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2016.01.07
アイススケート

[スピード部門]大藤大健闘9位「すごく良くてびっくりした」

第88回日本学生氷上選手権大会

1月7日(木) 栃木県立日光霧降スケートセンター

◆男子5000㍍

7位 島田 7分22秒87

9位 大藤 7分27秒33

21位 高柴 7分33秒14

◆男子1000㍍

11位 遠藤 1分14秒34

19位 新井 1分16秒03

22位 小林 1分16秒74


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初のインカレで結果を残した大藤

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表彰で笑顔を見せる島田


 5000㍍で島田(社2=佐久長聖)が7位、大藤(社1=苫小牧工業)が9位と16ポイントを獲得しチームに流れを作った。1000㍍遠藤(社4=駒大苫小牧)が昨年より5つ順位を落とし11位になるも、しっかりポイントを獲得し短距離エースの意地を見せた。

 予想以上だった。最初の滑走となった高柴は前半ハイペースなスケーティングを見せ、後半に失速。21位という結果となったが「高柴は1500㍍を意識させた」と監督が語り、明日への調整を込めたレースとなった。次の大藤は大きな体を大きく使い、伸びやかなスケーティングで粘りの滑りを見せる。結果は9位と1年生ながら、チームに大きく貢献し「期待以上の活躍だった」と監督は称賛の言葉を送った。島田は安定した滑りで期待通りの7位入賞。昨年の13位から大きな成長を見せた。

 監督の“秘蔵っ子”が躍動した。今シーズンも長距離部門は島田への期待が大きく、インカレの前哨戦となる日本学生選手権大会でも3位と活躍が目立った。しかし、試合前に監督の口から出たのは大藤への期待の言葉だった。「最近の大藤は本当に良い。自己ベストをバンバン出している」と嬉しそうに語った。12月に行った苫小牧の合宿でも大藤に激を飛ばし多くの練習を積ませた。大藤自身も「監督がメニューを立ててから良くなっている気がする」と監督への信頼の言葉を口にした。この師弟関係こそが9位という大躍進の結果を生んだのである。

 1000㍍では昨日7位入賞した遠藤に注目が集まったが、結果は11位。「自分の思うような滑りが出来なかった」と肩を落とした。

 明日への好材料が多く見つけられた2日目。明日も1つでも上の順位を狙いチームの上位進出を目指す。

■コメント

・加部監督

高柴は1500㍍に力を置いてるので1500㍍を意識したレースだったので、結果がどうこうより明日に繋がるレースをして欲しかった。なので、良かったと思う。島田と大藤は5000㍍より1万㍍の方が良いので、1万㍍のことを考えてレ―スすることを支持した。それで、7、9位なので上々な結果。明日は絶対2人とも入賞すると思う。どれだけ、フォームを崩さないで最後まで滑りきるかが大切なので、1週間みっちりやってきた。長距離は滑れば滑るほど良いのでレペテーション多くやらせてきた。選手たちは5000㍍、1万メートルと疲れるからやりたがらないが全力でやるレペテーションが大事なんだと俺は思う。大藤は期待以上の活躍だった。あいつの9位は大変なこと。高校のころはどちらかというと(実力が)下の選手だったので、大学入って1年間でインカレ9位は凄い成長。凄い自信がついたと思う。明日島田は表彰台に登らせ、高柴、大藤は入賞させたい。

・遠藤(社4=駒大苫小牧)

自分の思うような滑りがこの時になってできなかった。落ち着いて滑って、ポイントに合わせた滑りがしたかったが頭が真っ白になってしまった。昨日と同じくらい調子は良かった。悔しい結果となった。終わってしまったことは仕方ないので、リレーでは絶対表彰台という気持ちで頑張りたい。リレーは600㍍しかないので、全力で滑るだけ。

・高柴(社4=日光明峰)

色んな気持ちから焦りがあってコントロールができていなかった。自分がまだ緊張してたかなと思う。(リンクとの相性は)結構溶けていたが、それでもやっぱり結果出せている人はいるから自分ももう少し早く滑りたかった。自分のコンディションは悪くなかったので焦らなければもっといいタイムが出た。(最後のインカレが地元の日光で行われたことについて)思ってもなかったことなのでここで全て出し切って悔いのないように終わりたいです。明日は切り替えて、明日こそ突っ込んで行かなきゃいけない。みんなが集中してやっているので、自分も負けずに勢いのある滑りをしたい。

・島田(社2=佐久長聖)

結果が良かった。(タイムが出なかったのは)リンクコンディションが後半の組の方がひどかったので、その影響はあった。いつものレースより最後まで粘れたので良かった。辛い時に粘るという点で、1万㍍にもつながった。(自分の調子は)長野の全日本選手権がひどくて、日光に来てから調子が上がってきたので練習の成果は出たと思う。毎日1万㍍と5000㍍をひたすら滑っていたので、とても辛かった。(1万㍍に向けて)練習では5000㍍より1万㍍の方が良かったので、自身を持って頑張りたい。上位入賞を狙いたい。

・大藤(社1=苫小牧工業)

緊張はあったが今までの練習の成果が出せた。(9位は)予想外の結果。すごくく良くてびっくりした。今まで不甲斐ない結果で終わっていて怒られていたが、最近しっかり滑れるようになった。監督がメニューを立ててから良くなっている気がする。苫小牧から毎日のように1万㍍、5000㍍滑った。今日はコンディションもあってこの結果で嬉しいが、1万メートルの方が落ち着いて滑れるので明日がメインだと思ってしっかり滑りたい。


TEXT=星和典  PHOTO=星和典