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第68回東日本学生相撲新人戦大会
5月13日(土) 靖国神社相撲場
準優勝 酒井
第3位 矢野
ベスト16 森田
試合を終えて笑顔を見せる酒井㊧と矢野
東洋大の新戦力として名をとどろかせた酒井
第68回東日本学生相撲新人選手権大会が行われ、東洋大からは3名の選手が出場した。酒井(法1=飛龍)は準優勝、矢野(法1=水戸農業)は3位、森田(法1=金沢市工)はベスト16に輝き、今年も新たに力強い戦力が備わったことを示した。
あいにくの空模様のもと開催された今大会。天気の悪さとは反対に、東洋大から出場した 3人は快調に予選トーナメントを勝ち進んでいった。中でも酒井は確実に白星を重ね、迎えた準々決勝。相手は同じ東洋大の矢野だ。矢野はここまで安定した試合内容で調子の良さを見せていた。決着は一瞬のことだった。立ち合い直後、向かってきた矢野を捉えた酒井の蹴手繰りによって勝負あり。普段から稽古を一緒にしているチームメイト相手に「やりづらかった」と酒井は振り返ったが、流れるような速さで勝負を決めた。
進んだ決勝戦では土俵だまりから「いけ!いけるぞ!」と矢野の送る声援を背に、酒井は土俵へと上がった。東洋大は同65回大会で新保(法4=鰺ヶ沢)が優勝してから西野(法3=金沢市工)、城山(法2=金沢市工)と3年続いて優勝していた。今回4連覇がかかっていることを意識して挑んだ酒井。しかし、相手のパワーに押され惜しくも敗北を喫した。あと一歩のところで優勝を逃した悔しさを味わった今大会。この経験を糧に、目標とするレギュラー入りを目指していく。
また、酒井に敗れはしたが、3位に入賞した矢野。力強さが際立つ相撲を武器に「少しでも先輩方に追いつけるようにしたい」と意欲的だ。
出場した3名ともがしっかりと結果を残したことはチームにとっても今後の好材料となるだろう。4月に行われた今季初戦の全日本大学選抜相撲宇和島大会では団体2連覇、個人で白石(法3=専大松戸)が優勝を果たし、幸先のいいスタートを切っている。そこへ力強い新戦力が加わったことでさらに選手層も厚みを増した。この勢いを絶やさずに、最大の目標であるインカレ団体戦2連覇へ向けて、チーム一丸となって突き進んでいく。
■コメント
・浜野監督
(1年生の戦いを見て)よく頑張った。(準決勝では東洋大対決となったが)トーナメントは抽選なのでこればかりは仕方ない。(二人の戦いぶりは)いつも一緒に稽古している相手だから。(今後期待することは)先輩について選手として戦えるように成長してもらえればと期待している。
・酒井(法1=飛龍)
(今大会振り返ってみて)ぼちぼち。決勝まで進めたのはうれしかった。(優勝まであと一歩だったが)4連覇がかかっていたので悔しかった。(準決勝では矢野選手との対戦だったが)やりづら かった。やっぱり一緒の仲間なので。(今後の目標は)レギュラーに入れるように頑張りたい。
・矢野(法1=水戸農業)
今日の調子は良かった。準決勝で東洋同士の対決だったので多少やりにくさはあったが、いつも通り自分の相撲を取るだけだと考えて取り組んだ。(大学に入って)人生で初めての寮生活だが慣れてきた。(今後の目標は)これから一生懸命練習して少しでも先輩方に追いつけるようにしたい。
TEXT=吉川実里 PHOTO=水野桜、森崎睦仁