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2016.08.30
ラクロス

[ラクロス]チーム一丸となりリーグ戦連勝!

第29回関東学生ラクロスリーグ戦 女子 2部Aブロック

8月28日(日) 大井球技場

東洋大学4-3日本女子体育大学





今季リーグ戦で活躍に期待がかかる三角


チームのキャプテンである矢田


 リーグ戦第2戦目の相手は今まで勝ったことのない日本女子体育大学。目標の1部昇格に向けて負けられない試合で、見事初勝利をものにした。

 前半の立ち上がりは押され気味の展開だった。しかし、相手のファールから徐々に東洋優勢の状況を作り出す。先制点は東洋から生まれた。前半残り14分、左サイドからのAT藤井(ラ4=伊南学園総合)の華麗なジャンピングシュートが決まる。さらに、前半残り4分、MT中嶋(国2=東京成徳)からの見事なパスを受けたAT斎藤(ラ3=都立井草)が追加点を決め前半2対0で折り返す。

 後半、東洋ボールからスタートしたもののファールを許し失点してしまう。しかし、「いけるなという思いがあった」と語るAT三角(法4=東京成徳)の言葉のようにチームの雰囲気が沈むことはなかった。三角がゴール裏からのパスを流れるようにゴールに叩き込む。その後決められるも、2分後に今度はMT松本(国4=藤村女子)が決める。G石川(ラ4=桜美林)の好セーブも何度も光った。後半残り8分再び失点を許すもなんとか守りぬき4-3で接戦を制した。

 キャプテンの矢田(ラ4=県立昭和)は、試合中に積極的に声を出して情報共有をしたことが勝利につながったと振り返った。今年、史上最多となった東洋大学女子ラクロス部。スタンドにいる部員の盛大な応援も力になったはずだ。悲願の1部昇格に向けての道のりはまだ始まったばかりである。



■コメント

・三角(法4=東京成徳)

(今日の自身の得点を振り返って)僅差で競っていたので1点が大事になる試合だった。そこで決められたのは良かった。(試合の良かった点は)いつもは点数を入れられると雰囲気が悪くなるが今日はそのようなことはなく守りきれたこと。(反省点は)個人的にはクリアをあまりもらうことができなかった。自分がつなげていたらよりカウンターが決まっていたのではないかという思いが残っていること。(後半追い上げられたが)いけるなと思っていたのでへこむことはなかった。(自身最後のリーグ戦であるが)絶対に1部に昇格したい。僅差でも勝つことが大事だと思うので全部勝利でリーグ戦を終えたい。(次の試合に向けて)今日のような試合運びでメンタルを強く持っていけば絶対勝てるので頑張っていきたい。

・矢田(ラ4=県立昭和)

(良かった点)個人としては、自分の目標でもチームの目標でもあるが、いかに試合の中でしゃべり続けられるかというのを意識している。前回の国士舘大戦ではそれがなかなか出来ず情報共有のミスが起こったので、そこを意識をしたのが逆に良かった点になった。自分が意識したところがチームの強さにもつながったので、簡単なことだが良かった点だと思う。チームとしては、やっぱり勝てたところ。日本女子体育大学は一昨年も戦っていて、大敗している相手で練習試合でも勝てたことがなかったが、とにかく選手のスカウティングを綿密にしたことで相手のキーマンのケアや強みのケアが出来ていた。勝てた理由としては、技術ではないが失点したときの気持ちの切り替えをしっかり出来ていたこと。失点しても沈まない。コーチに「上には何もないがとにかく上を向け」と言われていて、そこを意識できていた点が良かった点になった。(悪かった点)自分はDFをやっているが、自分のサイドからの失点が多く重なってしまった。でも、その失点に対していつもだったら攻められてそのまま次のセットに入るが、今は後輩や隣のポジションのこが「今のところは自分がうめられる」というようにミスを責めるというよりフォローしてくれる声かけが多く、意識一つで変わるというのは良かった点につながった。チームとしては、攻めている最中にまだ足が止まってしまっていること。あまりDFの強い大学ではなかったので点は取れたが、これからの3戦はDFが堅い相手が続くので、得点力は課題かなと思う。(今回のリーグ戦にはどんな目標を持って臨んでいるか)一部昇格を目標にしている。昨年の4年生はフィールドで一人しかいなくて、ほとんど同じメンバーがそろっているので、経験という上ではいつも相手を上回っているという姿勢ではいるようにしている。昨年の悔しさというのを上級生ばりに味わっているので、その悔しさが分かっているからこそ今年はそれを打開しようという思いでやってきた。あとは、昨年は4年生のあいなさんが引っ張ってくれていたが、その人についていくだけじゃなくて超えようという意識で自分や4年生はやっている。(最後に追いつかれた点について)ラスト3分でタイムアウトがとらえた時にコーチから「3分間ボールを持ったら保持し続けろ」というアドバイスが出たので、ここぞという時しか点を取らないという共通認識を持ってやったので、1点差に追いつかれたが、そこで落ち着いて回せた。あとは、個々のキープ力が相手より勝ったかなと思う。なので、焦りはなかった。(今大会で活躍している選手は)正直、4年生と言いたいところだが、4年生はどちらかというと中盤をつないだり、DFをしたり、ゴールを守ったりなどして陰ながら支えていることが多いので、基本3年生で32番の斉藤や26番の園部が積極的に点を取りに行ってくれている。昨年の悔しい思いを一緒にした3年生が4年生以上に成長してくれているのを今大会でとても感じている。(新チームの雰囲気は)今のチームは自分が1年生から入った中では一番いい雰囲気が出来ていると思う。人数も史上最多で底上げ力がすごい。上が少なく下が30人くらいいるので、底上げという面で1・2年生などの盛り上げのおかげでとてもチームの雰囲気がいい。実際、スタンドもとても盛り上げってもらっているので、今年は力もそうだが雰囲気というところにも力を入れているおかげで自分の中ではいいチームに出来ていると思っている。(次の試合に向けて意気込み)次は武蔵大学で横浜国大と戦うが、昨年の最終戦で勝った相手ということでまだ甘く見てしまっている部分があるが、実は予選の中では一番厳しい戦いになると自分は思っている。あと2週間あるのでもう1回スカウティングし直して油断しないように詰められるところは詰めて、出し惜しみしないようにしていきたい。


TEXT=鶴田華穂 PHOTO=吉谷あかり、水野桜