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2017.05.03
硬式野球

[硬式野球]首位打者佐藤の猛攻は止まらない

平成29年度東都大学野球1部春季リーグ戦

5月2日(火)神宮球場

○東洋大6-0専大


本塁打を放ち拳を突き上げる佐藤


 首位打者を走る男のバットは止まらない。初回2死一、二塁といきなり先制のチャンスを向かえると、打席に入ったのは打撃絶好調の佐藤(法2=聖光学院)だった。昨日の試合では5打数4安打という成績を残した佐藤は今日も好調の勢いそのままに、持ち前の長い手足を最大限に生かした大胆な打撃スタイルで2点適時二塁打を放つ。七回、4番打者の中川(法3=PL学園)が四球により出塁し、再びチャンスで向かえた4打席目。「しっかり振り抜く意識を持っていた」と語るように狙っていたスライダーをしっかりとらえ、右翼席に大学初アーチとなる2点本塁打を放った。2死一塁という追い込まれた状況から見事に2球目を仕留め、勝負強さを見せつけた。ダメ押し弾が決まった瞬間、スタンドからは大きな歓声が沸き起こり、佐藤はベンチにいる仲間からの祝福の声に囲まれながら、拳をスタンドに向けて高く突き上げ喜びを表した。

  1年前は捕手として起用されていた佐藤だったが、今季は一塁手として出場する中で、打撃面での監督やチームからの期待は大きい。 長打だけでなく俊足を生かした積極的な攻撃も持ち味である佐藤は、守備の面でもチームに迷惑をかけたくないという思いから、慣れない一塁手としての守備の練習も、2月のキャンプから懸命に積み重ねてきた。さらに、「亜大戦ではスタメン入りを果たせなかったり、まだまだ力不足なところがたくさんある」と自身を分析し、打率.529で首位打者をキープしている結果にも決して満足していない。爽やかなマスクに潜む、野球への貪欲な姿勢やチームの優勝に貢献したいという強い思いこそが今の結果に結び付いているのだろう。

 今季、チームの新ヒーローとして佐藤のさらなる活躍に期待が高まる。

 

■コメント

・佐藤(法2=聖光学院)

(7回の本塁打は)監督からも本塁打を狙っていけと言われていた。昨日から調子が良かったので、何とか食らいついていけるという自信を持って打席に向かうことができた。しっかり振り抜いていく意識を持っていた。チャンスで向かえた打席だったので打ってチームに貢献することができて良かった。(首位打者であることについて)周りの人からは言われることが多いが、自分の中ではこの結果に満足することなく、もらったチャンスを生かせるようにいつも通り戦っていくだけだと思っている。(今後の意気込み)中大には2連敗してしまっているが、昨季も亜大に2連敗しながらも優勝争いに食い込むことができたので今季もまだまだ優勝を狙えると思う。チームの優勝に向かって1戦1戦大切に戦っていきたい。



TEXT=松本菜光花、PHOTO=星川莉那