Article

記事


2016.09.05
水泳

[水泳]インカレ3日目 女子が念願の総合優勝!

第92回日本学生選手権水泳競技大会

9月2日(金)~4日(日) 東京辰巳国際水泳場


(3日目・予選)

◆女子400m個人メドレー

4組

1着 露内 4'47"28

→全体3位で決定進出

8着 小野寺 4'57"64

5組

 1着 大橋 4'44"32

→全体1位で決勝進出


◆男子400m個人メドレー

5組

1着 松田 4'20"37

→全体3位で決勝進出

3着 森時 4'24"55

7組

1着 萩野 4'17"06

→全体1位で決勝進出


◆女子100m自由形

7組

2着 宮本 56"61

→全体5位で決勝進出

8組

3着 内田 56"61

→全体7位で決勝進出

8着 遠山 57"75


◆男子100m自由形

6組

7着 川口 52"91

7組

7着 森本 52"06

8組

5着 中村 50"97


◆女子100m背泳ぎ

7組

4着 渡辺 1'03"17

→全体13位でB決勝進出

8組

2着 今井1'02"89

→全体9位でB決勝進出

9着 布施谷 1'04"31


◆男子100m背泳ぎ

6組

6着(同着)三好健 若林 59"12

7組

5着小鶴 56"85

◆女子200m平泳ぎ

5組

3着 金指 2'28"90

→全体6位で決勝進出

6着 江口 2'32"91

→全体13位でB決勝進出

6組

1着 青木 2'26"30

→全体3位で決勝進出


◆男子200m平泳ぎ

8組

2着 毛利 2'13"30

→全体11位でB決勝進出

9組

7着 上田 2'17"84


◆女子800mフリーリレー

3組

1着 東洋大 8'10"57

(宮本ー岩本ー中野ー菊池)

→全体1位で決勝進出


◆男子800mフリーリレー

4組

1着 東洋大 7'20"66

(天井ー中村ー山本ー萩野)

→全体1位で決勝進出


(3日目・B決勝)

◆女子100m背泳ぎ

2着 今井 1'03"09

4着 渡辺 1'03"20


◆男子100m背泳ぎ

8着 小鶴 57"07

◆女子200m平泳ぎ

5着 江口 2'32"42


◆男子200m平泳ぎ

3着 毛利 2'13"34

(3日目・決勝)

◆女子800m自由形

4位 菊池 8'42"58


◆女子400m個人メドレー

1位 大橋 4'39"48

3位 露内 4'41"26

◆男子400m個人メドレー

1位 萩野 4'11"88

7位 松田 4'21"85

◆女子100m自由形

1位 内田 54"26

6位宮本 56"16


◆女子200m平泳ぎ

1位 青木 2'22"40

4位 金指 2'26"70

◆女子800mフリーリレー

1位 東洋大学 8'03"17

(宮本ー露内ー内田ー大橋)

◆男子800mフリーリレー

1位 東洋大 7'14"92

(萩野ー天井ー山本ー中村)

*第1泳者 萩野 200m自由形において1'45"88の大会新記録を樹立


総合得点

女子 1位 480.5点

男子 6位 253.0点



50m、100m自由形で4年連続2冠した内田


五輪金メダリストとして堂々の優勝を果たした萩野


同期のある大橋(中央)、露内(右)が揃って表彰台


最後のインカレで平泳ぎ2冠を達成した青木


明大に敗れ2位となった男子8継


8継で4連覇を達成した女子


3日間のインカレを笑顔で終えた東洋大水泳部




 インカレ最終日、女子は念願の初優勝。男子は6位と悔しい結果になったが、男女ともに個人の表彰台や、自己ベストなど実りのある3日間となった。

 

 インカレ最終日の最初の決勝種目の女子800m自由形に登場したのは菊池(営3=作新学院)だ。初日に行われた女子400m自由形では3位入賞を果たしたこともあり800mでは優勝も期待されていた。前半の300mまでは上位4人が横一列に並び接戦が繰り広げられた。しかし和田(中京大)が徐々に1人抜ける展開に。菊池は700m地点まで2位争いに加わっていたが最後は引き離され4位となった。優勝を狙っていただけに悔しさを残すレースとなった。

