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第10回東京都選手権水泳競技大会 KOUSUKEKITAJIMA CUP2017
1月28日(土)、29日(日) 東京国際辰巳水泳場
(1日目・予選)
◆男子200m自由形
6組
1着 天井 1'49"46
→全体1位で決勝進出
3着 中村 1'51"36
→全体10位で決勝進出
◆女子400m個人メドレー
2組
2着 大橋 4'49"47
→全体3位で決勝進出
4着 小野寺 4'57"08
→全体6位で決勝進出
露内 DNQ
◆男子400m個人メドレー
2組
1着 森時 4'26"57
→全体5位で決勝進出
4組
5着 松田 4'28"16
→全体10位で決勝進出
◆女子200m背泳ぎ
1組
1着 今井 2'17"16
→全体3位で決勝進出
2組
1着 大久保 2'16"35
→全体2位で決勝進出
3着 渡邊 2'20"65
→全体7位で決勝進出
3組
1着 大橋 2'16"24
→全体1位で決勝進出
◆男子200m背泳ぎ
4着 小鶴 2'04"90
◆女子100mバタフライ
5組
2着 藪 1'00"86
→全体4位で決勝進出
6組
2着 中野 1'01"15
→全体5位で決勝進出
5着 片山 1'02"40
◆男子100mバタフライ
7組 三好 DNS
◆女子50m自由形
7組
1着 岩本 26"16
→全体1位で決勝進出
3着 遠山 27"32
→全体10位で決勝進出
◆女子100m平泳ぎ
3組
3着 江口1'11"53
→全体5位で決勝進出
4組
1着 青木1'07"86
→全体1位で決勝進出
5組
7着 三田村1'14"88
◆男子100m平泳ぎ
4組 毛利 DNS
(1日目・決勝)
◆男子200m自由形
2位 天井 1'49"20
9位 中村 1'51"59
◆女子400m個人メドレー
2位 大橋 4'39"01
9位 小野寺 5'01"00
◆男子400m個人メドレー
6位 森時 4'26"96
9位 松田 4'28"71
◆女子200m背泳ぎ
1位 大橋 2'12"25
2位 大久保 2'14"09
3位 今井 2'15"21
7位 渡邊 2'19"27
◆女子100mバタフライ
4位 藪 1'00"54
6位 中野 1'01"40
◆女子800m自由形
1位 菊池 8'43"52
5位 濱田 8'56"65
◆男子1500m自由形
4位 山本 15'33"62
◆女子50m自由形
1位 岩本 25"87
8位 遠山 27"26
◆女子100m平泳ぎ
1位 青木 1'06"63
7位 江口 1'11"68
(2日目・予選)
◆女子400m自由形
1組
1着 菊池 4'17"92
→全体1位で決勝進出
2組
2着 露内 4'19"52
→全体3位で決勝進出
6着 濱田 4'24"12
→全体9位で決勝進出
◆男子400m自由形
3組
4着 山本 3'57"87
→全体9位で決勝進出
4組
1着 天井 3'55"63
→全体1位で決勝進出
◆女子200m平泳ぎ
2組
1着 青木 2'32"36
→全体3位で決勝進出
3組
3着 江口 2'36"68
→全体8位で決勝進出
◆男子200m平泳ぎ
2組 毛利 DNS
4組
7着 上田 2'20"58
◆女子200mバタフライ
1組
1着 中野 2'14"22
→全体2位で決勝進出
3組
2着 藪 2'14"92
→全体3位で決勝進出
◆男子200mバタフライ
3組 三好 DNS
2着 松田 2'01"01
→全体5位で決勝進出
◆女子100m背泳ぎ
3組
1着 渡邊 1'03"50
→全体4位で決勝進出
4組
1着 大橋 1'03"06
→全体1位で決勝進出
2着 大久保 1'03"91
→全体5位で決勝進出
4着 今井 1'03"56
→全体7位で決勝進出
◆男子100m背泳ぎ
6組
5着 小鶴 57"49
◆女子200m個人メドレー
3組
2着 青木 2'20"36
→全体9位で決勝進出
3着 小野寺 2'20"77
4組
2着 大橋 2'17"50
→全体3位で決勝進出
◆男子200m個人メドレー
4組
7着 松田 2'08"15
