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2017.05.07
サッカー

[サッカー]2点先取も昨年王者・明大に悔しい逆転負け

91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)

第4節  5月6日(土) NACK5スタジアム大宮


東洋大2ー3明大


<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国4=柏U-18


▽DF

浦上仁騎(国3=大宮Y)

渡邉拓也(国2=FC東京U-18

渡辺星夢(国3=前橋育英)

坂本涼斗(1=柏U-18)


▽MF

勝野瑛(国3=浦和Y)→79分原田守(国4=藤枝東)

高橋宏季(国3=FC東京U-18 

丹代藍人(国3=青森山田)

松崎快(国2=大宮Y)→90+2分野本幸太(国1=市立船橋)


▽FW

坂元達裕(社3=前橋育英)

小林拓夢(国2=帝京長岡)→67分小澤裕太(国1=千葉U-18)


集中応援日のため多くの観客が観戦した高橋は何度もチャンスを作り出した

待望の今季初得点を決めた坂元



 前節、初勝利をあげた東洋大は、昨年のリーグ王者・明大と対戦した。丹代、坂元のゴールで2-0とするが、そこから明大の猛攻を受け逆転負け。集中応援日を勝利で飾ることはできなかった。

 快晴の中で行われた明大戦、集中応援日で多くの観客がスタジアムに駆け付けた。東洋大は前半から押し込まれる展開となる。前半3分、ペナルティーエリア付近でFKを与えると、シュートはポストを叩き、立ち上がりからヒヤリとさせられる。その後、明大に何度も裏のスペースを狙われるが、DF陣が落ち着いて対応しシュートは打たせない。互いにチャンスを作れず拮抗した試合は前半36分に動く。CKを一度はクリアされるが、セカンドボールを丹代(国3=青森山田)が拾い、一人かわしてシュート。これがゴールネットを揺らし、東洋大が先制する。前節、全3得点を生んだセットプレーが再びきっかけとなった。

 後半は序盤から東洋大ペース。高橋(国3=FC東京U-18)を中心に攻め立てると後半9分、松崎(国2=大宮Y)、丹代が立て続けにミドルシュートを放つ。これは惜しくも枠外となるが、2点目の期待が高まると後半11分、思わぬ形で2点目がやってくる。GKへのバックパスを坂元(社3=前橋育英)が奪い取ると、無人のゴールへ流し込んだ。坂元は「点を取れていなかったので良かった」と素直に初得点を喜んだ。

 直後に明大はベンチスタートだったエースの木戸を投入すると、流れは一転して明大に傾く。後半16分、右サイドを崩されると、グラウンダーのクロスからのシュートを伊藤主将(国4=柏U-18)が触るも、ボールはゴールラインを割り1点を返される。その後も明大の猛攻が続く。東洋大は何度も両サイドを崩されるが、人数をかけてクロスやシュートを防ぐ。しかし後半38分、右サイドからのクロスに反応した木戸が滑り込みながら打ったシュートがゴール左隅に決まり、ついに同点とされてしまう。なおも防戦一方の東洋大はなんとか勝ち点1を持ち帰ろうとするが、後半ロスタイムに悲劇は待っていた。敵陣でボールを奪われるとカウンターからドリブルでそのまま持ち上がられ、ミドルシュートを打たれる。伊藤は一歩も動けず、これがゴール右上に突き刺さった。その後すぐにホイッスルが鳴り試合終了。勝機があっただけに悔しい敗戦となった。

 

 試合後、古川監督は「追加点取った後の5分間しっかり(相手の攻撃を)受け止めることができれば、時間は自然と流れていく。1つそこは大きなポイントだった」と2点目を取った直後の失点を悔やんだ。ハードワークで攻守ともに奮闘した高橋は「守りに入るか点を取りに行くかというところで、チーム全体でもいまいちまとまりが無かった」と振り返った。さらに、1週間で3試合を行う過密日程な上、相手は昨年の上位3チーム。「みんな疲れているのが分かった」と坂元が言うように疲労は限界に達していた。次の相手は未だ勝利のない桐蔭大。「この負けを無駄にしないように切り替えてやっていきたい」とここからの巻き返しを誓った古川監督。まずは目先の試合での勝利を狙う。


◾︎コメント

・古川監督


開幕から相手の方も勝利をあげてないという状態で、この試合にかける思いというものはあるだろうというところで、しっかり後手を踏まないように相手が本調子じゃない今のところで逆に叩けるチャンスじゃないかと選手を送り出した。その中で、相手の圧力というか、プレッシャーは今まで対戦した中でも1番のものだったと思う。最初の20分、なんとか失点せずにいけてたのは自分たちが先制できたりとか、2点目につながったと思う。その中で2-0という形まで行けてたので後はしっかりゲームをコントロールしながら勝ち切るというところに持っていけなかったのは非常に残念。追い付かれた時点で最低限勝ち点1というのは手にしなければいけなかった。結果としてひっくり返されてしまったというところはまだまだ自分たちも力をつけていかなければと思うし、こちらのベンチワークで手助けできれば良かったが、気温が上がってきた中で、最後のところで守れなかった。追加点取った後の5分間しっかり受け止めることができれば時間は自然と流れていく。1つそこは大きなポイントだった。ベンチからまず5分しっかり受け止めろと言ったがちょっと間が開いてしまったのかなと思う。今後の教訓として学習しなければならないと思う。4試合戦って、1部のレベルは感じたと思うし、ここから先以下に勝ち星を拾っていけるかとか勝ち点を拾っていけるかが我々が生き残っていけるかどうかだと思う。負け越してはいるが落ち込みすぎず、4試合とも全く歯が立たなかったという訳でもないし、あとは足りないのは経験で、勝ち点1を取る、もしくは勝ち切るところだと思う。この負けを無駄にしないように切り替えてやっていきたい。


・坂元(社3=前橋育英)

序盤先に2点取ることができて完全に勝ち切れる試合だったけれど、3連戦ということで疲れも見えてきてその中でチームが落ちてしまった。もっと最後の方の守備をしっかりやっておけばよかったと思う。1失点した場面で「切り替えていこう」ということでそこでは落ちずにできていたと思うけれど、実際チームを考えるとみんな疲れているのがわかった。押し込まれる形が続いてしまってズルズル行ってしまったと思う。(今季初ゴールは)相手のミスは常に狙っていて、ああいう形でゴールを奪うことができた。前の3試合で自分は点を取れていなかったのでよかったです。(3連戦を1勝2敗で終えたが)前節日体大相手にいい試合ができて今日も勝ち切ることができればもっと流れに乗れていたと思う。ここで負けるのと勝つのとはまったく違うので。切り替えて次の試合に向かいたい。


・高橋(国3=FC東京U-18 

(ハードワークが目立ったが)今日の一戦はすごく大きな意味を持つもので大事な試合だったので、球際や運動量というのは意識していた。(2ー2に追いつかれてからは)勝ち点1でも欲しかったけれど、そこで守りに入るか点を取りに行くかという所でチーム全体でもいまいちまとまりが無かった。その中で逆転を許してしまった。明大に限らずどの大学も球際だったり運動量だったり、切り替えというのが早くて強い。これが1部の基準となるのでそこに負けないようにもっとやっていかないといけない。(次節へ向けて)本当は今日勝って連勝したかったけれど、まだ始まったばっかでここで気を落としている暇はない。また切り替えてやっていきたい。


[次節試合予定]
第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)
第5節 5月13日(土) 対桐蔭大 東総運動場にて 11:30キックオフ


TEXT=土橋岳 PHOTO=藤井圭、美浪健五、谷口奏生、増田美穂、森瑞季