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2016年度関東大学ラグビーリーグ戦2部・山学大戦
11月5日(土) 14:00K.O 熊谷ラグビー場Cグラウンド
●東洋大 31{19ー5、12ー33}38 山学大
東洋大 | スコア | 山学大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
3 | 2 | T | 1 | 5 |
2 | 1 | G | 0 | 4 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
19 | 12 | 計 | 5 | 33 |
31 | 合計 | 38 |
背番号/ポジション | 名前 | 出身校 | 学年 |
1/PR | 木田 大雅 | 国学院栃木 | 4 |
2/HO | 岡部 景和 | 東福岡 | 4 |
3/PR | 古舘 康大 | 盛岡工業 | 4 |
4/LO | 常泉 達 | 国学院栃木 | 3 |
5/LO | 川島 卓也 | 国学院栃木 | 4 |
6/FL | 黒川 眞琴 | 石見智翠館 | 3 |
7/FL | 高野 雅義 | 報徳学園 | 2 |
8/No,8 | 石井 勇輝 | 日体荏原 | 3 |
9/SH | 内野 晃成 | 長崎海星 | 3 |
10/SO | 村上 春太 | 仙台育英 | 3 |
11/WTB | 田淵 恵太 | 昌平 | 2 |
12/CTB | 古川 拓実 | 目黒学院 | 3 |
⑬/CTB | 柳井 佑太 | 荒尾 | 4 |
14/WTB | 平原 賢 | 国学院栃木 | 3 |
15/FB | 尾花 耕平 | 国学院栃木 | 3 |
Reserve Member | 出身校 | 学年 | |
16 | 藤倉 拓郎 | 黒沢尻工業 | 4 |
17 | 舘澤 徹士 | 盛岡工業 | 2 |
18 | 小山内 健 | 昌平 | 2 |
19 | 山本 大智 | 目黒学院 | 3 |
20 | 小林 瑠偉 | 日川 | 2 |
21 | 渡邊 駿介 | 春日丘 | 1 |
22 | 楠田 克磨 | 石見智翠館 | 2 |
23 | 小宮 幸太 | 長崎北 | 4 |
・選手交代/ポジション変更
後半32分 CTB柳井→渡邊
35分 FL黒川→小林
今季から、柳井を含む先発メンバーは仲間にハイタッチで送り出される
村上は2トライの活躍を見せた
田淵⑪の同点トライに選手たちは大喜び
入れ替え戦進出をかけ、後がない山学大との一戦は後半に逆転を許し敗戦。前半は相手の攻撃を1トライに抑え、快調な滑り出しを見せるも、一転、後半はボールを支配される苦しい展開が続き、終了間際に勝ち越しを許した。これで入れ替え戦進出の可能性はなくなった。
誰もが予想できなかった結末だった。同点で迎えた後半終了間際のラストワンプレー。直前の35分、ゴール前のマイボールスクラムから左サイドへとパスがつながり、田淵(総2=昌平)がトライを奪う。ようやく試合を振り出しに戻し、選手たちは抱き合って喜んでいたが、それも一瞬の出来事に終わる。残り5分もない状況から、山学大は一気に攻勢をかけてきた。右サイドのゴールライン手前までボールを運ばれ、モールで押されると相手の攻撃をしのぐことはできなかった。今年の東洋大の一番の強みであるフォワード陣が、上位校である山学大には力及ばず。必死に耐えるも最後は押し切られ、そのままトライを決められた。大逆転劇で勝利を手にし、歓喜に沸く相手とは対照的に、選手たちは膝に手をつきがっくりとうなだれた。直後にコンバージョンキックが決まるとノーサイドの笛が鳴る。この瞬間入れ替え戦進出の可能性が消滅。「非常に悔しい。前半は良かった、でも80分がラグビーなので」。こう話したのは高野監督。試合終了後、観客へのあいさつを終えると、柳井主将(済4=荒尾)を始めとする4年生たちは、目を真っ赤に腫らしていた。
「みんな頑張っていたんですけど、あと少し及ばなかった」。入れ替え戦に進めないという現実を突きつけられたにも関わらず、柳井主将はいつもと変わらない笑顔で話す。そんな主将は毎試合、人一倍声を出してチームを引っ張ってきた。「東洋切り替えていこう」。「東洋ここ集中」。勝っていても負けていても、仲間を鼓舞するその声が途切れたことは一度もなかった。もちろんプレーでも見せる。決して大きいとは言えない体でボールを持った相手選手に果敢にタックルを仕掛け、チームのピンチを救ってきた。入れ替え戦進出に絡むことができたのは、柳井主将のその姿勢があったからだ。
今季も残すところ、あと1試合。柳井主将は「入れ替え戦はなくなってしまった。切り替えをして、もう一回目標を立て直す。最後まで東洋らしくプレーして、立正に勝ちに行きたいです」と意気込む。大学ラグビーを笑顔で終えるためにも、集大成の一戦で勝利を目指す。
■コメント
・高野監督
入れ替え戦が消えたっていう事実だけが、みんなに突きつけられた。最悪、引き分けても立正に勝てば入れ替え戦に行けたので、最後のワンプレーの逆転が非常に悔しい。前半は良かった、でも80分がラグビーなので。(試合後の円陣ではどんな言葉をかけたのか)去年、関東学院に負けてから、卒業した4年生を超えることは非常に難しいぞと言ってきた。もちろん、入れ替え戦という目標を彼らが立てた中で、まだ超えるチャンスはある。立正に勝てば3位になれるわけなので。去年の先輩を越えて、4年生が終わるのか、それともこの2週間へこんだまま練習して、去年と同じ成績で終わるのか。やっぱり1歩先に階段を登るというところを目指して、しっかりマネジメントしてやりましょうという話をしました。もちろん、やるべきことをやって、しっかり相手を見て戦っていく。ケガ人も出てきているので、調子のいい選手を使いながら、しっかり勝てるためのトレーニングを作っていく。それを彼らがどう受け止めてくれるか、というところが一番大事だと思う。監督としてやることは変わらない。
・柳井主将(済4=荒尾)
みんな頑張っていたんですけど、あと少し及ばなかった。前半は準備ができていて、相手も研究していたので、マネジメントもしっかりできたのでいい入り方ができたと思います。入れ替え戦はなくなってしまった。次の試合まで2週間あるので、切り替えをして、もう一回目標を立て直す。最後まで東洋らしく、次が最後なので立正にしっかり勝ちに行きたいです。
・木田(済4=国学院栃木)
負けてしまったけど、東洋らしかったなと思います。4年間の中で一番いい試合だった。入れ替え戦はなくなったけれど、後輩たちのためにも次勝ってリーグ戦3位というのを残していけたら。(最終戦に向けて)明確な目標がない中で、順位を去年の4位から3位に上げようと、4年生がどれだけメンタルを保っていけるかが大事になってくると思う。
TEXT/PHOTO=菅野晋太郎