スポトウ｜東洋大学スポーツ新聞編集部

平成28年度東都大学準硬式野球春季２部リーグ戦・筑波大１回戦

４月11日（月）　府中市民球場

東洋大４‐０筑波大

（イニングスコア）

（東洋大）

○割石（社２＝越谷南）―多田（ラ２＝高松西）

開幕投手として最後まで投げ抜いた割石

打撃でチームを勝利へと導いた木藤主将

　強い北風が吹き荒れる中、春季リーグ戦が開幕した。序盤に荻原（営４＝宇都宮北）の適時打や木藤主将（法３＝浦和学院）のスクイズなどでリードを広げると、投げては開幕投手の割石が相手打線に的を絞らせない。わずか105球の省エネ投球で九回を投げ切り、完封勝利を収めた。

　新エース誕生の瞬間だ。雨の影響で約１週間遅れでの開幕となった今年のリーグ戦。開幕投手には割石が抜てきされた。昨秋に頭角を現したニューカマーは、序盤からストライク先行の投球でリズムを作る。打撃陣が序盤から得点を積み重ねる中で、二回から五回はいずれも10球以内で３アウトを取り、相手に試合の主導権を与えない。終盤七回と八回に迎えたピンチも「一人一人の打者に丁寧に投げた」とマウンドで動じることは無かった。

　この日はフィールディングも冴えた。「フィールディングは投手陣の中で一番下手」とは思わせない鋭いけん制でアウトを２つ取った。「運が良かった」と振り返った割石だが、相手の走者が積極的なリードを取る中での冷静なマウンドさばきが勝利を導いたことは間違いない。

　九回を投げ完封、四球も初回の１つのみに抑える力投。木藤主将も「割石がピンチになっても辛抱強い投球を見せてくれた」と今日の勝因は割石の投球にあると語った。それでも「初回に１個出したことが反省点」と浮かれることは無い。昨年の投手陣の大黒柱である松下（ラ４＝西湘）もチームに残る中、「４年生の背中を見ながら楽しくやって、なおかつ勝てたらいい」と割石。２年生エースは着実にその幹を太くする。

■コメント

・木藤主将（法３＝浦和学院）

割石がピンチになっても辛抱強い投球を見せてくれた。守りから攻撃へとつながった。先頭打者なのでとりあえず塁に出ようということで１打席目は思いっきり振っていこうという考えだった。２打席目はチャンスで一本欲しい所で、詰まり気味だったけどちゃんと振ったことでヒットゾーンにいったと思う。（３打席目のスクイズについて）自分が打つだけじゃない。チームが勝つためには一点一点取ることが大切。これから接戦になることも多いと思うので、そういう細かいところはちゃんとやっていきたい。（チームとしての目標は）最終的な目標は２部優勝で１部昇格。そこを目指すにあたって一戦必勝で、目の前の相手を倒していきたい。（主将としての目標は）プレーで見せることができたら一番良いが、それよりも元気であったり、チームを盛り上げる、勝てる状況を作れるようになりたい。

・割石（社２＝越谷南）

７安打打たれてるが、その中で完封できたのは良かった。（ピンチの場面では）４点取ってくれていたので、１点２点はしょうがないと思って一人一人の打者に丁寧に投げた。（四球も１つだったが）四球が無いことは投手として一番いいことだと思う。初回に１個出したことが反省点。（けん制でもアウトを取ったが）フィールディングは投手陣の中で一番下手だし、けん制はたまたま。相手が戻りきれてなかったのもあるし、運が良かった。（今後の目標は）４年生が残ってる中でできる試合は限られてくる。その中で４年生の背中を見ながら楽しくやって、なおかつ勝てたらいいなと思う。

TEXT/PHOTO＝當麻彰紘