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第9回東京都選手権水泳競技大会―KOUSKE KITAJIMA CUP 2016―
1月30(土)~31日(日) 東京辰巳国際水泳場
(1日目・予選)
◆女子200m自由形
4組
2着 地田 2'03"25
→全体3位で決勝進出
5組
1着 宮本 2'02"36
→全体1位で決勝進出
2着 菊池 2'04"57
→全体7位で決勝進出
4着 岩本 2'05"98
◆男子200m自由形
4組
2着 天井 1'50"71
→全体7位で決勝進出
◆女子400m個人メドレー
1組
1着 露内 4'48"12
→全体4位で決勝進出
3組
2着 大橋 4'50"31
→全体5位で決勝進出
◆男子400m個人メドレー
1組
2着 森時 4'28"13
→全体10位で決勝進出
3組
1着 萩野 4'15"66
→全体1位で決勝進出
5着 松田 4'30"32
◆女子200m背泳ぎ
1組
3着 布施谷 2'17"89
→全体5位で決勝進出
2組
2着 大久保 2'16"20
→全体4位で決勝進出
◆女子200mバタフライ
3組
4着 菊池 2'15"41
→全体9位で決勝進出
◆男子200mバタフライ
1組
5着 牧田 2'01"77
→全体10位で決勝進出
2組
4着 三好 2'01"84
3組 森時 2'03"61
◆女子50m自由形
7組
DNS 内田
◆女子100m平泳ぎ
2組
1着 青木 1'08"87
→全体4位で決勝進出
4着 三田村 1'11"43
3組
1着 金指 1'07"97
→全体1位で決勝進出
◆男子100m平泳ぎ
5組
2着 毛利 1'01"73
→全体7位で決勝進出
6組
2着 山口 1'01"62
→全体5位で決勝進出
(1日目・決勝)
◆女子200m自由形
3位 宮本 2'01"16
4位 地田 2'02"18
7位 菊池 2'03"66
◆男子200m自由形
9位 天井 1'50"85
◆女子400m個人メドレー
4位 大橋 4'42"44
5位 露内 4'46"09
◆男子400m個人メドレー
1位 萩野 4'11"38
10位 森時 4'29"58
◆女子200m背泳ぎ
3位 大久保 2'14"77
5位 布施谷 2'16"62
◆女子200mバタフライ
9位 菊池 2'15"39
◆男子200mバタフライ
7位 牧田 2'01"95
◆女子100m平泳ぎ
1位 金指 1'07"55
2位 青木 1'07"87
◆男子100m平泳ぎ
6位 毛利 1'01"27
7位 山口 1'01"39
◆男子100m平泳ぎ
(1日目・タイム決勝)
◆女子800m自由形
1位 地田 8'47"20
(2日目・予選)
◆女子400m自由形
2組
1着 地田 4'19"39
→全体3位で決勝進出
3組
1着 露内 4'17"31
→全体1位で決勝進出
2着 菊池 4'18"73
→全体2位で決勝進出
◆男子400m自由形
2組
5着 天井 3'58"53
→全体9位で決勝進出
3組
1着 萩野 3'53"19
→全体1位で決勝進出
◆女子200m平泳ぎ
1組
2着 金指 2'30"11
→全体6位で決勝進出
2組
1着 青木 2'30"10
→全体5位で決勝進出
◆男子200m平泳ぎ
3組
1着 毛利 2'12"76
→全体3位で決勝進出
6着 山口 2'16"14
8着 上田 2'17"90
◆男子100mバタフライ
6組
2着 三好 53"78
→全体4位で決勝進出
◆女子200m個人メドレー
4組
2着 露内 2'17"82
→全体7位で決勝進出
5組
2着 大橋 2'15"90
→全体2位で決勝進出
◆男子200m個人メドレー
4組
5着 松田 2'05"90
5組
1着 萩野 2'00"59
→全体1位で決勝進出
◆女子100m自由形
6組
2着 岩本 57"27
→全体8位で決勝進出
7組
2着 宮本 56"68
→全体3位で決勝進出
DNS 内田
◆男子100m自由形
5組
3着 天井 52"02
(2日目・決勝)
◆女子400m自由形
2位 地田 4'12"84
3位 露内 4'14"67
4位 菊池 4'16"01
◆男子400m自由形
1位 萩野 3'47"61
6位 天井 3'56"43
◆女子200m平泳ぎ
1位 青木 2'25"68
4位 金指 2'28"44
◆男子200m平泳ぎ
6位 毛利 2'13"07
