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2017.09.07
硬式野球

[硬式野球]大型右腕甲斐野 雨ニモマケズ連日白星

平成29年度東都大学野球1部秋季リーグ戦

9月7日(木)神宮球場

○東洋大4-2日大


気迫あふれる投球を見せた甲斐野 


 降りしきる雨の中、チームの命運を分ける一戦の先発のマウンドを託された飯田(営4=常総学院)の危機に、5回途中からマウンドを譲り受けた大型右腕の甲斐野は連投の疲れを見せず、チームを勝利に導いた。

 「お前に任せる」と飯田から白球を託された甲斐野は5回走者を背負った場面でマウンドに上がった。「秋リーグに入ってから調子が良い」と自賛した甲斐野は最速151㌔をマークする直球を軸に変幻自在の投球を見せた。前日の決め球のフォークが狙われていることを感じると、スライダーを有効に使う巧みな投球で4つの三振を奪った。その後1点を奪われると、同級生の中川(法3=PL学園)らの声援で自身を奮い立たせ、試合を立て直した。

「オープン戦では気持ちで負けてしまい、思うようなプレーが出来なかった」と自身の夏の課題を振り返った。課題克服のため精神面の強化を図り、練習を積み重ねてきた。その成果もあり監督からも2日連続の救援に抜てきされ、この日の試合で大きく花開いた。勝利を目前とした9回の投球では「控えにいる村上(総1=智辯学園)には投げさせたくない。絶対に自分が抑える」という強い気持ちで打者を三者凡退に打って取った。笑顔で今日を振り返る甲斐野は気持ちを全面に押し出した気迫の投球で2日連続の勝利を掴んだ。

 予期せぬ登板にも臆することなく投げぬいた豪速右腕。この男の今季の活躍が春秋連覇の1ピースとなるか。


■コメント

.・甲斐野(営3=東洋大姫路)
自分にとっても、チームにとっても2勝はとても嬉しい。今日は3回に監督に「すぐに行け」と言われたので、(ブルペンで)準備をしていた。昨日の今日で疲れは多少あったが、絶対に抑えて結果を出すと思っていた。やはり試合と練習は違うため、試合では丁寧に投げようと思い、質の良いボールを(投げることを)目指した。5回に飯田さんに「お前に任せる」と言われ、同級生の中川をはじめ野手みんなから声をかけてくれたので頑張れた。9回には監督に「真っ直ぐ投げろ」と言われ、投げた。「村上には投げさせたくない。絶対に自分が抑える」という気持ちで投げきった。


TEXT=山崎菜々子 PHOTO=望月優希