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第255回日本体育大学長距離競技会
12月3日(土) 日本体育大学健志台陸上競技場
女子3000m
4組
23着 柴田 10'36"73
25着 永木 10'38"96
5組
23着 佐藤瑞 10'19"80
24着 矢澤 10'20"91
33着 梨本 10'55"29
6組
13着 塩谷 10'02"74
15着 曽我 10'03"37
30着 新井 10'34"84
女子5000m
2組
17着 原子 17'06"20
3組
19着 梅津 17'06"66
21着 天羽 17'16"61
DNS 平山
4組
1着 大倉 16'26"58
16着 室伏 16'54"10
23着 内田 17'14"79
DNS 山口
5組
3着 佐藤早 16'00"49
12着 白川 16'10"68
ダントツの1位で駆け抜けた大倉
先頭集団に食らい付いていった佐藤早(右)と白川
原子は苦しい表情を浮かべながらもラストは切り替えた
いろは坂駅伝や東日本駅伝を経て、疲労もある中多くの選手が出場。今回初めての5000mに挑んだ大倉(食1=埼玉栄)が16分26秒でチーム内4位の記録を叩き出した。また、白川(食1=常総学院)や原子(食1=錦城学園)も10秒以上自己ベストを更新し、1年生が好調をアピールした。
レース序盤は集団の中間に位置取った大倉。3000m過ぎで「ずっと出たくて出たくてしょうがなくて思い切って出た」と一気に集団を引き離し、後続との距離を着実に広げていく。大倉が飛び出してレースは動いたが、誰も彼女には追い付けず、1着フィニッシュ。16分20秒切りを目標にしていたため悔しさは残すも「走り切れてうれしい」とも振り返った。入寮後すぐのけがで思うように走れなかった大倉。補強をメインに練習し「それが今生きていて、後半粘れる体になっている」と永井監督は話す。走れなかった悔しさや走れるようになった喜びは、さらなる成長につながるに違いない。
5000mの5組に出場した佐藤早(食4=常盤木学園)と白川の二人はハイペースなレースに挑んだ。スタートは出遅れた佐藤早だが、すぐ先頭に並ぶと白川もそれに続いた。佐藤早は前半の追い上げで後半に疲れが出るもベストに近いタイムでゴール。4000m過ぎに先頭集団から離された白川は、積極的に前へ攻めた走りが功を奏し、自己ベストを更新。「コンディションを(いい状態に)もっていけていれば16分5秒は切れたと思う」と調子を合わせていければ、15分台も目前だ。また、気温が高い時間帯でのレースとなった原子も目標タイムには届かなかったが、自己ベストを16秒縮めた。今回のレースで見つけた課題を修正し次こそは17分切りを狙うつもりだ。
今月末に4学年で挑む最後の駅伝を控える女子長距離部門。自己ベスト更新者続出でチームの士気は高まっている。全日本女子駅伝の快挙に続いて、富士山女子駅伝でも鉄紺女子の新たな歴史を築き上げていく。
■コメント
・永井監督
(佐藤と白川は)二人とも杜の都や東日本女子駅伝を終えて疲労がある中でのこの大会なので今日は練習の一環。これから富士山に向けて調整していく。それでも16分切るか切れないかくらいのレースができればと思っていた。(白川のベスト更新は)出ると思っていたが、本人も16分を切りたかったはず。それはまた来年出してくれればいい。あとは富士山に向けてしっかりまた上げていければ。(原子、大倉もベスト更新だが)日中は気温が高くて5000mにはきついかなと思っていた。大倉については故障で試合に出る機会に恵まれず夏までは補強中心の練習だった。でもそれが今生きていて、後半粘れる体になっている。いい走りをしてくれた。原子はあのコンディションで17分切っていれば16分30秒台も計算できたが、まだまだこれからというところ。(大倉の復調は)杜の都メンバーに「このままでは」という気持ちにさせてくれると思う。富士山も最後までメンバー争いが無いと勝負できないので、チーム内で切磋琢磨してほしい。
・佐藤早(食4=常盤木学園)
富士山駅伝に向けて、今の自分の状態を確認するために出た。自己ベストが出たらいいなと思っていた。スタートで出遅れてしまい、そこから前に追い上げていくので疲れてしまった。先頭を引っ張ったり、積極的なレースをできなかったことと自己ベストに届かなかったのが悔しかった。(収穫は)今シーズン5000mでタイムを出せていなかったので、自己ベストに近いくらいで走れて富士山駅伝に向けて自信が付いた。(富士山駅伝に向けて)昨年は自分が順位を上げていかなきゃいけない区間を任せていただいたが、自分の役割を果たせなかったので今年は自分の役割を果たせるような走りをしたい。
・大倉(食1=埼玉栄)
16分20秒を切りたかったので少し悔しい。3000mまでは楽にいけた。(集団から)ずっと出たくて出たくてしょうがなくて思い切って出た。そこで出て良かったと思う。(単独トップで走って)気持ち良かったが、目標タイムが切れなかったから悔しい気持ちもあって、走り切れてうれしい気持ちもあった。(入寮後すぐけがをして)まともに走ったのは8月からみんなより少し下ぐらいで練習を始めた。合宿も最初はBチームだった。この記録会で駅伝に出れなかった悔しさをぶつけられたらなと思っていた。(今後は)長い距離をずっとしっかり走れるようになりたい。(富士山駅伝に向けて)選手になって東洋大に貢献して、入賞できるようにしたい。
・白川(食1=常総学院)
ベストという体の状態ではなかったが、その中ではうまく走れた。駅伝くらいの感じでコンディションを(いい状態に)もっていけていれば16分5秒は切れたと思う。スタートが苦手だったが今回(コースの)内でスタートが切れたので、いつも引いてしまうところは積極的に前に出てトップの人のテンポにうまく合わせることができた。自己ベストは出たがもう少しコンディション調整をしっかり保って(レースに)挑みたかった。(富士山駅伝について)ずっと憧れていた(佐藤)早也加先輩との最後のレースになるので、先輩が引退した時にいい思い出になるように自分のできる走りをしたい。今日は納得の出来るレースじゃなかったので、富士山駅伝までの短期間でベストにもっていく。
・原子(食1=錦城学園)
今日は16分55秒を切って来年の関東インカレにつなげたかったが、中盤に落ちてしまった。そこは今後の課題。最後は中盤に落ちてしまった分、切り替えてまとめられるように気持ちで頑張った。(今の調子は)春先よりは上がっている。これからもっと上げていきたい。(今日も1年生が好調だが)一緒に自分も上がっていって勝てるように頑張りたい。
TEXT=福山知晃 PHOTO=伊藤空夢、福山知晃