◆男子100mバタフライ
5位 三好 53"82
◆女子200m個人メドレー
3位 大橋 2'13"48
7位 露内 2'16"69
◆男子200m個人メドレー
1位 萩野 1'57"73
◆女子100m自由形
4位 岩本 56"60
7位 宮本 57"01
100m平泳ぎにおいて、自己ベストでワンツーフィニッシュした金指(右)と青木(中央)
萩野は接戦をものにして優勝を飾る
大橋は得意の背泳ぎで他を圧倒した
初日の自己ベスト更新に続き、2日目は圧巻の泳ぎで優勝した青木
昨年から北島康介杯と大会名が変わり、4月の日本選手権に向けての前哨戦である今大会。強化期間後の疲れをものともせず、自己ベストを更新する選手が目立った。
「冬の強化が少しずつ形になってきて良かった」と語るのは100m平泳ぎを得意とする金指(営3=日大藤沢)。1日目の女子100m平泳ぎにおいて3年ぶりの自己ベスト更新で優勝した。五輪選考会を兼ねている日本選手権で、1分6秒台を出すことが今の目標であり、少しでも代表選考に絡んでいきたいという。「一緒にベストを出せて嬉しい」。金指と共に初日の女子100m平泳ぎで自己ベストを更新したのが青木(営3=武蔵野)。昨年は、200m平泳ぎで2分24秒60の自己ベストを更新し、初代最優秀選手賞に輝いている。調子のいい状態で臨んだ2日目の女子200m平泳ぎでは、自己ベストにはわずかに及ばなかったものの2分25秒68で優勝し、前回覇者の意地を見せた。200m平泳ぎの五輪代表枠はすでに一枠埋まっており、日本選手権ではあと一枠を奪い合う戦いになる。「五輪のことは気にしすぎないように、派遣標準を切れるように練習していきたい」と気合いを入れた。1年生の頃から100mの金指、200mの青木としてお互いに刺激しあってきた。レース後にはお互いを称え合うように握手を交わす姿が見える。今年最高学年を迎え、東洋大の平泳ぎを引っ張ってきた二人の戦いに注目だ。
200m、400m個人メドレーには萩野(文3=作新学院)が出場し、瀬戸(早大)とのデットヒートに会場の注目が集まった。今大会に自身で点数をつけるとしたら50点だという。ラストスパートの自由形でスピードを出そうとすると、泳ぎがバタついてしまい納得がいかなかった。しかし一方で、バタフライがよく泳げていたという成果もあった。「負けることを一つも意識しない」。今はこれを念頭に置き、レースに挑んでいる。2月には高地でのトレーニングもあり、4月の五輪選考会、その先のリオデジャネイロ五輪に向けて最後の調整が始まった。
女子400m個人メドレーでは、大橋(国2=草津東)が実に3年ぶりとなる自己ベストを更新する。監督からアドバイスを受け予選から改善したという背泳ぎでは、特に圧倒的な泳ぎを見せた。年末年始の強化を乗り越え、年明けの大会で自己ベストを重ねている大橋。「練習がうまくいっていることが一番」と充実ぶりをうかがわせた。また、積み重ねてきた練習の成果だけでなく、「どんな試合でもベストを出すぞという気持ちを持てるようになった」と言うように精神面での成長も大きい。昨年は長い不調があったが、その経験は確実に強さに変わっている。
4月の日本選手権では、200m個人メドレーでリオ五輪の派遣記録を上回る2分10秒台を狙う。「自分のタイムを上げていくという自分との戦いになっていくと思う」。目標を突き詰めることで、自ずと結果につながるはずだ。
また、大久保(国1=草津東)が200m背泳ぎで自己ベストをマーク。最初の50mを8番手で折り返すも、後半に粘りの泳ぎを見せ3位でゴールした。目標としていた日本選手権の標準記録には届かず悔しさをにじませたが、「前半からもっと突っ込んでいけるレースを」と次への課題は明確だ。今回の自己ベストを自信に、次こそ標準記録突破を目指す。
リオ五輪選考会の前哨戦と位置付けられているだけに、各種目でハイレベルなレースが行われた。好記録をマークし自信をつけた選手がいる一方で、冬場の疲れなどがあり思うような結果を残すことができなかった選手もいる。勝負となる4月の選考会まではおよそ2ヵ月。それぞれが限られた時間でさらなる強化を図り、最高の春を迎えたい。
■コメント
・青木(営3=武蔵野)
昨年や一昨年まで前半9秒で入れていたので、その感覚が戻ってきた。しかし、前半8秒で入れるようにしたい。(4月への気合いの程は)もう五輪代表枠は一つ埋まっているけれど、気にしすぎないようにレースをしたい。派遣標準である2分23秒2を切りたい。でも、そのためにはまだまだ練習をしていかないと。2月には高地トレーニングもあるのでもうひと絞りしていきたい。(金指は)一緒に練習している仲だから、一緒にベストが出たのはとても嬉しかった。
