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リオデジャネイロオリンピック報告会
10月3日(月) 東洋大学白山キャンパス 井上円了ホール
花束を手に笑顔の選手(左から、ウォルシュ、松永、桐生、萩野)、土江コーチ、平井監督
円了ホールは多くの学生で満席となった
リオデジャネイロ(以下、リオ)五輪の報告会が行われた。多くの学生が集まる中、リオ五輪に出場した4名の選手と監督、コーチが登場し多くの拍手で迎えられた。
陸上部からは4×100mリレーで見事な銀メダルを獲得した桐生(法3=洛南)、20km競歩で日本人初の入賞を果たした松永(工4=横浜)、400mに出場したウォルシュ(ラ2=東野)の3人。水泳部からは金銀銅と3つのメダルを獲得した萩野(文4=作新学院)が登場。400mフリーリレーで入賞を果たした内田(営4=関東学園大附)はビデオメッセージでコメントした。選手たちはそれぞれ日本から声援を送った東洋大生への感謝を口にした。また、4年後の東京五輪での活躍も誓った。
リオで感動的なレースを見せてくれた選手たちには花束と応援指導部から健闘を称えるエールが送られた。選手たち、会場に訪れた学生たちにも笑顔があふれる報告会となった。
■コメント
・酒井監督
東洋大からは前回のロンドン五輪でも西塔(H26年度済卒=愛知製鋼)が出場した。そのときは出場で終わった感じがあったが、松永は勝負できたと感じている。日本人初入賞なので胸を張って、この結果からさらに進めるように4年間を過ごしてほしいと思う。
・平井監督
東洋大学の代表として五輪に出させていただいて、選手、萩野、内田が頑張ってくれて、いい報告をできたことがすごくうれしい。(この時期の萩野の手術は)5月、6月、7月とだんだん肘が曲がらなくなっている様に見えたので4年後のことを考えると今しかないと思った。今はゆっくり治してもらいたい。調子が絶好調ではない中でよく力を出し切ってくれたなと思う。(スケジュール的には)来年の夏には間に合うようにやっていきたい。今年は選考会では、泳いでいない時期があったにも関わらず、よくあそこまでいってくれたというのが本音。年内、年越しの頃に十分にできればいいかなと思う。
・土江コーチ
改めて皆様に支えて頂いたおかげでやって来れたので感謝している。(来季に向けて)桐生、ウォルシュに関してはオリンピックを通じて、オリンピックでしか体感できないことがあったと思う。このような大きな大会を一歩一歩経験していくことで、4年後の東京では日本の短距離会を背負っていく存在になっていく。今回4×100mリレーは銀メダルだったが東京では金メダルしかない。金メダルを穫れるメンバーがそろっているので期待している。4×400mリレーも本来であれば世界と戦っていける種目だと思うので、(4×100mリレーに)負けないくらいの結果を残さなければならない。それをリードしていける二人だと思っているので、彼らと共に日本のスプリント界を引っ張っていきたい。(選手のモチベーションを保つためには)そもそもモチベーションが低いとここまでいい結果を残すことができない。高いことは前提だが丁度いいところが個人でそれぞれあると思う。強すぎるのもよくないし弱過ぎても駄目。トレーニングを集中する時はして、休む時は休む。メリハリをしっかりと付けられるようにすることが大事。しっかり休んだところで、次はロンドンで開催される世界陸上へ向けて調整していく。
・内田(営4=関東学園大附)
リオ五輪では4×100mリレーで8位という結果を残す事ができた。この結果もみなさんがパブリックビューイングなどでたくさん応援していただいたおかげだと思う。また、9月に行われた日本学生選手権では、女子総合優勝をすることができた。私自身9月で現役生活を引退することになったが、これまで支えてくださったすべの人に感謝したいと思う。これからも水泳部はたくさん活躍してくれると思うので、これからもたくさんの応援をお願いしたい。
・萩野(文4=作新学院)
(大勢の生徒の前で金メダルの報告をできたことについて)非常に良かったと思う。嘘つきにならなくて良かった。だが200メートル個人メドレーでも狙っていたので金メダルを一つしか持ってこれなかったというのは悔しい。次は、金金金と3つ4つ頑張って取れるようにしたい。(同じ大学の陸上部の活躍は)もちろん見ていた。ただ応援するというよりも面識があって大学で一緒にいろいろする機会があって、近い立場で応援できるということは非常にうれしい。だからこそ悔しい結果だったりうれしい結果だったりをみてまた一緒に頑張って行こうって気持ちになる。(桐生のリレーをみて)あんなにあいつかっこよかったっけと、思いながら見ていた。(肘の手術について)無事に成功。今はギプスをしているがもうすぐ取る。ギプスを取ったくらいからそれ以外の所はトレーニングをやっていこうと思う。肘のことを最優先に考えながらできる限りの事はしていこうと思う。あまりブランクを開けても戻るときに大変なので、しっかりとできるところからやっていこうと思う。
・松永(工4=横浜)
自分一人の力ではなく、皆さんの支えがあったからこその7位だと思っている。自分自身力が足りなかった部分がメダルに届かなかった。(地元のパブリックビューイングについて)非常にうれしく思う。終わってからもあいさつさせていただいたが、皆さんが喜んでくれたことが自分の喜びになった。皆さんの力があってこそだと思った。(東洋大の応援について)東洋大の人たちも応援してくれて、長距離部員なども今日来てくれて、本当に多くの人が応援してくれていることを実感した。(4年後、東京五輪に向けて)4年前を考えると4年という時間は長い。あっという間と思えばそうだが、これからまた変わってくることがあるので大事にしたい。4年の間にはアジア大会や世界陸上があるので、そこからしっかり土台を作って、東京五輪でメダルを手にできるようにしたい。
・桐生(法3=洛南)
(これだけの応援はどうだったか)リオに行く前も集まってもらって、終わった後もこうやって集まってもらってすごいうれしい。またこのように集まってもらえるような選手になりたい。(オリンピックを振り返って)やはり100mで決勝進出することが目標だったので、全然その部分に関しては達成できていないので、世界陸上や4年後のオリンピックで結果を残せるようにこれからしっかり練習していきたい。またリレーで結果を残せたのはうれしかったが、個人では結果を残せなかったので、良かった面もあり悔いの残った面もあるオリンピックだった。だがうれしい、そして楽しい思いができたのはよかった。来シーズンはしっかり100m、200mで結果を残せるよう頑張りたい。(萩野選手など、他の種目の選手については)萩野さんは金、銀、銅のメダルを獲得しているので、僕もそれに追いつけるように頑張りたい。(来シーズンは)100mも200mも強い先輩がいて、その先をいこうと思う。冬季は先生ともいろいろと話し合って来シーズンに備えていく。絶対に速くなって走れる自信があるので頑張りたい。
・ウォルシュ(ラ2=東野)
(報告会を終えて)すごく応援されてる感じがあってうれしかった。東京オリンピックはもちろんだが、来年の世界陸上に向けて頑張りたいと思った。(もっと結果を出せば周りの反応もよくなると思うが)日本一になっただけでは意味がないと感じたので、来年はもっといい結果を出してみんなに喜んでもらえればいいと思う。(来季への目標は)400mが(日本で)あまり盛り上がってないので、みんなと盛り上げていきたいと思う。日本記録を更新して世界陸上でメダルを取れればいいと思う。
TEXT=梅山織愛 PHOTO=美馬蒔葉、畑中祥江