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2016.04.14
硬式野球

[硬式野球]津田、劇的決勝弾!大学初アーチで勝利呼び込む

平成28年度東都大学野球春季1部リーグ戦・中大2回戦

4月13日(水) 神宮球場

東洋大9-6中大

(イニングスコア)

2回戦










東洋大



中 大



(東洋大)

甲斐野、片山翔、山田、宮川、○山下(1勝)―西川元

本塁打:中川、津田

二塁打;茶谷、津田、鳥居


打順                    
守備
名前




(遊)
阿部健(営4=帝京)

(三)
田中将也(営3=帝京)

(左)
茶谷(営4=東北)


走左西村(営4=広陵)

(中)
笹川(営4=浦和学院)



(指)
中川(法2=PL学園)

走指藤森(営4=文徳)

(二)
津田(総1=浦和学院)

(一)
鳥居(営4=愛工大名電)

(捕)
西川元(営3=浦和学院)

(右)
安西(営4=聖光学院)



宝楽(営3=PL学園)




3610


名前




甲斐野(営2=東洋大姫路)11/3
片山翔(法3=大社)10
山田(総1=桐生第一)11/3
宮川(法2=開星)12/3
○山下(営1=東邦)22/310


笑顔でベースを一周した津田


津田はベンチに戻ると全員から祝福を受けた


笹川(営4浦和学院)の的確なアドバイスが津田の一発を呼び込んだ


※掲載が遅くなり、大変申し訳ございません。

 序盤は投手陣が失点を許す苦しい展開も、中盤以降にルーキー・津田(総1=浦和学院)の大学初本塁打となるスリーランが飛び出すなど、大量8点を奪い逆転勝ち。チームは3連勝で、勝ち点2とした。

 高々と舞い上がった打球は、あっという間に左翼席へ吸い込まれた。八回1死一、三塁の一打勝ち越しの場面で打席に向かったのは津田(総1=浦和学院)。前の回に鳥居(営4=愛工大名電)の走者一掃の適時二塁打で試合を振り出しに戻し、その勢いが止まることはなかった。「流れを切ってしまった」と話した、三回2死一、三塁の場面では低めの変化球に手を出し空振り三振。それだけに、「自分で決めてやる」という強い気持ちを持って臨んだ2度目の好機の打席。3-1と打者有利のカウントに持ち込むと「スライダーでカウントを取りに来る」という読み通りに内角高めにスライダーが入ってくる。逃さず強振すると「外野フライだと思った」という打球はぐんぐん伸び、この試合初めてのリードをもたらす値千金の本塁打となった。普段はクールな津田だが、この時ばかりは二塁を回ったところで満面の笑みを見せた。試合後、指揮官は「ホームランは打てないと思ったんだけど、あんなバッティングできるんだね。良くくっついていきましたよ」と驚きながらも終始笑顔が絶えなかった。

 打席に入る前、笹川(営4=浦和学院)と言葉を交わしていた。「球が高いから、思い切って打て」。その言葉通りの球を一球で仕留め、最高の結果で主将の期待に応えてみせた。オープン戦ではチャンスをもらいながら中々打てない日々が続き、さらに「(大学の)ピッチャーはスピードもキレも全然違う』と不安を抱えたまま迎えたリーグ戦だった。しかし、今日の活躍が「自信になった」とようやく不安を払しょく。そして開幕前「勝負強い打者になりたい」と言ったことを有言実行してみせた。

 チームは3試合連続で勝負所で一発を放ち、勝負を決定付け、他チームに打の東洋復活の印象を植え付けた。現在、勝ち点2で国学大と同率で首位を走る。大仕事をやってのけたルーキーの一打が、チームを昇格即優勝に導く。


■コメント

・高橋監督

 (津田は)ホームランは打てないと思ったんだけど、打っちゃいましたね。あんなバッティングできるんだね。良くくっついていきましたよ。その前の一塁線のヒットで自信がついたんじゃないかな。守備も昨日からいい動きするんですよ。今日はずっと代えないつもりでしたよ。これで右投手だろうとスタメンでいきますよ。最後の山下も2カード連続でよく頑張ってくれました。オープン戦からずっと良かったんですよ。中川も少しずつ良くなってきたし、笹川もやっと目覚めてきた。(逆転勝ちは)こういうゲームができるんだね。久々に野球をやったという感じがしたね。まさか、こんなに勝てるとはね。神宮の神様が3年間苦労した分ご褒美をくれているのかな。(次戦以降は)勝ち点2だから落ち着いて、これから亜細亜や日大は強いですから、胸を借りるつもりでやりますよ。

・笹川主将(営4=浦和学院)

点差が開いた試合の中でもしっかり勝てたのでチームとしてもいいと思います。(個人的には)ヒットも出てつなげてもいたので昨日の調子と同様、よかったかなと思います。(右飛の場面は)逆風が無かったら入ってたかなと思ったので悔しかったです。(本塁打を放つ前の津田に言ったアドバイスは)球が全体的に高かったので、そういうこと計算してやるように、思い切って打つように伝えました。(次は昨秋王者の亜細亜大戦だが)空き週ですが、しっかりやることやってチームとしてレベルアップして、勝ち点とれるようにしていきたいです。

・津田翔希(総1=浦和学院)

 2打席目で三振して流れを切っていたので、あの場面(八回1死一、三塁)では自分で決めてやるという気持ちで打席に立った。3-1でスライダーでカウントを取りに来るというのは分かっていた。甘い真っ直ぐを待って外野フライを打てればいいと思っていて、スライダーも低めなら打たないつもりでした。高めの球をセンターに打とうと思っていて、それが内角の高めに入ってきて、いい角度で上がってくれたので良かったです。打った瞬間はいったというよりも、この飛距離なら外野フライで1点入ったなと、よしと思って走っていたら歓声が聞こえました。(二塁を回っている時は笑顔だった)嬉しかったです。高橋監督にもホームランは打てないと言われていた。なので、普段はしっかり低い打球を打つことを意識しています。(大学野球は)東洋大学は伝統あるチーム。ピッチャーもスピードもキレも全然違って、不安はあった。でも、自分のスイングをしっかりすればどんな球にも対応できると思うので、今日の試合を自信にして、次の試合に向けてしっかり準備していきたい。(チームは好スタートを切っているが)優勝目指しているので、次も勝ち点を取れるようにしたいです。


TEXT=菅野晋太郎 PHOTO=美馬蒔葉