・金指(営3=日大藤沢)
前半積極的にいって、後半は周りの人が強いのでどれだけ粘れるかだった。後半は自分の泳ぎが崩れてしまったので、4月の選考会までに改善したい。大学に入ってから苦しかった時があって、今年は何が何でもという思いをもって冬のトレーニングをやってきたつもりだったので、少しずつでも形になってきたので良かった。(どのような取り組みを)11月から12月にかけてスペインに合宿に行かせてもらって、筋力アップのために今までやっていなかったチューブなどを取り入れてより水をかけるようになったのでそれが良かったかなと思う。(日本選手権に向けて)このタイムでは五輪にいけないし、他の方も4月にはもっとタイムを上げてくると思うので、少しでもチャンスがあるならチャレンジしたいと思っている。1分6秒台の半ばは最低でも出さないとだし、出してもいけるかわからないと思っているので、まずはそこを目指して頑張りたい。(レース後に青木とどんな話をしたか)私は100mで(青木)玲緒樹は200mなので、自分のメインの種目だとそれだけプレッシャーもあると思う。だから、2分25秒台だったからまあ良かったのでは?と声をかけた。
・萩野(文3=作新学院)
今日の400m自由形の最後も、200m個人メドレーの最後も、自由形の泳ぎが今回あまり良くなかった。競ったレースをすることで改善点が見つかり、いい大会だったと思う。勝つことは重要だと思うし、北島さんや平井監督がオリンピックの前に「負けることを一つも意識していなかったと言っていたので自分もそういったことを意識しながら一つ一つのレースを大切にしていこうとしている。今回は競るレースが非常に多かったが、気持ちも負けず今の状態でしっかりとしたレースが多かった。オリンピックの選考会の直前ですし、みんなも調子を徐々に上げてきている中で、自分の目標とするタイムにはなかなか届かなかったが、3人でレベルの高いレースをすることができて、よい経験になったと思う。今は冬場のトレーニングを積んできていて疲れもたまっている中だった。なかなかスピードも出ないし、泳ぎもしっかり出ない。レベルの高いタイムで終えたいと思っていたが、目標タイムには及ばず。現段階での実力だと思う。来週からみっちり厳しいトレーニングをするので、勝ったことを自信に変えて、トレーニングを積みたい。高地トレーニングもあるので、いい結果を出せたらなと思う。
・大橋(国2=草津東)
日本選手権までの試合も限られてくるので、自信をつけるために自己ベストを狙っていた。(400m個人メドレーについて)400mはあまり練習ができていない中だったが、予選は感覚とは合ったタイムだったので、ひとまず安心という感じだった。背泳ぎで呼吸が甘くなっていると平井先生からアドバイスをいただいたので、決勝ではそこを改善してテンポを上げていった。(ベストだったが)練習がうまくいっていることが一番だと思う。あとは、今までは感覚で今日はベストが出ないかもしれないと決めつけてしまっているところがあったがそれが嫌で、どんな試合でもベストを出すぞという気持ちを持てるようになったのが大きいと思う。(200m個人メドレーについて)2分13秒台が出るのも久しぶりなのでタイム的には悪くはないが、ベストを狙っていたので悔しい。(振り返って)個人メドレーの中の背泳ぎの泳ぎ方がつかめるようになってきたし、400mも泳げるようになってきたので、200mの自信につながると思う。(日本選手権に向けて)200mで2分10秒台を出すことが目標。誰かとの勝負ではなく、自分のタイムを上げていくという自分との戦いになっていくと思うので、ここからしっかりやっていきたい。
・大久保(国1=草津東)
日本選手権の標準記録突破を狙っていた。年末は体調を崩していたので思うような練習ができなかったが、年明けは後半にしっかり粘れるような練習に取り組むことができていたと思う。(レースを振り返って)予選はちょっと楽に速くいけたかなと思う。決勝ではベストが出たが、標準記録を狙っていたので悔しい。前半が入れていないので、次の大会では今日みたいに前半抑えるのではなく前半からもっと突っ込んでいけるレースをして、記録を切れるようにしたい。
TEXT=菊池美玖、青野佳奈 PHOTO=石田佳菜子、内田りほ、吉谷あかり