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2017.01.26
コラム

第541回 『お前はどうしたいんだ?』 執筆者・菅野晋太郎

 ついに最後のコラムが回ってきてしまいました。今年度硬式野球取材班、ラグビー取材班の2部会でチーフを務めていました、菅野晋太郎です。先日発行された第77号の1面、橋本選手がゴールテープを切った写真は私が撮りました笑。真面目に1面で使ってもらえたの嬉しいです。陸班のみんなありがとう!

 今日26日は、本当なら私たち12人の3年生にとって最後の会議の日でした。ただ、明日もテストを控える部員が多数いるため、来週に延期されました。その来週にコラムを担当するのが、今年度の編集長を務めてくれました、きやちゃんです。最後の日にコラムが回ってくるなんて、何か持ってますね笑

 さて、題にも書きました『お前はどうしたいんだ?』という言葉ですが、これは昨年の今頃、私が頂いた引き継ぎ書の中に入っていた1枚の便箋に書かれていました。

 みなさんは何か明確な目標を持って日々過ごしているでしょうか。それともただ漫然と時の流れに身を任せて過ごしているでしょうか。私はスポトウでの最初の2年間は後者でした。写真が上手くなりたいとか、記事が上手くなりたいといった目標も無くなんとなくスポトウに入ってきた上に、「まだ先輩がいるから」と心のどこかに甘えがあったと思っています。そして昨年の今日、1枚の便箋に書かれた一言を見て、今年(2016年)は私にはもう頼れる先輩なんていない、それまでの2年間は本当に何も目標なんてなかったなと改めて気づかされました。そこで私は自身の目標に「取材の雰囲気を変えること」と「選手に喜んでもらえて自分にとって納得のいく紙面をつくること」の二つを掲げました。

 まず一つ目の「取材の雰囲気を変えること」。過去の先輩方には申し訳ないのですが、私の担当した二つの部会は、何か堅苦しい感じがしてなりませんでした。もちろん、真剣に取り組むことは間違ってはいないとは思いますが。「真剣にやりつつ和やかな雰囲気で取材をしたい」。そんな気持ちで今年の1年をスタートしました。例えば開幕前の寮でのインタビュー。それまでは緊張感も漂っていて、選手たちには野球の話だけ聞いたらそれで終わり。それが初詣でおみくじ何が出たとか、寮のご飯はおいしいのかなんていう唐突な質問をぶつけていったことで、今では軽く世間話までできるようなところにまでなりました。球場での取材中も、後輩たちには伸び伸びやって欲しいと思って、あまり指図はしないようにしたつもりです。後輩たち、取材の雰囲気は変わったと感じますか?

 二つ目は「選手に喜んでもらえて自分にとって納得のいく紙面をつくること」。選手が喜んでくれたかどうかは分かりませんが、今年はなるべく多くの写真を使うようにしたつもりでした。記事を書くときは勝っても負けても、少しでも前向きに選手を、チームを応援する内容にしたつもりです。4月の第73号で硬式野球部の津田選手を大きく取り上げた時、後から人伝いではありますが親御さんがとても喜んでいたと聞いた時は嬉しかったです。自分にとって納得のいく紙面をつくる。2年生まではこれでいいかなといった感じで、悪く言えば適当に企画を決めていましたが、最後の1年は毎回「これがやりたい!」と自分の中で1つの芯を作って編集作業に取り組めたと思っています。毎号毎号、編集作業を積み重ねていくうちに、個人的には満足度が増したと思っています。12月号は普段はめちゃくちゃ写真が下手な後輩がいい写真を撮ってくれました。ありがとう。

 『お前はどうしたいんだ?』。この言葉は意外と私の頭から1年間離れませんでした。どうしたいのかという意思を持って取り組んでいたつもりでしたが、実際その意思、目標が達成できたかと言われれば、完璧にできたとは思っていません。ただ、何か目標を持って取り組んだことが今までほぼなかったので、目標を持って過ごしたこの1年間は本当にあっという間でした。大学で何をやろうか迷って、偶然入ったサークルでしたが、なかなかできない貴重な経験をさせてもらいました。これからもどんなことに対しても目標を持って取り組んでいきたいと思います。

 余談ですが、私がスポトウに入ってから担当した硬式野球部、ラグビー部は嬉しいことに3年間、リーグ戦で一度も順位が下がったことはありませんでした。むしろ強くなり続けています。これからは、1人のファンとして応援させていただきます。

 最後に、取材時にはたくさんの方々にお世話になりました。硬式野球部・高橋監督、いつも丁寧な対応をしてくださった瀧澤主務。勝っても負けても、いつも笑顔でインタビューに応えてくださったラグビー部・柳井主将。カメラ席がいっぱいでどうしようかと思っていた時に、脚立を貸して下さった心優しいカメラマンさん。同期のみんな、後輩たち。今挙げたのはほんの一部ですが、本当に多くの方々の支えがあってスポトウの活動ができているということを身に染みて感じました。

 そして忘れてはいけないのが、報知新聞社の増村さん。増村さんのおかげで、新聞作りがこんなにも楽しいものなのかと感じることができました。気づくのが遅すぎました笑。後悔しています。見出しや写真、レイアウト、協力してもらったことが多すぎて感謝してもしきれません。自分にあともう1年あれば、というところが心残りです。これからは、硬式野球取材班、ラグビー取材班の後輩たちをよろしくお願いします。

 ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。これからも、スポトウをよろしくお願いいたします。


P.S.部員のみんな!来週の交通費の返還楽しみにしててね!免許合宿なんて行くんじゃないよ!笑