 

 女子100m自由形では内田(営4=関東学園大附)と宮本(法4=九州学院)の4年生コンビが登場。東洋大の名前を背負って出る個人レースは最後となる2人。予選は余力を残してのレースとなったため内田は1コース、宮本は2コースとプールサイドの仲間が1番近くで応援してくれる場所でのレースとなる。内田は最初から頭1つ分抜き出るとそのままの勢いでフィニッシュし、優勝。これにより内田は4年連続個人2冠という輝かしい記録を残した。一方、宮本は「納得のいく結果ではなかったが今出せる全力が出せたので納得のいくレースになった」と自身の最後となる個人レースを振り返った。

 

 萩野(文4=作新学院)と松田(文2=京都外大西)は男子400m個人メドレー決勝に進んだ。五輪金メダリストの萩野に敵はいない。浮き上がりから他を寄せ付けない泳ぎで優勝し、インカレ2冠を達成した。松田は、今大会200m、400m個人メドレーともに自己ベストを更新。400m個人メドレーでは、2泳法目の背泳ぎまでを萩野、瀬戸(早大)に続く3位で折り返した。「萩野さんの最後のインカレを隣で泳げて良かった」と語る松田。これからは萩野の後輩として東洋大の個人メドレーを引っ張っていくだろう。
  

 「まさか2冠ができるとは」。女子400m個人メドレー決勝に出場した大橋(国3=草津東)は、3泳法目の平泳ぎまでは、この種目インカレ4連覇を狙う大塚(日体大)に続く2番手で折り返す。最後の自由形勝負、350mのターンでトップに躍り出ると、大橋は勝利を確信した。3位で表彰台に上った露内(文3=京都外大西)も、昨年この種目で大塚とデットヒートを繰り広げ準優勝した実力の持ち主だ。目標としていたワンツーフィニッシュとはならなかったものの、2人はリレーでもフル回転の活躍を見せ、女子総合優勝に大きく貢献した。

 

 女子最後の個人種目である200m平泳ぎ決勝には、青木(営4=武蔵野)が出場。今大会絶好調の青木はスタートからリードを奪うとどんどんと差を広げていきゴール。青木自身も驚きの自己ベストを大きく更新するタイムとなり、最後のインカレは完璧だったと振り返った。


  女子総合優勝に向けて、全個人種目が終わった時点で東洋大は総合得点でトップに君臨していた。2位の日体大との差は78点。総合優勝は決まったも同然だったが、最後の800mフリーリレー(以下、8継)でも手を抜かない。宮本、露内、内田、大橋の4名は、最終日の個人種目決勝レースも泳いでいるメンバーだった。体力的にきついなかではあったが、インカレ最後の女子のレースを優勝で締めくくった。優勝した瞬間、総合優勝が確定。女子キャプテンを務める宮本は、優勝インタビューで涙を流した。個人では表彰台に上ることができなかった宮本だが、「リレーは100点です」と3日間の戦いを振り返る。1年間女子キャプテンとして引っ張ってきた努力が報われた瞬間だった。

 

 熱い戦いが繰り広げられたインカレの最終種目男子800mフリーリレーには萩野、天井(営4=天理)、山本(法2=智辯学園)、中村(文1=比叡山)というメンバーで臨む。萩野、天井が大きなリードを作るも他大学は後半に主力メンバーを揃えていた。特に萩野が前日にライバルになるであろうと話していた明大は個人レースでも決勝進出を果たしていた吉田、平井が続く。徐々に差を詰められ、最後は電光掲示板にタイムが出るまで勝敗のわからない大接戦となったが惜敗した。悔し涙を流した山本や中村に対して萩野は、「大学に入って努力してインカレの決勝の舞台で他大学の実力者たちといい勝負を繰り広げるまでに成長して頑張った」と称賛。来年からはこの種目の主力である萩野、天井が抜けてしまうが、今年の悔しさをバネに来年は2年生の山本、1年生の中村はさらなる成長を遂げ、今年のリベンジを果たすだろう。

 

