記事
2017年度関東学生アーチェリー女子リーグ戦ㅤ1部
4月9日(日)帝京大学レンジ
女子ㅤ第3戦
東洋大2473―2222上智大(上位4名の成績)
個人成績
30m 50m TOTAL
1中野 296 323 619
2吉留 296 323 619
3渡邊 235 309 544
4仲内 278 319 597
5清水 282 328 610
6小松 295 330 625
7横井 271 314 585
8渡邉 262 308 570
試合後、初の連勝で笑みを浮かべる中野(左)、吉留、小松(右)
第2戦で今季初勝利を飾り、勢いに乗る女子アーチェリー部は、上智大戦でも快勝し2連勝。目標である王座に向けて、大きく弾みをつけた。
「悔しかった」。この一言を発して、沈黙する吉留(法3=千葉女子)。50m5エンド目までチームトップの得点だったものの、最終エンドで的が外れ、中野(総1=県立船橋)とトップを分け合い前半を終えた。30mでも本領を発揮できず、「50mの失敗をそのまま30mに引きずってしまった。次同じことをしないように、さらに精神面を鍛えたい」と次戦に向けて気持ちを切り替えた。
3試合連続でチーム内トップの得点を挙げた小松(社3=帯広三条)は「天候に影響されず、チームの雰囲気作りが良かった」と表情を緩めた。初戦同様、雨でグラウンドの状態が悪く風も吹き、射が安定しない。その上射場周辺が住宅地のため、声を出さない"無声応援"での試合だった。張り詰めた空気が漂うも、吉留は「(その空気感でも)気分が落ちることなく、後ろの選手もみんなでサポートできた」と笑顔を見せた。負けず嫌いの吉留と冷静沈着の小松。"3年Wエース"がチームを勝利に導く。
彗星の如く現れた――中野は、第2戦で小松に迫る高得点を出し、Wエースに継ぐトップスリーに名を連ねた。「(前の試合の)良い流れに乗って、撃つことができた」と喜びも束の間、「立て直しに時間がかかった」と反省を忘れない。実力者のルーキーが、強豪校に怯まず立ち向かう。
第4戦は、3位決定戦出場の常連校・明学大。以前「勝ちをもらいにいきたい」と柴崎主将が力強く語った相手だ。負けられない決戦の場は、2戦目と同じグラウンド。「(その試合は)点数が良かったので、また再現したい」と小松が口にし、期待がかかる。彼女たちの研鑽(けんさん)は日本の頂・王座へ―――"1部優勝"までの獣道を着実に切り開いていく。
■コメント
・吉留(法3=千葉女子)
(試合を振り返って)悔しかった。自分の中で不安があり、それが数エンド、射に影響してしまった。(不安とは)当たっていて、射形も悪くないが、しっくりこなかった。50mの最終エンドで失敗して、そのまま30mも引きずってしまった。もっと精神面を鍛えたいと思った。メンタル強い方だと思っていたが、まだまだだなと思った。(良かったところは)自分の中で考えて撃つことができた。今ここがこうなっているから外れたな、と分かるようになった。次の試合につなげられると思った。(チームの状態は)無声応援だったので、声を出せない中での雰囲気作りが難しく、大変だった。それでも気分が落ちることなく、後ろの選手もみんなでサポートし合った。雨が降ったり風が強く天候に左右されたが、充実したサポートができた。(次戦に向けて)チームの雰囲気をしっかり作って、自分の射にも集中したい。この1週間で、不安な部分を取り除いて明学戦に臨みたい。
・小松(社3=帯広三条)
雨試合だったので、集中力が切れやすかった。雰囲気が悪くならなかったことが良かった。声が出せない会場だったが、まずまずの結果で及第点だったと思う。(後輩の調子は)雨試合に慣れていなく、エンドごとに点数のふり幅が大きいが、試合を重ねるごとにだんだん調子が上がっていると思う。(次戦は)第2戦の会場と同じで、その時点数がすごく良かったので、また再現できたらいいと思う。
・中野(総1=県立船橋)
第2戦の良い空気の流れがあったと思う。それに乗って、大きく点数を落とすことなく全体的に撃てたと思う。50mは自分的に満足いかない点数だった。そこまで引きずることなく30mを撃てたことが良かった。立て直しに時間がかかった。3射ずつうまく区切って立て直していれば、もっと点数が上がったと思う。(次戦の明学大戦は)初めて対戦するので自分で調べたデータでは、毎年3位決定戦に出場している強豪校なので、しっかりと自分たちらしく戦って勝てたらと思う。
TEXT/PHOTO=星川莉那