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2016.10.27
硬式野球

[硬式野球]とっておきの代打! 笹川、逆転適時打で三冠王見えた

平成28年度東都大学野球秋季1部リーグ戦・日大2回戦

10月26日(水)神宮球場

◯東洋大10―5日大

勝負強さを見せつけた笹川


七回、一打逆転の場面で打席に向かった、代打・笹川(営4=浦和学院)。前の回に逆転され、「負けている状況でチャンスのときには」と出番に備えて待ち構えていた主砲は2球目を左前へ。これまでずっと公式戦で経験を積んできた男はやはりモノが違う。この回一挙7得点と、主砲の流れを呼ぶ一打を皮切りに、試合は大きく動いた。


 今日の試合、先発メンバーが3年生以下で構成された。前日のミーティングで、「経験を積ませてあげたい」と4年生が提案。これからを担う後輩たちに託し、4年間で初めてベンチから試合を見守っていた。代打のコールが響いたとき、風格漂うその姿スタンドからは今日一番の歓声が沸いた。

 日大戦が始まる前から「下級生には何か試合で感じ取ってもらえれば」と思いを抱いていた。逆転を呼び込む強気な姿から、きっと勝ちへのこだわりを感じ取ってくれただろう。

 

 井口(現ロッテ)以来二人目となる三冠王も目前に迫る。これまで、個人の成績よりチームの結果を考えていた主将だったが「もうこの状況だからほしい気持ちはあります」と二年ぶりのタイトル獲得にも心を弾ませる。それでも、「みんなが気にしてくれているから、チームのためにも獲りたい」と、周囲への恩は忘れない。監督を喜ばせられるようにー。TOYOを胸に刻む残り一試合、勝ちで締めくく


TEXT=美馬蒔葉 PHOTO=永田育美