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2016.10.09
アメフト

[アメフト]上智大に完敗 攻守ともに課題が残る

平成28度関東学生アメフト秋季リーグ戦

10月8日(土) 大井第2球技場

東洋大0-28上智大

   0|1Q|0

     0|2Q|7

   0|3Q|21

   0|4Q|0


高浦がボールを運ぶも得点は奪えず


ディフェンス陣は相手のランを止められなかった


 降りしきる雨の中行われた第3戦目は上智大との対戦。序盤こそ拮抗した展開となるも、相手のランを止められず計4本のタッチダウン(TD)を許す。この日は攻撃陣も沈黙し、まさかの無得点での敗戦となった。

  第1Q立ち上がり、RB高浦(理4=川口北)、WR田松(ラ2=秋田南)を中心としたランで確実に前へと進む。しかしゴールラインまであと25ヤードと迫ったところで、QB伊勢馬場(食3=横浜栄)の放ったパスは相手にインターセプトされてしまう。0―0で迎えた第2Qでは相手のスピードのある選手を止められず、見る見るうちにゴールラインまで攻め込まれる。最後にはランではなく1本のロングパスを通され、先制点を奪われる。早いうちに追い付きたいオフェンス陣であったが、強い雨の影響もあり、思うように攻撃を組み立てられないまま無得点で前半を終えた。

 後半も相手のランを止められない。1人がタックルにいくも続く選手がおらず、人数をかけて止めることができなかった。その後も独走を許す場面が見られ、立て続けにTDを許す。そして、ディフェンスの悪い流れはオフェンスにも伝染した。高浦がランで20ヤード進むも、途中でボールを落としてしまい、攻撃権を失ってしまう。その直後の攻撃で再び50ヤード以上独走され、とどめの4本目のTDを決められた。まずは1本返すため第4Qは細かいパスを絡めた攻撃でゴールラインへ攻め上がるが、ラインを崩しきれずにタイムアップ。最後まで得点を奪うことはできなかった。

 試合後、西村ヘッドコーチが「ミスをすれば勝てない」と唇を噛んだように、今回の試合は攻守ともにミスが目立つ内容だった。雨という悪条件でのプレーは相手も同じ、言い訳にはならない。また、前回の反省を生かせないまま同じようにやられてしまったことも悔やまれるところだ。連敗を阻止するためにも次の試合に向け、まずはディフェンスの立て直しが急務となる。


・西村ヘッドコーチ

うちのミスを向こうがしっかり得点につなげてきた。すべて向こうがゲームをコントロールしていたね。向こうのランに対してうちのディフェンスが最後まで対応できなかった。良いランナーだとは思うけど複数で相手できなかったのは良くない。オフェンスも良いところまで行ってもインターセプトや自分達のミスでチャンスを生かせなかった。やっぱりミスすれば勝てない。そこを突いてくる向こうが一枚上手な試合だった。(オフェンスの形は)伊勢馬場、大西、鳴島の細かいパス回しはシーズン前から行っていた。練習ではずっとやっていて、シチュエーションで使う使わないを決めている。はっきり言うと普段のラン、パスプレーで通用するならそれでいい。けれど相手を目くらましさせるっていう意味でもこういう騙すプレーは大事。それでも今回は普段の攻撃が通じずに様々な手を打つしかなかったという感じかな。(次へ向けて)こういうプレーを改善しよう、というよりは一度振り返って一つ一つの精度を上げていくないし、仕上げていかないと。ディフェンスの方に関しても明らかにタックルができないで集まりが悪い。もう一度原点回帰じゃないけれど、基礎からやって立て直していきたい。


・長嶺主将(済4=函館ラサール)

前節と同じようなかたちで敗戦してしまったのが悔しい。敗因は一言でディフェンス。前節の同じようなミスを相手が狙ってきて、それに対応できなかったところが一番の敗因。前節は敗北して1勝1敗で1部に上がるには連敗できないという中で、みんな気合は入っていた。だが後半の21点取られた場面で気持ちが切れてしまったのが良くなかった。(ディフェンスでの反省点)下級生が多く出ている中でそういうところで求めていく部分も多いと思うが、やっぱり下級生をしっかり育てていかないといけない。4年生もいつも以上のプレーすることが大事。(次節に向けて)今回敗戦してしまったので、2位通過を狙っていかないと1部の入れ替え戦には行けないので、必ずディフェンスは0点で抑えてオフェンスは得点を決めていく。次戦は必ず勝つことを目標にしてゲームの内容にもこだわっていきたい。

 

・高浦(理4=川口北)

点が取れないと勝てないのでそれができなかったのが良くなかった。点を取ればチームの雰囲気も良くなるし全体的に士気が上がるが、今回はTDが取れなかったのでそこが一番良くなかった。(自分のプレーは)ラインが取れていた時は取れていたのでそれを信じて走ることはできた。一方で押せない時は押せなくて、出ることができない場面もあった。オフェンスに波があるので、次はそれを無くして常に一定以上出して前に進んでいきたい。オフェンスは全体的に焦りがあっただろうし、オフェンスは若いチームなのでその分経験もないこともあり焦ってミスが起きてしまった。次節は負けられない試合なのでTDは4本は取りたい。それでディフェンスに楽をさせてオフェンスで勝ったと言える試合にしたい。


TEXT=美浪健五 PHOTO=松井彩音