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平成28年度東都大学野球秋季1部リーグ戦・日大1回戦
10月25日(火)神宮球場
●東洋大3-4×日大
安定感を発揮し、好投を続けた片山翔
大役を2試合連続で務め上げた。国学大3回戦で初先発し、勝利を挙げた片山翔(法3=大社)がこの試合も先発。ここまで防御率2点台と安定し、中継ぎで信頼を勝ち取ってきた男が優勝へ向け、絶対に落とせない大事な試合のマウンドを任された。立ち上がりは「上半身だけで投げてしまっていた」と、制球がばらつき、走者を出しながらの苦しい投球。それでも要所で相手打線を併殺打や三振に切って取り、ピンチを乗り越えた。
前回の登板でも回が進むにつれて良くなっていったが、この試合でも尻上がりに調子を上げていく。前半に上手く使えていなかった下半身をしっかりと使い、直球とスライダーを織り交ぜる配球で相手打者を翻弄。七回まで一度も三塁を踏ませない投球で、相手打線を封じ込めた。
しかし、八回、ここまで好投を続けてきたが、この試合初めて連打を浴びて満塁のピンチを作ってしまう。すると、高橋監督はマウンドに歩み寄り、ここで片山翔は降板。大一番で8回途中無失点の堂々たる投球で、しっかりと先発の役割を果たし、マウンドを中継ぎに託した。
その後、後続が打たれあと一歩の所で優勝を逃してしまった。最終週まで粘り強く優勝争いが出来たのは打線の好調はもちろんのこと、相手打線に仕事をさせなかった投手陣の踏ん張りがあったからだ。来年は片山翔も最上級生になり、チームの中心を担っていく。先輩たちが果たせなかった優勝という目標のために、「1試合1試合を物にしたい」と左腕は投げ続ける。
■コメント
・片山翔(法3=大社)
亜大戦では自分のせいで負けてしまったので無失点で抑え切ろうと思って投げていました。序盤は上半身だけで投げてしまっていたので、下半身を意識して後半は投げました。スライダーも空振りが取れて良かった。8回は配球ミスで走者を出してしまった。1試合1試合を物にして、技術や精神的な部分を勉強して取り入れていきたい。
TEXT=青池藤吾 PHOTO=望月優希