6組
6着 若林 2'05"64
→全体10位タイ
※スイムオフ2'03"89により決勝進出
◆女子100m自由形
5組
1着 遠山 58"96
→全体8位で決勝進出
7組
1着 岩本 56"92
→全体1位で決勝進出
◆男子100m自由形
8組
2着 中村 50"90
→全体4位で決勝進出
(2日目・決勝)
◆女子400m自由形
3位 菊池 4'14"70
4位 露内 4'15"48
7位 濱田 4'21"14
◆男子400m自由形
1位 天井 3'51"40
6位 山本 3'56"09
◆女子200m平泳ぎ
1位 青木 2'24"26
9位 江口 2'36"19
◆女子200mバタフライ
3位 中野 2'12"20
4位 藪 2'13"22
◆男子200mバタフライ
6位 松田 2'01"25
◆女子100m背泳ぎ
3位 大橋 1'02"56
4位 今井 1'02"97
5位 大久保 1'03"11
6位 渡邊 1'03"59
◆女子200m個人メドレー
4位 大橋 2'14"24
5位 青木 2'15"49
◆男子200m個人メドレー
6位 若林 2'04"19
◆女子100m自由形
1位 岩本 56"17
7位 遠山 58"38
◆男子100m自由形
6位 中村 51"00
電光掲示板をみて嬉しさをみせた岩本
背泳ぎでは3人が表彰台に上った
接戦を制した天井
青木は今大会敵無しの泳ぎを見せた
1月28、29日の2日間東京辰巳水泳競技場において、第10回東京都選手権水泳競技大会KOUSUKE KITAJIMA CUP 2017が開催された。この大会は日本水泳界のレジェンド“北島康介”の名の下に開催される唯一の大会で、彼に憧れる小学生から日本代表まで多くの選手が出場する。また、4月に開催される日本選手権の前哨戦として、注目度も高い。この試合で女子50m、100m自由形において岩本(済2=京都外大西)が自己ベストを更新、2冠を達成した。
岩本はインターハイでの優勝経験もある実力の持ち主のため、大学での活躍にも期待されていた。だが、なかなか思うようなタイムを出せず、大きな活躍をできずにいた。そんな岩本だったが、内田(営4=関東学園大附)と、宮本(法4=九州学院)ら自由形短距離の先輩が引退。「自分が引っ張っていかなければいけない」と気持ちの変化があった。日本学生選手権(以下、インカレ)後初の長水路での試合は、約4年ぶりとなる自己ベストの更新。嬉しさのあまり優勝インタビューでは涙をうかべた。プレッシャーに弱いという岩本だが、今回の結果は大きな自信となったに違いない。
また今回の試合では多くの選手が好記録を出した。1日目に行われた女子200m背泳ぎでは、大橋(国3=草津東)、大久保(国2=草津東)今井(済1=宇中女)の3人で表彰台を独占。他を寄せ付けないレースが繰り広げられ、東洋大同士の優勝争いに。最後は大橋がトップでフィニッシュし、先輩としての威厳を保つ結果となった。背泳ぎは昨年のインカレで女子で唯一決勝進出者がでなかった種目だ。インカレ連覇にむけ背泳ぎのレベルアップは必須条件となる中、今回の3人の活躍はチームのレベル向上を現す結果となった。
女子800m自由形では、菊池(営3=作新学院)がスタート直後から頭1つ分抜け出し、一度も先頭を譲らずそのままゴール。最後は2位を5秒以上突き放しての優勝だった。しかし世界水泳の派遣記録を突破するためには、今回のタイムで満足は出来ない。だが長距離は100mごとのラップタイムを1秒上げれば大幅にタイムが上がる種目。これからどれだけ調子をあげていけるかが、カギとなる。
2日目、最初に優勝を飾ったのは男子400m自由形に出場した天井(文4=天理)だ。前日に行われた200m自由形では惜しくも瀬戸(早大)に惜敗。200m自由形でも天井の前に立ちはだかったのは瀬戸の後輩の坂井(早大)だった。両者一歩も譲らず、ほぼ互角のまま残り50mとなったとき、先に勝負を仕掛けたのは天井。キックを強く入れ坂井を突き放しそのままゴール。早大の選手を相手に前日のリベンジを果たす結果となった。しかしレース後タイムを見た天井は「40秒台をだしたかった」と悔しさをみせた。東洋大の男子自由形を牽引してきた天井は残り数か月で卒業となる。「(卒業後は)後輩たちを突き放していきたい」と語る、そんな天井に対して200m自由形で活躍をみせた中村(文1=比叡山)は「いつか翼さん(天井)に勝てるように頑張りたい」と意気込む。卒業後も後輩達と共に天井は記録をのばしていくに違いない。
