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2016.05.23
サッカー

[サッカー]粘り見せた!猛攻しのぎ上位対決制す

第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)

第8節 5月21日(日) 東国大グラウンド


東洋大2-1東国大


<得点者>

33分 仙頭

67分 佐藤 


<出場メンバー>

▽GK


伊藤俊祐(国3=柏U-18)

▽DF


浦上仁騎(国2=大宮Y)

飯島樹生(国4=流経大柏)


徳市寛人(国4=東福岡)


藤澤廣明(国4=東福岡)


▽MF

田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)86分→DF星清太(国4=関東第一)


坂元達裕(社2=前橋育英)

高橋宏季(国2=FC東京U-18)

勝野瑛(国2=浦和Y)


▽FW

仙頭啓矢(国4=京都橘)


佐藤仁紀(国4=武南)75分→FW小林拓夢(国1=帝京長岡)


3試合ぶりの得点となった仙頭


仙頭とともに得点ランクトップを走る佐藤


藤澤の守備はチームに安定感をもたらす


 首位東国大に今季初の黒星を付けた。33分に仙頭の得点で先制すると、67分にはカウンターから佐藤がDFを冷静にかわしゴール左隅へ流し込んだ。終盤は相手の猛攻で1点を返されるもリードを保ち続け、貴重な勝ち点3を獲得した。

 相手は開幕から無敗をキープし、首位を走る東国大。しかし、前半は東洋大がボールを巧みに回しながら主導権を握る。均衡が破れたのは33分のことだった。「前にスペースがあって」と仙頭が自らボールを運ぶとフリーでシュート体制へ。シュートは左ポストに当たりながらもゴールネットへ吸い込まれた。「プラン通りゲームが進んだ」と古川監督も納得の内容で前半を折り返す。後半は一転、カウンター主体で相手ゴールを脅かした。51分には高橋宏が抜け出すと、後ろから走りこんできた佐藤へ絶妙なヒールパスを供給する。右足の強烈なシュートは相手GKにセーブされるが、攻撃の形を示した。そして67分、センターサークル付近で相手選手同士が交錯し空いたスペースに佐藤が走り込むと、高橋宏からのパスを受けゴールへ突き進む。戻ってきた相手DFを難なくかわすと、最後は右足でフィニッシュ。直後に1点を返され、なおも相手の猛攻が続くが、星の投入でフォーメーションを守備的に変更する。これが功を奏したのか、相手に決定的なシュートを打たせることなく試合を締めくくった。

 この試合で存在感を発揮したのは、前節からスタメン起用される藤澤だ。本職はセンターバックだが、けが人続出のサイドバックでの出場となっている。「チームのバランスを保ってくれている」と古川監督が評するように、前半からハイボールの競り合いで強さを見せるなど守備の安定に貢献する。後半は押し込まれる状況の中で「相手に大きい選手がいたのできつかった」と話しながらも、局面で攻撃をはね返し続けた。高校時代は徳市とセンターバックのコンビを組んでいた男も、大学では前々節まで出場機会に恵まれることは無かった。「一対一でも絶対に負けないのが強み」とする藤澤は、ようやくつかんだチャンスにプレーで応える。

 5試合負けなしとなり、チームも上昇気流に乗ってきた。首位との勝ち点差は3とわずかだが「まだまだ昇格圏内に入ってない」と古川監督。前期の残る3試合で勝ち点を積み上げ、いい形で折り返したいところだ。次節は青学大をホーム朝霞に迎え撃つ。混戦のリーグ戦を抜け出すべく、勝ち点3の獲得が至上命題となる。


■コメント

・古川監督

無敗で首位の相手なので厳しいゲームになることは予想していた。前半はイメージ通りの試合が出来て、先制点も取ることができてプラン通りゲームが進んだ。相手が人数をかけてきたところではね返してカウンターで押し返すという感じのことをハーフタイムで伝えた。今日も圧力が強くて耐える時間が長くなったのでどうなるかなと思ったが、最後選手が頑張ってはね返してくれてよくやってくれた。(藤澤について)基本に忠実な選手。もともとセンターバックが本職だが、サイドバックにけが人が多いのでサイドでプレーしてもらっている。すごく自分の守備面の粘り強さを生かしてチームのバランスを保ってくれている。(5戦負けなしだが)開幕3試合で勝てないゲームが続いて、チームとしても厳しい時期を過ごしていた。そこで選手がしっかり現実と向き合って、今いい流れにありつつある要因を作ってくれている。(次節へ向けて)例年の昇格の勝ち点を考えると一つずつ勝っていかないとペース的にも後期でミラクルを起こさないとという流れになる。相手がどこでも我々にとっては一試合一試合が重要なゲームなので、1週間準備してゲームに向けて調整したい。


・佐藤仁紀(国4=武南)

前半は自分達のペースでできたし、先制点も取ることができた。前節も1対0でかなり苦しかったので、追加点が欲しいと思っていた中で、後半は押し込まれてしまった。その中でも追加点を取れたのは大きかった。(終盤守りの時間帯が多かったが)最後はやっぱり気持ちが大事だと思った。自分は交代してピッチの外から見ていたけど、押し込まれていても、気持ちを切らさずやれていたことが勝ちに繋がったと思う。(得点シーンを振り返って)フリーで受けて、逆サイドで舟太郎(田中)が空いていたけど、前半も同じような場面でパスミスをしたので、今回は自分で行こうと。結果的にゴールになって良かった。(次節に向けて)1回引き分けを挟んでいるけど、4試合負けなしだからそれを続けられるようにやっていきたい。


・仙頭啓矢(国4=京都橘)

先制点と追加点をしっかり取れたので、チームが勝てた。(先制点を振り返って)前にスペースがあり、触れば何か起こると思った。相手もミスもあって、うまく流し込めた。(相手は無敗だったが)2部の中で力の差がある大学はないと思う。首位だからといってリスペクトしすぎず、自分たちもやれる自信はある。そういう気持ちで挑んだ。(5戦負けなしでチームの雰囲気は)序盤にかなり落としている。落とせない中で勝っていくことが大切。雰囲気は良いし、このまま最終節まで勝っていきたい。(次節へ向けて)ホームなので勝ちたい。青学も上位にいるチームなので、負けたら昇格も苦しくなってくる。しっかり勝点3取りたい。


・藤澤廣明(国4=東福岡)

先制したあと前から相手が来るというのはわかっていたが、流れにのまれて苦しい展開になってしまった。次節はそういったところを改善したい。(前半の内容は)かなりボールポゼッションできた。相手がけっこう人に激しくきたので裏にスペースがあった。逆に後半はそこを使えなかったし、セットプレーなどは相手に大きい選手がいたのできつかった。(2試合連続スタメンだが)自分のところから失点につながらないようにプレーしている。一対一でも絶対に負けないのが強みだと思っている。(次節へ向けて)出れたら自分の特徴をいかして頑張りたい。


TEXT=當麻彰紘 PHOTO=豊川拳大、吉本一生、藤井圭、清水咲喜


[次節試合予定]
第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)
第9節 5月28日(土) 対青学大 東洋大朝霞グラウンドにて 14:00キックオフ