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第10回東日本学生選手権大会 兼 第88回日本学生氷上競技選手権大会選考競技会
10月15日(土)~16日(日)東大和スケートセンター
◆男子Aクラス(7、8級)
板井(社4=武蔵野学院)
◆男子Aクラス団体
8位 2点
◆女子Aクラス
3位 78.21点 阿久澤(社3=日本橋女学館)
8位 72.49点 濱谷(社2=富士見丘)
10位 69.41点 川上(ラ1=中京大中京)
◆女子Aクラス団体
優勝 66点
◆女子Bクラス(5、6級)
優勝 69.28点 遠藤(社1=日本橋女学館)
12位 49.24点 河口(社2=横浜創英)
20位 45.34点 小林(社2=山村国際)
◆女子Bクラス団体
優勝 99点
白鳥のように舞う遠藤
阿久澤はノーミス演技で堂々の3位
女子Aクラスは3人そろってインカレ出場を決めた
賞状を手に笑顔を見せる
インカレの予選を兼ね緊迫した空気が漂う今大会。女子Aクラスで阿久澤が3位、濱谷が8位と入賞し勢い付くと、女子Bクラスでは新星・遠藤が笑顔あふれる演技で1年生にして見事優勝を飾る。女子は2つのクラスで団体優勝と快挙を成し遂げ、インカレに向けて明るい兆しが見えた。
女子Aクラスで3位に上ったのは「自分が絶対に跳べるジャンプだけを入れた」という阿久澤主将。6分間練習の間に何度も繰り返し跳んだ2本の3回転ジャンプも確実に成功させ、会場を沸かせた。同クラスで8位入賞の濱谷も「見ていて気持ち良いくらいのノーミス演技」と彼女の演技を評価。昨年から大きく成長が見えたうれしい結果だった。川上はトップバッターという緊張感がありながらも、得意のスピンで確実に点数を稼ぎ10位。全員が大きなミスをすることもなく滑り切り、3人そろってインカレ出場を決めた。
女子Bクラスの遠藤は白鳥の湖で挑んだ。「白鳥になり切ろうと思った」と語る通り、白い衣装で華麗にリンクを舞い、表情豊かに白鳥を演じた。スパイラルシークエンスを笑顔で滑り切り、演技を終えると仲間や観客からの拍手に安堵の表情を浮かべた。「トリプルジャンプは降りることができなかった」と悔しそうに振り返ったが、初の公式戦であった関東学生フリースケーティング選手権大会での7位入賞から大きく順位を上げての優勝。「順位はもう少し上に行きたい」と語っていた目標を見事に達成した。1年生ながらも圧倒的な表現力を見せつけた遠藤の活躍もあり、女子Bクラスは団体優勝を決めた。同じく女子Bクラスで、演技後に悔しそうな表情を見せた河口は12位、小林は20位と春大会から順位を下げ入賞を逃した。
2日目・男子Aクラスには板井が出場。待ち望んだ板井の登場に会場は沸いた。終始会場からは歓声が板井に向けられたが、その中でもステップは会場全体を魅了した。結果は13位にとどまったものの、「自分との闘い」と語る最後の1分間を力強く演じ切った。
春大会に引き続き、今大会でも団体優勝という偉業を達成した女子クラス。「この調子でいけば(インカレ団体で)上位3位に入るのも夢じゃない(濱谷)」。氷上での熱くも美しい闘いに期待が高まる。
■コメント
・阿久澤主将(社3=日本橋女学館)
今年は(インカレ予選の)シードがないということで全員15位以内に入らなければならなかった。去年の今大会はギリギリで通っているので、今回は守って自分が絶対に跳べるジャンプだけを入れて、できることだけやった。結果として団体優勝もできたので良かった。(演技内容は)3回転ジャンプを二回入れて、両方共決まって嬉しかった。その他のジャンプは絶対に外さない自信があったので、二回のジャンプが跳べて良かった。(団体優勝について)滑走順的に自分が(Aクラスの)最後で、二人が上手くまとめていたのでプレッシャーだったが、みんな大きな失敗もなく滑れたと思う。(インカレに向けて)春も団体優勝して、今回の東インカレも団体優勝できたので、インカレでも表彰台を狙えるかもしれない。チームに貢献できるように、今回の守りのような演技ではなく自信を持って攻めの演技ができるように練習していきたい。
・板井(社4=武蔵野学院)
(演技内容)コンディションは見た感じ的には良くないと思うが、自分の中でやれることはちゃんと最後まで滑りきったし、演技自体も多少はまとまりがあったので良かったと思う。(演技中の疲れ)やはり後半の1分くらいは自分との闘いになってくる。(演技中意識していたこと)まとまりがある演技をすること。できるときにはできる限り練習をしてきたので、ジャンプをこの前の試合から少しずつ良い状態に持っていくというのを頭の中で考えていた。できるだけ安定感のある滑りをすることを意識した。(インカレに向けて)ラストのインカレになるので、色んな思いが入る演技になると思う。自分の中で、光のように一瞬の出来事として過ぎ去っていくような演技になると思うので、終わったときに純粋にスケート楽しかったなというふうに終われれば良いと思う。
・濱谷(社2=富士見丘)
全体の流れは悪くなかったが、細かい取りこぼしが多かった。順位は8位だったが、点数が僅差な分悔しい。スピンやステップのレベルを見ても、つめが甘かったかなと思う。スピンとステップのレベルを上げれば順位も変わってくると思うので、ジャンプだけに執着せずにもっと細かいところを大切にしたい。(阿久澤選手について)見ていて気持ち良いくらいのノーミス演技。さっちゃん(阿久澤)の去年からの這い上がりがすごいなって思った。ここに合わせてノーミスができるのはやっぱり違うなって。(インカレに向けて)全国から選ばれた人と戦うのでシビアになると思うが、自分がもっと東洋に貢献できるようになりたい。この調子でいけば上位3位に入るのも夢じゃないなと思った。インカレは個人じゃなくて団体なので、まず表彰台に乗ることを目標にしたい。
・川上(ラ1=中京大中京)
今回は難易度を落として順位を取れるようにした。まとめられたので良かった。(演技内容について)一つパンクしてしまったのが良くなったが、スピンもステップもちゃんとレベルが取れたので良かったなと思う。(今後は)スピンは得意分野なので取りこぼしがないようにすることと、いつも練習しているトリプルのジャンプも入れてまとめられるようにしたい。(インカレについて)どんな感じかは分からないが、自分の演技ができたらいいなと思う。インカレではトリプルジャンプを入れたい。練習ではジャンプを直すのに時間がかかってしまい大変だが少しずつ良くなっているので地道に頑張りたい。
・遠藤(社1=日本橋女学館)
(今の気持ち)上手くまとめることが目標で、課題にしていたトリプルジャンプは降りることができなかったが、みんなの応援に勇気をもらって最後まで笑顔で滑ることができて優勝することもできたので良かったと思う。(演技内容)コンビネーションのジャンプがシングルになったりして、あまり自分の中では良くなかったので、インカレではノーミスで滑ることを目標にして頑張りたいと思う。(演技中意識したこと)審査員にアピールをして、曲が白鳥の湖なので白鳥になりきり、自分でも楽しんで滑ろうと意識した。(Aクラスについて)7級を取れればAクラスに行ける。7級の課題があと1つで受かるので、そうしたらAクラスに行きたい。(初のインカレに向けて)ジャンプとスピンとステップを完璧にすることと、先輩たちがたくさん出るので、応援もしっかりやりたい。
TEXT/PHOTO=坂口こよみ、望月優希