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2017.01.09
硬式野球

[硬式野球]新春スペシャルインタビュー 飯田主将が語る、ラストイヤーに懸ける思い

前年度主将・笹川(営4=浦和学院)から主将を引き継ぎ、大学ラストイヤーを迎えた飯田(営3=常総学院)。入学時から期待され続けてきた彼にとって、今年は勝負の1年となる。そんな新主将は「最低5勝して、完全優勝。そして日本一を目指す」と大きな目標を掲げた。〝主将〟と〝エース〟二つの大役を担う飯田が、今年に懸ける思いを語った。(取材日:1月8日 聞き手=菅野晋太郎)


初投げを終えると、色紙に力強くこの言葉を記した。飯田は主将として、エースとしてチームのためにプレーし続ける


――新年を迎えて、今の心境は

最後の年がやっと来たなという感じです

――昨年を振り返って、どんな1年でしたか

春はマウンドに上がって実践で投げられたことが収穫でした。秋はその中で数字にこだわって、チームのために投げました。正直、まだ課題の方が多いなと感じています。投げるスタミナが足りなくて、1年間しっかり投げきれなかったというのは、自分の中で悔いが残っています。なので、ラスト1年間に懸けたいという思いは強いです

――昨秋は13試合中11試合に登板しました。何か手応えはありましたか

先発、中継ぎ、抑えと様々な場面で機会を頂いて、その中で準備の大切さを学びました。試合の状況だったり、監督さんがどういう采配をするのかというのを読みながら、自分を見直すことができました。これを最後のシーズンに活かしていきたいです

――今年は主将に就任されました。就任の際に、監督さんには何か言葉をかけられましたか

原(H27年度営卒=現東京ヤクルト)さんが2年時に手術をされていて、自分も2年生の時に手術をしました。監督さんには、原さんと同じように「一回、一番下を見た経験もあるし、苦しい経験をしているから、それを乗り越えて頑張ろうとしている姿を買って、主将にした。その姿をチームに示しなさい」と言われました

――投手で主将というのは他大学を見渡しても、そう多くはないと思います

野手であったらグラウンド内にずっといることができますが、ピッチャーはブルペンに入ったり、どうしても野手とは別の行動になってしまうことがあります。その分、自分の取り組む姿勢でチームをいい方向に持っていけたらと思います。自分は行動と、チームをどうしていきたいかということを姿勢で示して、チームにいい影響を与えられるようにと思っています

――さて、新チームですが高橋監督は打線を不安視しています。主軸の4年生が抜けた今の状況をどのように捉えていますか

抜けはしましたがそれでも、野球は投手が8割を占めていると自分は思っています。投手は昨年、1部のマウンドを経験できた者も多いと思います。その投手陣を自分が先頭に立って引っ張って、まずは投手からリズムを作っていきたいです。野手は西川(営3=浦和学院)と田中将也(営3=帝京)が引っ張ってくれているので、その二人が軸となって、あとは中川(法2=PL学園)もプレーで引っ張ってくれたら、自ずとチームもいい方向に向くと思います

――投手陣の先頭に立っていく中で、昨秋飯田さんと同じように多くの登板機会があった片山翔(法3=大社)も軸になってくると思います

去年の1年間、同学年で一緒にやってきた選手ですし、最後の年に懸ける思いというのが自分にもよく伝わってきます。二人で競い合うことで、チームにとって好影響をもたらすことができればいいです。一緒に投手陣を引っ張っていけたらいいなと思っています

――昨年からチームカラーは変わると思います。どんなチームを目指していきたいですか

勝負強く、隙の無いチームにしたいと思っています。試合の終盤で粘れるか粘れないか、打てるか打てないか、隙を見せていたら甘い結果になってしまう。日頃から細かいところまで見ていれば、最後の厳しい場面でもしっかり抑えたり、打つことができて、勝ち切ることができるチームになると思います

――投打で注目する選手はいますか

投手なら山下(営1=東邦)、甲斐野(営2=東洋大姫路)。野手なら中川。その辺りがもう少し自覚を持って、意欲的な姿を見せてくれたら、チームに与える影響も大きいと思います

――今年のチーム目標を教えていただけますか

強いチームを作るには、まず、いいチームを作ることが大切です。いいチームを作ることによって、一人一人が自覚や責任感を持てるようになると思います。今年は強いチームではなく、人間性の良い、いいチームを作ることが目標です。監督さんからも言われていますし、やはり自分たちは昨年以上の力は無いと思っています。小さなことでも、当たり前のことを当たり前にやる。そうやってコツコツやることが、大切になってきます。一つ一つのことを怠らずに大切にやる、ということを部員全員で意識しています

――昨年は春秋惜しくも優勝には届きませんでした。今年、負けたくない大学はありますか

やはり、春も秋も亜細亜大学には勝つことができていないので、亜細亜大学に勝って、完全優勝したいです

――そのためにも、まず今春の目標をお願いします

チームのために一つ一つ勝ち星を挙げることもそうですし、チームを勢い付けるピッチングを目指していきたいです。具体的に言うなら、最低5勝、防御率1点台。自分がそういう結果を出していけば、自ずと優勝に近づくことができると思うので、しっかり数字でも姿勢でもチームに示せるようにしたいと思います

――今年が大学生活最後の年、どんな1年にしたいですか

主将を任せて頂いて、技術もそうですが一人の人間として成長したいと思います。社会に出てから、この経験が活かせる時が来ると思います。野球では、一日一日を無駄にしないように過ごしたいです。春秋優勝、そして日本一を目指して、最後にはチーム全員で笑って終わりたいと思います