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2016.10.03
サッカー

[サッカー]全得点に絡む活躍!高橋宏季が待望の初ゴール



第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(後期)

第16節  10月2日(日) 東洋大学朝霞グラウンド


東洋大2ー0青学大


ゴールの意識を高く持っていた高橋


ボール奪取から冷静に決めた


初得点を決めて喜びをあらわにする


  彼がネットを揺らした瞬間、チームメイトや多くの観客から祝福の声があがった。チームが待ちわびた待望の初得点。喜びの輪の中心にいたのは、すでに1アシストを記録していた高橋宏季だ。



  歓喜は試合終了直前に訪れた。時計の針は90分を指して、ロスタイムも指定された4分を経過。1点差を守り切る展開で「ゴールの意識を強く持っていた」と、高橋は最後まで得点を狙っていた。前線からプレッシャーをかけ相手ゴール前でボールを奪うと、最後はGKとの1対1を冷静に決める。得点が決まり、一番に喜んだのはチームメイトだ。「あいつ(高橋)にとって成長するきっかけになる」と語る浦上は、得点後すぐに高橋のもとへ駆け寄り得点を祝った。
 

  アミノバイタル杯の直前、対談を行ったとき高橋は「最後のところで決めきれないのが課題」と得点への意欲を口にした。普段はボランチから攻撃のアクセントとなるパスを供給しながら、チャンスになると積極果敢にゴールを狙う。しかし毎試合放つシュートは、GKのセーブやポストに直撃するなど、ため息に変わっていた。「自分が決めていれば、という試合がいくつもあった」。それだけに、本人にとって公式戦での初ゴールは喜びもひとしおである。いつもはクールな好青年だが、今日ばかりは笑みを絶やさなかった。
 

  この日は得点だけではない。13分には、離脱した仙頭の代わりに、セットプレーのキッカーを務めると、徳市の先制点をアシストする。FC東京U-18時代は、当初キッカーを任されるも、「途中からは蹴っていなかった」と話す。その高橋が「誰か決めてくれると信じて蹴った」ボールは得点を創出し、この試合で全得点に絡む活躍を見せた。
 

  前節の悪い雰囲気を逸した一撃は、昇格へ向けて希望の光となった。この技巧派ボランチは「勝利に貢献するプレーは得点を決めること」と話す。中盤の底でタクトを振るう高橋が、どん欲に自らの得点数を増やすことができれば、昇格への道も開ける。


■コメント

・高橋(国2=FC東京U-18)

先制点を取れたので、いい形でゲームに入れた。その後押し込まれる展開になったが、集中を切らさずゴールをみんなで体を張って守ることができたので良かった。(終了間際のゴールについて)ゴール前で相手が後ろ向きだったので、あそこで奪えば得点に繋がると思った。(今期初ゴールは)だいぶ時間かかってしまった。その前の試合でも、「自分が決めていれば」という試合がいくつもあって、本当にチームに迷惑をかけた。勝利に貢献するプレーは得点を決めることだと思っているので、その意識を持ち続けたことが今日の得点に繋がったと思う。(前節の負けを引きずらず)練習中からチーム全体が次に向けて、下を向かずに前を向けたことが勝ちに繋がった。(次節は)勝ち点をひとつでも落とせば厳しい状況なので、ただ勝ち続けるだけ。自分自身は、もっと得点に繋がるプレーを増やしていけたら良いと思う。


TEXT=藤井圭 PHOTO=美浪健五、金澤瑞季