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第66回関東大学バスケットボール選手権大会
5月1日(月) 国立代々木第二体育館
東洋大46-80東海大
13|1Q|19
6|2Q|19
15|3Q|20
12|4Q|22
スターティングメンバー
5渡邉浩平
11村上飛雄馬
29岩淵俊也
35杉田涼
50唐沢恵介
岩淵は正確なシュートでチームを牽引した
埼大に完勝して迎えた2回戦は昨年インカレ2位の東海大と対戦。1Qこそ13-19と接戦だったものの、2Qはシュートが入らず19-38で前半を折り返す。後半もじわじわと点差を離され、46-80で敗北。力の差を見せ付けられた試合となった。
1回戦と同じスタメンで挑んだ1Q。村上飛(済2=正智深谷)のスリーポイントで幸先よく先制すると、岩淵(済4=新潟商)を中心にゲームを作り、序盤は優勢で試合が進む。しかし、時間が経つにつれ、徐々に東海大に押され始める。東海大は大柄なセンターにボールを集めると、身長差を生かして確実に点を積み上げる。点差を詰めたい東洋大だが、終盤はシュートが入らず、13-19で1Qを終えた。
2Qもシュートが入らず、およそ4分の間得点を取ることができない。その間に点差を離され、前半終了時には19-38とダブルスコアで試合を折り返す。
後半も苦しい展開が続く。速攻で点を取りたい東洋大だが、東海大のディフェンスに阻まれ持ち味の“走るバスケ”を見せることができない。東海大はスリーポイントが入り始め、点差は離れる一方。結局、46-80で敗れ、中嶋新体制で挑んだ初の公式戦は2回戦で終わった。
課題が残る試合となった。オフェンスでは、速攻を防がれたときに決め手を欠いた。相手のディフェンスを崩すことができずタフショットを連発し、なかなか点数が伸びない。埼大戦では入っていたスリーポイントも村上飛の1本だけだった。中嶋監督は「相手のディフェンスも圧力があったから、今までの2部のチームとは違う圧力の中でプレーしなければいけないというところでうまくできなかったのだと思う」と振り返り、岩淵は「東海大はノーマークのシュートは8割以上決めてきた」とシュート力の差を実感していた。
ディフェンスでは終始インサイドに苦戦したが大きな収穫もあった。「ディフェンス面は機能して手応えはあった」と岩淵が言うように、崩されてもカバーしてうまく守れていた。リバウンドを取ることができずに相手の攻撃が続くことが多かったが、それはディフェンスが機能し、シュートを外させていた証拠とも捉えられる。中嶋監督も「ディフェンスの部分は日本の大学のトップチームに対してある程度自分たちがやれた」と手応えを感じていた。東海大を相手にして得た収穫は1部昇格への自信となるのは間違いない。
次の大会は1・2年生主体で戦う新人戦。今年は早くも試合に出ている選手が多く、期待が掛かる。これまでの最高位は7位。昨年はベスト16だったが今年こそ最高位を越えるベスト4、そしてその先にある優勝を狙う。
■コメント
・中嶋監督
トータル的にはよくやったと思う。試合の後にもそういう言葉を選手たちにはかけた。負けてはいるものの、よくやったという一言に尽きる。身長的にも相手の方が大きいので、やはりリバウンドに行く枚数、人数を増やしていこうということは試合前に指示した。最初によくやったと言ったが、具体的にどこをどう頑張ったかというと、最終的に東海大を80点しか取らせなかったということに対してよく頑張ったということがポイント。一人に対して二人で襲い掛かるようなディフェンスをやったことによって、80点以上取られなかったと思う。それだけのハードなディフェンスをやるということは体力的な消耗もあったと思うので、選手たちもかなり足にも(限界が)来ていたのかなと言うことで、メンバーチェンジもマメにしながら、体力的な復活も含めてローテーションを回してみたが、総合力的には東海大の方が一枚上手だったなとところを感じた。ハーフタイムは、ディフェンスに対してはダブルチームでいくディフェンスというのが効いているので、とにかく継続的に最後までやり通そうということを話した。ただ点が取れないということはターンオーバーも多かったが、やはり相手のディフェンスも圧力があったから、今までの2部のチームとは違う圧力の中でプレーしなければいけないというところでうまくできなかったのだと思う。ディフェンスの部分は日本の大学のトップチームに対してある程度自分たちがやれたこと、考え方によっては1Qだけ見れば13-19である面互角に戦えていた力があるということなのでディフェンスに対しての収穫は間違いなくある。あとはそれを1Qしかできなかったことを2、3、4とできるようになれば自分たちのチームに完成形ができるという話を選手たちにも話した。(新人戦に向けて)今年も優秀な1年生がたくさん入ってくれた。偶然ではあるが、神奈川県のベスト5の選手が4人程入ってきたということもあるし、その他の選手も2年生を含めて優秀な下級生が多いチームなので、この新人戦で下級生により頭角を現してもらって、チームの力になれるような大会になればば良いと思う。
・岩淵主将(済4=新潟商)
ディフェンス面は機能して手応えはあった。オフェンス面に課題が多々見つかった。個々のシュート力を上げることがまずはやらないといけない。ガードなので他の4人に気持ちよくシュートを打ってもらえるように意識した。ドライブから崩していこうと思った。(東海大との差は)シュート力の差。東海大はノーマークのシュートは8割以上決めてきた。そこの差はすごく感じた。課題、修正点が多く見つかった中でディフェンス面においては機能できたので良かった。オフェンス面での差が出たと思う。
TEXT=土橋岳 PHOTO=外狩春佳