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平成28年度全日本学生柔道体重別選手権大会
10月1日(土)、2日(日) 日本武道館
[出場選手結果]
60㌔級
齋藤(営4=崇徳) 2回戦敗退
平原(営3=京都共栄) 2回戦敗退
73㌔級
川下 (営3=長崎南山) ベスト16
81㌔級
細谷(営4=前橋育英) ベスト8
90㌔級
木下 (文3=京都学園) 1回戦敗退
強気の姿勢で技を繰り出す細谷
自身初となる講道館杯出場を決めた
川下は惜しくも講道館杯を逃す
大学生日本一を決める全日本柔道体重別選手権大会が日本武道館で開催され、東洋大からは5選手が出場した。81㌔級に出場した細谷は見事ベスト8まで勝ち進み、11月に行われる講道館杯への切符を手に入れた。
今年で最後の全日本となる細谷。2年ぶりの出場であったが、「集大成を見せる」と強い気持ちを持って大会に臨んだ。1,2回戦を難なく勝ち進み迎えた3回戦、積極的に技を仕掛けて有効を奪うなど試合を優勢に進める。そのまま逃げ切り5分が経とうとしたその時、相手の繰り出した技に対して鮮やかな小外刈りを決め一本勝ち。最後は自らの手でベスト8以上が出場できる講道館杯への挑戦権をつかみ取った。続く準々決勝では惜しくも指導の数の差で敗れるものの、2年前の成績を上回るベスト8という堂々の結果を残した。「小さい頃からの憧れの場所」。試合後そう思いを打ち明けたのは講道館杯が行われる千葉ポートアリーナのことだ。千葉で育った細谷にとっては特別な場所、大学生活を締めくくるのにこれ以上の場所は無いだろう。最後は幼き頃に夢見た舞台で、有終の美を飾る。
全日本初出場の川下は2回戦からの出場となった。初めての全日本の舞台だが、平常心で大会に臨んだ。2回戦では一本背負い投げを決め、5分が経過し優勢勝ち。全日本の舞台で初の勝ち星を手に入れた。その後の3回戦では開始早々に一本を取られ悔しさを滲ませた。60㌔級に出場した平原、齋藤は東京都大会での雪辱を晴らすため上位進出を目指すも、共に2回戦で姿を消すこととなった。特に齋藤にとっては最後の全日本だけあって悔しい結果となった。また、2日目に出場した90㌔級の木下は昨年の成績を上回るベスト8が期待されたが、まさかの1回戦敗退となり、リベンジとはならなかった。
しかし、選手達はすでに前を向いていた。10月29、30日に尼崎で体重別の団体戦が行われる。団体戦では個人の力だけでなく、チームの総合力も試される。「目標はベスト4」と細谷が言ったように、前回大会のベスト8を上回る成績に期待が掛かる。
■コメント
・西山監督
木下は終始自分の柔道をさせてもらえなかった。うまく組ませてもらえず、悔しい結果になった。これから団体戦が控えているので、もう一度稽古して臨みたい。
・細谷(営4=前橋育英)
(最後の全日本だったが)懸ける思いは強かったですね。最低でもベスト4を目指していました。監督もいつもベスト4以上を狙えと言っていたので。4年生ですし、集大成だと思って、すべて出し切ろうと思って臨みました。(講道館杯への切符を手に入れたが)地元である千葉で試合をするということで、小さい頃からの夢の舞台でした。大学での引退試合になると思うので、上位進出を目指して頑張りたい。(10月末の団体全日本へ向けて)昨年ベスト8に入ってチームの目標は達成できたので、今年の目標はベスト4です。自分は81㌔級のメンバーとして選んでいただいているので、チームをベスト4に導きたい。
・川下(営3=京都共栄)
普段とあまり変わらないが、負けた相手と以前やったことがあった。次はなんとかなるだろうと思ってたらそこを突かれてしまった。研究をするわけでもなくいつも通り臨んだ。悔しいです。(勝てば講道館杯だったが)勝てば出れてたので、あっちが上手だった。研究もしてきてたと思う。(尼崎へ向けて)去年はベスト8で、自分もフルで出てポイントも全部取れていた。またつなげられればと思う。団体は取れるところと取れないところがはっきりしてるので、取れるところはしっかり取って後ろにつなげていきたい。
TEXT=美浪健五 PHOTO=當麻彰紘、美浪健五、岩下碧