記事
第27回ゴールデンゲームズinのべおか
5月7日(土)西階陸上競技場
男子5000m
C組
10着 服部 13'34"64 ※東洋大新
外国人選手に引けを取らない走りを見せる服部
5000mのリオデジャネイロ五輪(以下、リオ五輪)の参加標準記録を切ることを目標に、服部(済4=豊川)がゴールデンゲームズに出場した。実業団の外国人選手が半数以上を占める組で服部はスタート直後からハイペースなレースに日本人トップで付いていく。目標を達成することはかなわなかったが、自己ベストを更新し、さらに東洋大新記録を樹立。力は確実に付いてきていることが確認できるレースとなった。
“13分25秒00”この数値が男子5000mにおけるリオ五輪の参加標準記録だ。服部はこの記録の突破を目指し、今回のレースに挑んだ。
服部の組は25人の出場選手のうち19人が外国人選手であり、開始前からハイペースな展開になると予測されていた。その読み通り、入りの400mが62秒2と高速スタート。服部は外国人選手の集団に混ざりながら、目まぐるしく変動するペースに付いていく。そんな中、服部は転倒した選手を避けるアクシデントに見舞われる。巻き込まれはしなかったものの走りをやや乱される。後半に入ると苦しそうに下を向く姿も見られ先頭集団からは離されてしまう。それでもラストでギアを切り替えるとスパートをかけ、自己ベストを更新。さらに兄・勇馬(H27年度済卒=トヨタ自動車)の持つ東洋大記録を塗り替えた。だが、最大の目標であった標準記録には10秒近く及ばず、ゴール直後は足を叩き悔しさをあらわにした。
自身の走りを「60から70点くらい」と厳しく評価し、決して満足していない服部だが着実に進化は遂げている。実際、30秒台を出したということは、冬季練習の成果により地力が上がっていることの証拠でもある。そして、次の段階はレベルの高い試合でいかに記録を出すか。そこには酒井監督の指摘する「レースという実戦で強くなっていくこと」が強く求められる。今回多数の外国人選手と走った経験は、その実戦の1つとなりこれからの糧になるだろう。オリンピックへの道はまだ、閉ざされてはいない。次に来るチャンスへ向け、服部の挑戦は続いてゆく。
■コメント
・酒井監督
転倒する選手も多かったように、ポジショニングが取りにくいレースだった。その中で日本人トップで自己ベストであるし、着実に進歩はしている。次の競技会を目指して、まだオリンピックを諦めないでいきたい。 練習していることは身になって確実に力は付いてきているので、あとは条件とこういうレースを何回か経験すること。 練習での強化は今までしてきているから、レースという実戦で強くなっていくこと。 あと10秒縮めないといけないので次にまた自己ベストを狙っていく。
・服部(済4=豊川)
(今日の走りの評価は)60から70点くらいだと思うが、25秒を切れなかったのはかなり悔しい。(転倒する選手を避けるアクシデントもあったが)2回くらいあったのもあるが、自分の力の無さも確実にあった。関カレもあるのでまだ分からないが、次もう1回チャンスがあるなら25秒を切りたい。
TEXT/PHOTO=吉川実里