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2016.11.14
アイススケート

[アイスホッケー]慶大にリベンジ FW人里主将の勝ち越しゴールで接戦を制す

平成28年度関東大学アイスホッケーリーグ戦

11月12日(土) ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大3―2慶大


[ゴール(アシスト)]

13:50 出口(古川誠、人里)

32:55 川口(古川誠、渡邉)

38:54 人里(古川誠、出口)


勝ち越しゴールにガッツポーズのFW人里

FW出口は先制点を決める

DFはコミュニケーションとシュートブロックが今後も大切になる


※掲載が遅くなり、申し訳ありません。


 一巡目で引き分けた慶大との対戦。先制点を相手に許すもすぐ取りかえし、両者引かぬ攻防を見せる。2ピリの2―2の局面で決めたFW人里(社4=白樺学園)の得点が勝敗を分け、最終スコア3―2で慶大戦を制した。

前回勝ち切れなかったわだかまりを解消すべく、序盤から怒とうの猛攻を仕掛ける。だがことごとく相手のDFやGKにはじかれ得点を決めることができない。両者激しい攻防を続ける中、先に得点を決めたのは慶大だった。先制に湧く慶大ベンチ。しかし直後30秒で相手に息つく間もなくFW出口(社2=駒大苫小牧)が1点を取りかえし、1―1の同点で1ピリを終えた。

続く2ピリも東洋らしい攻めるプレーで相手を圧倒する。DF川口(社1=白樺学園)の追加点を得て1点リードし、この調子で差を付けたいという最中、相手に得点され再び2―2と双方並ぶスコアとなった。そんな中PP(パワープレー)の絶好のチャンスで「本当に点数が欲しかった」とFW人里主将勝ち越しのゴールを放った。チームでパスを回し、相手の意識を乱したところでパックを確実にゴールへと捻じ込む。「周りの人に助けられて決めることができたゴールだと思う」と後に自身のゴールを振り返った。その後慶大の激しい攻撃の手もはねのけ、最終スコア3―2で慶大に勝利。一巡目の悔しさを晴らした。

鈴木監督は「意識の問題があった」と戦績で勝る慶大に苦戦した原因を分析。自身の不調に「自分を起用してくれるスタッフやプレイヤーに申し訳ない」と自責するGK古川駿(社2=八戸工大一)に対しても「本調子ではない、こういう試合はプレイヤーが助けて、そしてキーパーに助けられる試合もある」と振り返った。気持ちよく得点できなかった試合だったが、このような辛い場面で勝ち切れたことはチームの自信になり今後の試合につながるだろう。

今まで負け無しの秋リーグ。優勝するには次戦からの明大・中大・早大との直接対決が重要になる。「優勝に一歩でも近付けるよう、みんなで頑張っていい準備をしたいと思う」とFW人里。「今までの試合は一度忘れて気持ちを切り替えて臨みたい」とGK古川駿。一心に見つめてきた優勝へ、チームは歩みを決して止めることはない。


◾︎コメント

・鈴木監督

全体的にすごく苦しい試合だった。前回の試合で慶応と引き分けているので、かなり選手も意識はして望んだとは思うが、慶応もすごく良いプレーをしていた。うちもかなりミスをしたし、成長しなくてはいけないところもあったがその中で勝てたことは今日の試合で良かったところ。(慶大とのやりにくさ)かなり意識という面はあったと思う。スコアリングチャンスもあった中でまたその意識があまり良くない方向に向いて、いつものスコアリング精度が出せなかったんじゃないかなってところが反省点にある。最終的には最後までしっかり戦って勝てたっていうのはかなり良かった。(GKに関して)古川に関しては正直いつもの本調子とはいえなくて、今日の1失点目も止められたかもしれないってものであったのでまあまだこれから上がっていくんじゃないかなって。ただやはり古川は去年のシーズンからチームをたくさん救っているGKなので、こういう試合はプレイヤーが助けて、そしてキーパーに助けられる試合もあると思う。水田に関しては出た試合2試合に関しては合格点だったと。そういう意味では良い競争が今生まれていると思う。ただまだうちの正GKはまだ古川だっていうふうに僕も思っているし、チームもそれは感じていると思う。みんなでチーム内に悪い選手がいるなら助け合っていけるようにしたい。(3連戦について)ここからは上位戦が始まるので、まあほんとプレーオフトーナメントって気持ちで臨んでいきたいと思います。細かいセットプレーとかっていうのを少し詰めていけたらと思っている。今日は少し試合間も遠くて、そういう意味ではちょっと硬かったところあるので、次の試合はもっとスムーズに入っていけるんじゃないかと思います。

・FW人里主将(社4=白樺学園)
(今日の試合)前回の慶大戦が1ー1で、今日も難しい試合になると思っていたので想定内のゲームだったと思う。(慶大に特別に意識していたことは)そういうことは何もなくて、東洋大のホッケーをきちんとできるように練習をしてきた。どこが相手だからプレーを変えるとかは特に無かった。(自身の勝ち越しゴールについて)本当に点数が欲しかったし、味方の良いプレーもあり、自分のところにパスが来て、あとは決めるだけだったので自分がどうにかしたというよりは周りの人に助けられて決めることができたゴールだと思う。時間帯も良かったので、ほっとした。(3連戦について)来週試合が続くので、優勝に一歩でも近づけるよう、みんなで頑張っていい準備をしたいと思う。

・GK古川駿(社2=八戸工大一)
前回格下相手ということで正直なめていた部分があったと思うし、チーム全体が「どうせ勝てるだろう」という気持ちで臨んでしまっていたので、今回は最初から全力でプレーしていこうという気持ちでやっていました。(振り返って)本当にプレイヤーには申し訳ない気持ちでいっぱいで、今シーズンかなり個人的に調子が悪くて、イージーに勝てる試合も接戦にしてしまったりして、それでも今まで負けなしでこれているのはプレイヤーのお陰だと思っているし、自分を起用してくれるスタッフやプレイヤーに申し訳ない気持ち。(慶大との相性は)どうなんですかね、攻めることはできているんですが、最後決めきれない相手です。ちょっとやりにくい。DFはコミュニケーションしっかりとって、シュートブロックで入る確率をつぶしていけたらいいなと思う。(今後の3連戦は)4強との3連戦は厳しい戦いになると思うが、今までの試合は一度忘れて気持ちを切り替えて臨みたい。


TEXT=外狩春佳 PHOTO=玉置彩華、望月優希