天井と共に卒業後も現役続行を決めている青木(営4=武蔵野)も女子100m、200m平泳ぎで優勝。日本の女子平泳ぎは国際大会で活躍をみせる選手も多くレベルが高い。そのため世界水泳への代表入りを掴むのが非常に難しい種目だ。しかし今年度から勢いにのり頭角を現している青木には今後も注目だ。
東洋大は今年の世界水泳で5人の代表を出すことを目標としている。4月の日本選手権が徐々に近づく中での今回の試合。自信となるレースができた選手もいるなか、課題がみつかったと話す選手も多かった。日本では世界大会の代表になるために、独自に定められた派遣標準記録を切るだけでなく、日本選手権で上位2位までに入らなければならない。東洋大から何人がその狭き門を突破することが出来るのか。残された僅かな時間の中で、彼らは戦っていく。
■コメント
・青木(営4=武蔵野)
100m平泳ぎはベストが出せて、200mもベストを狙っていた。だけど予選からあまりタイムが出せていなくて決勝でベストは厳しいと思ったが近いタイムで泳げたのは良かった。(世界水泳の代表に向け)100mは自身になったが、200mはまだまだ練習が必要だなと思った。世界の舞台で戦うにはまだまだ力不足なので、しっかり国内でも国外でも結果を出さなければいけないと思う。
・天井(文4=天理)
日本選手権では、200m、400m自由形に出場する。400mの泳ぎで、200mも泳げる余裕のある朴泰桓(パク・テファン)選手のような泳ぎをしていきたい。パク選手とは世界短水路選手権でホテルが一緒でたくさんのことを学んだ。彼は、どんな気持ちの時もスタート台に立てば「自分はできる」と気持ちで持っていくそうで、そこが自分には足りていないと思った。200mは4番以内ではなく、世界選手権の派遣標準記録を個人で切りたい。結果にこだわりたい。200mでは同期の瀬戸に負けてしまい悔しい思いをしたので、しっかり400mでは気持ちを切り替えて優勝を狙って泳いだ。(世界水泳に向けて)ターンで離されてしまうというところがあるので、ターン後離されないようにドルフィンキックなどを磨いていきたい。
今は推進効率のいい泳ぎを探っている。まだ、劇的な変化はないが少しづつ。肘の立て方や水を捉えることに注意しながら泳いでいる。この後は、国内で落ち着いて調整をしていく。もう少しタイムを出したかった。あわよくばベスト更新を狙うほど、調子が良かった。先週の月曜日にオースティンアリーナproシーズンから戻ってきて、時差ボケはあったかもしれない。外国での試合が苦手だけれど、だいぶ自分のペースで泳げるようになってきた。卒業という実感よりも、社会人になるんだなということの方が大きい。大学4年間あるから落ち着いてやれとは言うけれど、4年間って短く感じたので。1年1年を大切にしてもらいたい。後輩たちを、突き放していけるように自分も上を目指していきたい。
・大橋(国3=草津東)
予選はあまり後半が良くなくて不安だった。バタフライを大きく入り、背泳ぎから自分の泳ぎをしていこうと思った。今の段階では40秒を割れたのはよかった。選手権で37秒を出した時に、来年は絶対代表に入らなければという思いではなく、代表に割って入りたいという思いだった。日本選手権では35秒台を出したい。前半で大きくリードを奪うことと、ブレストが苦手なので抜かされない程度には強化していきたい。(世界短水路選手権は)遠征としては楽しかったが、レースを振り返ると自分のレースがあまりできなかったかなと。日本では前半型の方だが、世界とはまだまだ差があり通用しないことを学んだもっと自分自身のレベルを上げていかないとと思った。平井先生と考えて、200m背泳ぎもあったので、40秒を割れれば良いと思っていて、クリアできたので一安心。200m背泳ぎでは、日本選手権の12"6からのベスト更新だった。