記事
平成28度関東学生アメフト秋季リーグ戦
9月25日(日) 東洋大学朝霞グラウンド
東洋大21-35防衛大
7|1Q|7
14|2Q|14
0|3Q|7
0|4Q|7
田松は今回2TDを決め調子を上げている
ディフェンスで活躍を見せた新井(中央)
秋季リーグ第2戦目の防衛大との戦いは21-35で惨敗した。前半は相手を追う展開を見せながらもなんとか食らい付いたが、後半は無得点で試合を終える。開幕から連勝を飾ることはできなかった。
試合は防衛大のタッチダウン(TD)から始まった。開始1分20秒で残り2ヤードまで攻め入り、エンドゾーンに押し込まれてしまう。しかし東洋大のオフェンス陣は焦ることはなかった。ランプレーで着実にゴールラインへ近づきWR田松(ラ2=秋田南)がTDを決め、すぐに同点に追い付いた。第2Qは、相手に約40ヤードの独走を許し2本目のTDを取られたが、CB新井(総3=豊岡)がインターセプトで流れを変える。すかさずWR大西(国2=関東国際)がTDを返しまたも同点に追い付いた。その後も1本ずつTDを決め21-21で前半を折り返す。両者譲らぬ激しい攻防に会場が沸き立った。
後半に入ると東洋大の勢いが失速する。第3Qではオフェンス陣が攻めの姿勢を見せたが、ディフェンス陣が相手に隙を突かれTDを決められてしまう。第4Qで巻き返したいところだったが、決定打に欠け反撃できず。終盤には相手がギャンブルに成功し攻撃権をなかなか得ることができない。試合終了27秒前に追い打ちをかけるようにTDを取られ敗戦となった。
「敗因はディフェンスの取られすぎとしか言えない」とP長岡(ラ4=北多摩)が話すように、ディフェンスは合計5本のTDを奪われてしまった。今回の試合展開はディフェンスのチームである東洋大の大きな課題になるだろう。また、西村ヘッドコーチはサイドラインを「今回は全然声が出ておらず、チームが一体となっていなかった」と厳しく指摘。「もう一回チームの雰囲気を作り直したい」と次への調整を図る。今回上がった課題を克服し、次戦では勝利をつかみたいところだ。
・西村ヘッドコーチ
前半をイーブンに持って行けたにも関わらず、第3Qで自滅的なシリーズから始まってしまったのは良くなかった。前回の試合よりはオフェンスは良かったが、ディフェンスは(TDを)5本取られた。4年生が多いディフェンスが止めないと始まらないチームなので、今回はディフェンスが出されてしまったことが一番駄目だった。前回の試合ではサイドラインの雰囲気がとても良かったが、今回は全然声が出ておらず、チームが一体となっていなかった。負けた要因の一つだと思う。次節に向けてもう一回チームの雰囲気を作り直したい。次の試合には今回ミスをした部分を失敗しないように修正して精度を高め、次は結果を見せたい。
・長嶺主将(済4=函館ラサール)
前節勝って全体的におごりがあった。最初のかたい部分で出るはずなのに出ない焦りがあった。個々の力はあったがまとまりがなく空回りし、それが焦りにつながっていた。ディフェンスの意思疎通ができずに皆がそれぞれの役割を果たせなかったのがミス。自分がまとめたいという気持ちがそれぞれありすぎて、守らなければならない部分でやれずに気持ちが先走っていた。前節と比べてしょうもないミスが多すぎて自滅した試合。我慢が足りなかったので、次節は相手のプラスにならないようなプレーをする。
・長岡(ラ4=北多摩)
敗因はディフェンスの取られすぎとしか言えないかなと思う。うちのチームはディフェンスのチームと言われることが多いにも関わらず、この35点という失点は大きい。オフェンスはかなり頑張ってくれていた印象。(ディフェンスの)役割がぐちゃぐちゃになってしまい、一発で取られることがかなり多かったのでその一発をなくさない限り今後も取られてしまう。基本的には0点で抑えてオフェンスに取らせてあげたい、それでリードを保っている状態が理想。今日は追う展開が続いてしまったので、その点でもオフェンスに負担をかけてしまったかなと思う。次の試合こそ0点で抑えて勝ちを取りたい。
・新井(総3=豊岡)
個人的には一ついいプレーが生まれて良かったがチーム全体としてまだまだ。ディフェンスが最初に点を取られてしまったのが反省点。(いいプレーとは)インターせプトの場面。今日はインターセプトを一つ取ろうと決めていた。しっかりボールに反応できて良かった。(ずっと追いかける展開だったが)いつもは自分たちが先制点をとってディフェンスが我慢して、先攻逃げ切りというパターンが多かった。今日は先に取られてしまい、そこからオフェンスが後追い、後追いでなんとか追いついてくれたが、ディフェンスがもっと抑えたかった。(次節へむけて)チーム一丸となって勝利を目指していく。
・田松(ラ2=秋田南)
前回の試合で、オフェンスはランが良くないという課題があった。今回は序盤からランでいけて課題は改善できたかなと思う。(追いかける展開が続いたが)ディフェンスが止めればオフェンスは取るのが仕事。焦らずに平常心でプレーすることを心がけた。(自分の得意とするプレーは)パスかランかでいったら、ランの方が自信はあります。(次節へ向けて)今回負けたのを糧にして、しっかりと準備して勝ちにいきたい。
TEXT=松井彩音 PHOTO=吉本一生、美馬蒔葉、美浪健五