。今まで自分ができていなかったところでもあると思うので、それをしっかりこの1年で、そういうところを経験できて、そしてそこから、最後をいい形でインカレに繋げることができて、とても良かったなと思います。
ーー高校では、山本嶺心選手とバトンを繋ぎ、また大学で今年は走順が変わった中でバトンを繋いだと思うが
走順はどうであれ、嶺心と繋げたっていうところは、すごい大きくて、もう4年間2人でバトンを繋ぎたいっていう話をして4年間過ごしてましたし。その中で嶺心の怪我が多いので、これは無理かなって思ってたんですけど。最後の1年で、こうやって最後の1試合で、組むことができて、本当に何て言うか、僕も安心して渡せますし、たぶん向こうも安心して貰えるんじゃないかなっていうふうに思うので、7年間の絆っていうのはすごい深いものがあるかなっていうふうに思います。
ーー1走・2走のバトンパスは
そこは僕が予選の時よりも飛び出しですごいいい感じで出れて、いつもの声かけが遅かったっていうのもあってちょっと後ろを気にしながら走ってしまったので。そこで、バトンがちょっと滑ってしまって、1回で渡りきれなかったところがあるので、僕がしっかり出ていられれば、もっと安心して見れたレースだったかなと思います。
2走・3走は順調に繋げた?
2・3走は練習通りと言いますか、雨の悪天候も考慮して、ちょっと歩数を縮めたりしてやったんですけど。嶺心もずっと予選から含めてしっかり安定して出てくれていたので、自分は全然、怖い思いもせずに、安心してしっかり追うことができたので。そこはもうすごい順調だったかなと思います。
最後の全カレに対して
全カレはすごいいろんな思いがあって、特に4継は1年の時は先輩方の力で勝たせてもらって、2年生の時は自分がちょっと1回負けてしまって、3年生の時は怪我してしまってっていう本当に谷ばかりの全カレだったんですけど。こうやって最後良い思いというか、チームに助けられながらも、チームを引っ張って、優勝もでき、4継は優勝もできたので、本当に、濃いインカレで濃い4年間だったなと思います。
◇ 山本嶺心
ーー200mの予選、準決勝を振り返って
予選からあんまりいい流れで走れてなくて、前半からいつも通りのスピードの乗りっていうのができていませんでした。準決勝でそれを改善しようとしましたが、それもうまくいかず後半も伸びずという、全体的に良くなかったレースだったなと思います。
ーー目標にしていたこと
とりあえず決勝に残るというのが一番先の目標だったんですけど、それも叶わずでした。
ーーご自身のコンディション
コンディションに関してはそれほど悪くはなくて、4継もそんなに悪い走りではなくアップの時もいい感じで走れてたので、悪くはなかったなと思います。
ーー4継を走ることになった経緯
元々ずっと4継を走るみたいな話があったんですけど、僕がすぐ肉離れしてしまうので、それでなかなか監督の許可がおりず。結局この4年になってからスピードもついてきて200もタイム出るようになってきたので、それで「最後行こうか」ってなって4継を走ることになりました。
ーー怪我をしにくくなった要因
怪我してた頃は結構がむしゃらに走ってて、そこで練習で怪我しちゃうっていうのが多かったので、走り方を変えたっていうのが一番大きい変化かなと思います。
ーー高校、大学とリレーで全国のトップレベルで戦ってきたが、その点について振り返って
高校では大石と一緒に日本一になって。今回走順はちょっと違うんですけど、そこでつなぐってなってそこの信頼関係はすごい自信があったので、大学でも結果的にトップ取れてすごい良かったなと思います。
ーー高校での日本一と大学での日本一は、何か違いは
あまり違いというのはなくて、もう素直に嬉しいというのは高校も大学も変わらずです。ただ、大学はやっぱり4継を封印されてたというのもあって、ようやく走れた4継だったので、そこの嬉しさっていうのは高校の時にはなかったので、そこは大きいかなと思います。
ーーバトンパスを振り返って
2、3走はもう完璧にできてました。練習の時もだし、予選・決勝も振り返ってそこはもう完璧にできてたと思います。3、4走のところは予選がすごく危なくて、僕が思いっきり手を伸ばしてやっと届いたって感じだったんですけど。そこでちょっと調整して、決勝ではしっかり渡せたなと思います。
〇 山田吾愛仁
ーー今回の試合を振り返って
まず優勝できて良かったです。関東インカレで、1年生の北村と僕でミスがあって、そこからメンバーに入れて優勝できたことが一番嬉しいです。
ーー初めての全カレの雰囲気は
関東インカレも結構大きい試合だったんですけど、全カレは関西とか他の地区の選手とかもいて、とてもお祭りみたいな感じで楽しかったです。
一一笑顔の瞬間が多いのが印象的だったが、緊張はなかったか
予選は結構緊張したんですけど、決勝はもう楽しかったので。楽しくいかないとうまく走れないなと思って、楽しくいきました。
ーー予選のバトンパスがぎりぎりだったと聞いたが、そこから修正してきたことはあるか
練習と試合の動きでやっぱり変わってしまう部分があるので、それを踏まえつつ雨だったので歩数を縮めて決勝に挑みました。
ーーご自身の走りを振り返って
予選は雨じゃなかったので上手く走れたんですけど、決勝は雨で他の大学の強い選手もいる中で、自分の走りにするのは少し難しかったです。その中でも、良い動きではないんですけど、最低限のことは出来たかなと思います。
ーー後ろから中央大や早稲田大が迫ってきていたが、そこは意識していたか
走ってる時絶対来るのは分かってたので、絶対来てるなと思いながら最後まで走りました。
ーー逃げ切れる自信はあったか?
正直、中央大とかに最後抜かれると思ったんですけど、ゴールした時に誰も見えなかったので、勝ったなと思いました。
ーー次の大会は
来週東海スプリントが平塚であるんですけど、そこで100m出ます。
ーー4継での出場が今シーズン多かったが、個人で達成したい目標は
昨年のベストが10秒39で、今年10秒34まで更新できたんですけど、そのタイムでは来年は戦えないと思います。試合もいろいろな試合に出れないので、試合に出るために10秒2台前半っていうのを狙って、秋からここから個人の試合が続くので、狙っていきたいなと思います。
ーー10秒2台を出すために、ご自身の中の課題は
スタートがそこまで上手くないので、スタートをしっかり上手く走るというのと、そこから自分の持ち味である後半にしっかりつなげていけば、全然狙える数字かなと思います。
TEXT・PHOTO=窪内彩乃