まさかベストタイムが出ると思っていなくて、全力で泳ぎきることしか考えていなかったが、このようなタイムが出て強化ができているのかと思った。(200m背泳ぎで、東洋大が表彰台を独占したことについて)予選が終わって、マネージャーさんに「東洋3人で取ってきてね!」と言われていたので後輩2人が頑張ってくれましたし、3人で乗れてとてもうれしい。(日本選手権の目標)世界選手権に行きたい。1番メインとなるのは400m個人メドレー。200m個人メドレーもありますけど、これはライバルがたくさんいるので。狙うとしたら200mと400m個人メドレーの代表。1番はブレストの強化。日本はブレストの早い人が多いので抜かされないように強化したい。代表を狙って日本選手権に挑むのが初めてなので、プレッシャーだったり、負けないように自分のレースをするという気持ちが重要になってくる。ブダペストのイメージは、憧れ。どんどん自分がそこに近づいてるという成長は感じている。4年生が抜けるというのは、すごい存在だったが、自分達が持っていないものを持っている先輩だった。自分達がどうカバーしていくのかが問題。練習は東洋でまだやってくれるので、盗むところを盗みたい。コナミオープンが終わった後は、スペインでの合宿が始まる。
・菊池(営3=作新学院)
余裕をもって、40秒は割りたいと思っていたが、余裕は持っていたけどタイムが足りなかった。ベストのラップに比べたらまだまだ2〜3秒遅いので、周りを見つつも自分のペースで泳いで行かないといけない。(世界短水路選手権について)まだまだ自分の力は足りないと思った。春休みは今の所は東洋大での練習が主に。日本選手権は、400,800,1500に出ると思う。400mとか、200m100mのスピードの立ち上げを意識して冬場やってきて、その成果は出てきているのかなと思う。前半余裕をもって早く回らないと意味がないので、それをできるようにしたい。春休みはコナミオープンとプールの方でタイムトライアルをやるので、日本選手権までのレースは2回と考えている。
・露内(文3=京都外大西)
ベストを狙っていたので記録には納得がいっていない。1日目の400m個人メドレーではバケットターンで失格してしまったので、すごい勿体無い事をしたと思います。まだまだ詰めが甘い自分がいるなというのを実感できた試合だった。日本選手権では完璧な状態で臨みたい。今夏は自分の中で400m個人メドレーをメインとしてる。後は400m自由形と200m個人メドレーで勝負する。(世界短水路選手権を終えて)結果は不甲斐なかったが、世界の舞台を肌で感じることが出来て自分の中では良い経験になった。
・岩本(済2=京都外大西)
(冬場強化したところ)とにかく上に食らいついていかないといけなかった。プレッシャーに弱いので、自分で決めたこと、タイムを出したりすることはやらなければと思っていた。自由形の短距離の先輩がいないので、私が引っ張っていかないといけないとと思っていたけれど、ベストも全然出していなくて、3、4年ぶりのベストだった。優勝を狙ってたというか、勝てればいいなと。5秒台が出るのは人生で2回目。明日の方が厳しいけど頑張ります。
・山本(済2=天理)
腰が浮いてきたので足を打たなくても進むかなと思って、上半身をメインでレースを進めていた。後半は徐々に上げていくように。自己ベストは7、8秒ぐらい結構更新したけど、もう少し。1500mをメインにしたわけではなくて、土台作りという位置づけで出たレースだった。再来週は東京都冬季公認記録会があり、その次の週にはコナミオープンがあるのでその2つで、400m自由形に出ると思う。今は、400m自由形の日本選手権の標準記録を切っているので、あと1つ200mか1500mも出たいと思っていたので、あと0.12秒届かなくて悔しい。どうしても2種目出たい。東京都冬季では200m自由形に出るので、そこで切りたいと思う。
・中村(文1=比叡山)
日本選手権の標準記録を短水路では切っているけど、長水路でも切りたかった。4月は49秒台を出して、決勝に残りたい。今日は感覚があまりよくなかった。翼さんは東京オリンピックまで続けるみたいなので、いつか勝てるように頑張りたい。
TEXT=梅山織愛 PHOTO=菊池美玖、梅山織愛