 今年のインカレは、黄金世代の頂上決戦といわれるように、例年にも増して熾烈な戦いとなった。そのなかで女子は圧倒的な強さを見せ、総合優勝を果たした。男子は満足のいく結果とはならなかったが、懸命にチームのために泳いでいる姿は、見ている者に感動を与えた。


■コメント

・平井監督

(女子総合優勝について)感無量、うれしい。今年は、女子は宮本、男子は萩野を中心に去年の秋から何回もミーティングを重ねて、男女の目標は女子の総合優勝でやってきましたが、今の所リレーも入れたら13種目勝ったのでは。全員が調子良くできたので素晴らしいできだったと思う。(その女子は青木、大橋が活躍したが)青木は小学生の頃から見てきて、中学1年生の時に初めて高地トレーニングにも連れて行った。10年近く花が咲くのを待っていたので、とうとうその日が来たかと思うとすごくうれしい。大橋の方は、去年は全然ダメでした。大橋に高校の頃に声を掛けた時は、東京オリンピックまだ決まっていなかったが、2020年のオリンピックに出したいなと思っていたので。ちょうど良いタイミングで伸びてきてくれたなと思う。


・青木(営4=武蔵野)

200mはこんなにタイムが出ると思っていなくて、びっくりした。今回で自身に繋がった。200mは2年ぐらいベストが出ていなかった。卒業は続ける方向で今は平井監督と話をしている。監督には卒業後もお願いしたいと思っている。今年はすごくプレッシャーも感じていて、200mはランキングが1位だったので、渡辺(早大)さんがいなかったので。その辺プレッシャーを感じていて、100mよりも200mの方がプレッシャーかかっていたので、その中でも優勝できたことは良かった。100mの優勝よりも200mの優勝の方が全然嬉しかった。(最後のインカレ完璧だったんじゃないかと思うが)私もそう思う。最後のインカレは、絶対に負けたくなかった。(共に切磋琢磨してきた金指について)100mはB決勝で、彼女はとても悔しかったと思う。でも、200mで一緒に決勝に残りたいと言ってくれて、頑張って残って一緒に最後泳げて良かった。金指さんは、国体にも出るけど、200mのレースは最後なので、一緒に泳げて本当に良かった。(このインカレに点数をつけるとしたら)100点。


・内田(営4=関東学園大附)
(総合優勝をとって率直な感想)本当にそれを目指して一年間頑張ってきたので、その成果が出たのかなと思いうれしい。(個人もリレーも2冠だが)毎年五冠達成したいと言っていて、いつもできなくて、今年こそと思ったができなくて悔しい。(最後のインカレは)楽しかった。1レース1レースを噛み締めながら泳いだので、すごく思い出深くなった。(水泳やめてしまうそうで)あと国体がある。こんなに頑張ることもう一生無いと思うので死ぬ気で頑張りたいと思う。


・萩野(文4=作新学院)

(400m個人メドレーを振り返って)予選からバタフライもいい感じで泳げてたので、まずはバタフライ背泳ぎとしっかりと泳ごうと思ってた。最後のクロールはちょっと流したが、それまも非常にいい泳ぎで行ってたのでそれでも11秒がでたので力がついてきたのかなと。いいレースができたのかなと。(総合優勝について)まあ800mフリーリレーで優勝を狙ってたので悔しいが、女子が凄い強いチームで初日から3日目までずっと突っ走って他を寄せ付けない強さで勝ってくれたので非常に満足している。(キャプテンとして臨んだ最後のインカレは)昨年は本当にチームに迷惑をかけて、チームの目標とりて女子の総合優勝を掲げてやってきて3年間ずっとできなく4年目にしてやっと目標を達成することができて個人とリレーなど悔しい思いをしたのでなんとも言えない所もあるが、それぞれ全力を出して残した結果だしみんな良いレースで最後の大会になった。


・宮本(法4=九州学院)

