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2016.05.08
相撲

[相撲]魅せた意地の相撲!城山新人戦優勝

第66回東日本学生相撲新人選手権大会

5月7日(土) 靖国神社相撲場


優勝  城山

準優勝  深井

ベスト8 浅野

予選敗退  重松


出場4選手中3人が入賞した

決勝戦の東洋大対決は城山が制した

ライバル対決に勝利した浅野は大きくガッツポーズをした


 東日本学生相撲新人選手権大会が行われ、城山(法1=金沢市工)が貫録のある、落ち着いた取り組み内容で優勝。東洋大としては新保(法3=鰺ヶ沢)、西野(法2=金沢市工)に続いて3年連続の快挙となった。また、出場4選手中3人が決勝トーナメントに進み、1年生ながらも頼もしい姿を見せた。

 

 しんと静まり返った相撲場でその戦いは始まった。城山と深井(法1=金沢市工)の東洋大対決となった決勝戦。立ち合いから勢いよくぶつかり、お互い回しを取らせない。まるで時が止まったかのように硬直状態が長く続いた。先に動いたのは深井であった。土俵際まで追い詰め、有利な姿勢になったと思われたが、勇み足で勝負あり。軍配は城山に上がった。城山は、「負けたと思った。相撲には負けたが、勝負には勝ったという感じ。取り組みは深井に完敗です」と振り返る。深井は、「自分から負けてしまった」悔しさをあらわにした。双方共に納得のいく取り組みではなかったが、勝負がついた後の土俵の外ではお互いに笑顔を見せた。

 城山は予選から圧倒的な強さを見せつけた。昨年、高校総体個人2連覇等数々のタイトルを手にしてきた実力者だけあり、すべての取り組みでリラックスしていた。立ち合いから積極的に攻め、相手が攻める隙を与えず。また、不利な姿勢になったとしても冷静に立て直し、勝利を重ねた。王者の風格を漂わせた城山の取り組みは、多くの観客の注目を集めた。

 浅野(法1=学法福島)はライバル対決を制した。予選3回戦で対戦した志賀(東農大)は小学校からのライバル。周りのチームメイトからの声に励まされ、気持ちを切り替えた。最初は少し押されてしまうものの、一歩も引かず、粘った取り組みで最後は引き落として勝利した。ずっと勝てなかった相手であったため、嬉しさが爆発。大きなガッツポーズが出た。

 今年はそれぞれ高校時代に輝かしい成績を持つ、4人の1年生が入部。浜野監督は部のレベルアップのための底上げの役割を期待している。チームは、4月の下旬に行われた今年度初戦の宇和島大会から2戦連続団体戦優勝と勢いがいい。仲間同士お互いに切磋琢磨しながら高め合い、目指すはもちろん、インカレ団体戦優勝だ。元気な1年生がチームを盛り立てていく。


◾︎コメント

・浜野監督

重松(法1=金沢市工)は誤算だったが、みんなよく頑張った。部のレベルアップのために底上げの役割を期待している。(先日の宇和島大会と宇佐大会で)優勝しているので、レベルアップが出来ている。インカレ団体戦優勝に向けて頑張っていきたい。

・城山(法1=金沢市工)

(決勝戦は)負けたと思った。相撲の形としては深井に完敗だった。相撲で負けて勝負に勝ったという感じ。(深井との)試合は通算6試合1敗。1年生の時に負けた。勝ったのは意地としか言いようがない。優勝を目指していた。入門してから体重が増えた。今までで一番重くなり、際が残せるようになった。

・深井(法1=金沢市工)

初戦だけ緊張したが、それ以降はリラックスして取り組めた。調子はまずまずよかった。(決勝については)悔しい。勝手な相撲だったかな。自分から負けてしまった。50点くらいの試合だったと思う。次こそは勝ちたい。(今後は)団体戦のレギュラーになることを目標に、チームに貢献していきたい。

・浅野(法1=学法福島)

今日の調子は予想以上によかった。立ち合いから低く当たれて相撲の流れが全体的によかった。緊張は少しあった。印象に残っている取り組みは3回戦の志賀(東農大)。我慢が出来た相撲、引かなかったところがよかった。小学校からのライバルで、勝てなかったのですごく嬉しかった。良きライバルです。(東洋大は)伝統ある大学なのでその中で団体戦で貢献していきたい。個人ではインカレの優勝を目標にしてやっていく。ベスト8で敗退してしまったので悔しい。滑ってしまった。こういうところから学んで次に繋げていきたい。今後の課題は立ち合い。どうしても体格で劣る相手に当たり負けてしまう。低く、早く、当たり負けない立ち合いを目指したい。


TEXT=伊藤梨妃 PHOTO=土田恒太朗、永田育美

第67回東日本学生相撲新人選手権大会
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