(個人について)最後のレースだったが納得のいくレースというわけでは無かったが今出来ることはやって出た結果だったので納得している。(リレーについて)最後のレースだしインカレも最後だし自分の人生でも最後のレースなので周りの人とか家族に本当に支えてもらって今ここに立っているので本当に感謝の気持ちを泳ぎで伝えられたらなと思って泳いだ。リレーは100点です。(キャプテンとして)先生からキャプテンになった時からこのチームで優勝できなかったら恥だぞと言われていたので、そこでしっかり総合優勝という役目を果たせたので凄いホッとしている。(東洋での水泳人生は)4年間凄い長く感じた。みんな結構短く感じたとか言うが、私は結構長く感じて辛いことの方が多くて何度も熊本に帰ってしまおうと思った事もあったが、でもここに立っていられるのは家族とかスイミングのコーチとか本当に周りの人達のおかげなので本当に感謝しかない。


・大橋(国3=草津東)

 (400m個人メドレーについて)350mをターンしたころにようやくいけるなと思った。正直、体がきつくて、焦りはあった。(8継について)8継は1年生の予選の時に泳いだことはあったが、決勝は初めてだった。予選が終わったときにアンカーに任命された。その時は、400m個人メドレーの予選を終わった後で結構体がきつかったので、1度田垣先生に「自分はいけるか分からないです」ということを伝えたが、「悠依で行くぞ」ということを言われた。体はきつかったが、前の(宮本)靖子さん、(露内)若葉、(内田)美希さんが、1位で私に繋いでくれたので、逃げ切るだけだと思って泳いだ。プレッシャーしかなかった。靖子さんは、「自分がリードをとって繋ぐから、落ち着いて泳いでね」と声をかけてもらった。8継メンバーは全員個人種目の決勝があったが、美希さんは「一緒に頑張ろうね」と声をかけてくれた。(インカレを振り返って)個人の2冠はできると思っていなかったが、それが女子総合優勝に繋がったと思うので、とてもうれしいです。


・小鶴(法3=日出)

初日の200m背泳ぎで、ベストプラス1秒かかってしまい、決勝進出もすることができなかったので、今日の100m背泳ぎではなんとしてでも1点でもいいから入れようと思っていた。今までインカレは何もしてこれなかったので、今回は16番で得点を取ることができてやっとホッとした気持ちになった。(レース後は牧田さんが出迎えてくれたが)牧田さんとは、高校からクラブチームから一緒だったので、ずっと今まで一緒にやってきたので、牧田さんは初日の200mバタフライでも、とてもかっこいい姿を見せてくれたので、それでまた自分も頑張ろうという気持ちになった。


・菊池(営3=作新学院)

麻里さん(中京大)が出したタイムくらいを自分は狙っていて優勝するのが目標だったので力が出し切れないで終わってしまって悔しい。昨日は目一杯というわけでは無かったが余裕持ってたつもりだったが決勝で結果が出せなければ意味がないので本当に練習が足りないなと思った。


・露内(文3=京都外大西)

 400m個人メドレーはベストも出なかったので、最低限の目標も達成できず、(大橋)悠依とのワンツーフィニッシュもできず悔しかったが、最低限表彰台に上り東洋のチームに貢献することもできたので良かったと思う。(8継について)4年生と一緒にリレーを泳ぐことはもうこの先ないので、最後はなにがなんでも優勝するという気持ちだった。自分が絶対に1番で(内田)美希さんに渡すという気持ちで泳いだ。(インカレを振り返ってみて)個人種目であまり良くなかったが、終わってみれば女子は総合優勝なので、それは百点満点。


・松田(文2=京都外大西)

(決勝のレースを振り返ってみて、予選では自己ベストも出たと思うが)これが実力。200m個人メドレーは9番で、今日は追い詰められていて、予選から全力を出していくしかなかった。周りの選手は予選は流していたと思うが、自分にはそんなに実力がないということは分かっていたので、予選から積極的に行って、余力がない中でのレースだったが、少しタイムを落としてしまったので、悔しい。今年のインカレは80点くらいですかね。200m、400m共に少しづつ足りていない。(萩野さんとは最後のインカレ)最後は横で泳げて良かった。やっはり、めちゃめちゃ速いなというのを肌で実感して、終われたのでまた頑張ってき行きたいと思う。


TEXT=菊池美玖、梅山織愛 PHOTO=吉谷あかり、望月優希

ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016
ジャパンオープン2016