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第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)第13節
9月23日(土) Shonan BMW スタジアム平塚
東洋大4-1日体大
<出場メンバー>
▽GK
伊藤俊祐(国4=柏U-18)
▽DF
坂本涼斗(国1=柏U-18) →77分 清水玲央(国3=大宮Y)
浦上仁騎(国3=大宮Y)
渡邉拓也(国2=FC東京U-18)
渡辺星夢(国3=前橋育英)
▽MF
松崎快(国2=大宮Y) →81分 宮野直也(国4=西部台)
高橋宏季(国3=FC東京U-18) →87分 坪川潤之(国2=矢板中央)
勝野瑛(国3=浦和Y)
宮吉悠太(国4=京都橘)
▽FW
丹代藍人(国3=青森山田)
坂元達裕(社3=前橋育英)
鮮やかにGKをかわし先制点を奪う坂本
渡邉のゴールは貴重な追加点となった
勝野は攻守にわたってチームに貢献した
下位に沈む日体大との対戦は東洋大の攻撃陣が躍動した。坂元(社3=前橋育英)のゴールを皮切りに前半だけで一挙3得点。後半にも1点を追加し、4-1で快勝。前節の敗戦を払拭する内容で上位進出の足がかりをつかんだ。
強風が吹き荒れる中行われた一戦。風を見方につけたのは東洋大だった。立ち上がりこそ落ち着かない試合運びだったものの、次第に東洋大が主導権を握り始める。21分、右サイドでボールを持った松崎(国2=大宮Y)からのクロスを宮吉(国4=京都橘)が折り返し最後は高橋(国3=FC東京U-18)がシュートもゴール右へそれていった。相手の背後をうまく突いたパスで攻撃のリズムが生まれる。すると29分、センターサークル付近でボールを受けた松崎が相手の裏へロングボールを放り込む。これが風に押し戻され前線を走る坂元に上手く収まった。坂元は「切り返して確実に決めよう」と背後から迫るDFを振り切ると、続くGKも冷静にかわしてシュート。会場を沸かせた坂元のプレーはチームに待望の先制点をもたらした。勢いに乗る東洋大は得意のハイプレスから相手のミスを誘う。丹代(国3=青森山田)がボール処理にもたつくGKからボールを奪取するとそのまま無人のゴールへ。前節の流経大戦で見せたハイプレスがこの試合でも結果として表れた。しかし、前半はこのままでは終わらない。42分、右サイドで数的不利な状況を生み出されると、深い位置から上がったクロスに頭で合わせられ、1点を返されてしまう。それでも45+2分、前半ラストのCKから追加点が生まれる。高橋の蹴ったボールは競り合いの中へ、落下点にいた渡邉(国2=FC東京U‐18)がうまく反応しシュート。失点からの嫌な流れをかき消す貴重な追加点となった。古川監督も「相手の士気を下げることができた」と渡邉のゴールに一定の満足感を表した。
後半は、ボールこそ保持するものの、なかなかフィニッシュまでたどり着けない展開が続く。すると、一瞬の隙をつくのは日体大。細かいパスからエリア内に侵入される場面が増えるが、最後のところでDF陣の体を張ったブロックや、GK伊藤主将(国4=柏U-18)の安定したセーブにより反撃の一手を許さない。守備陣の奮闘に応えたい攻撃陣は59分丹代が宮吉とのワンツーで中央を突破するとそこに松崎、坂元も絡み相手を翻弄(ほんろう)していく。こぼれたところに中盤から駆け上がってきた勝野(国3=浦和Y)が待っていた。「冷静に流し込むことができてよかった」とコースを見極め放ったシュートはGKの手の届かないゴール右下へ。序盤から攻守に走り回っていた勝野のゴールはチームの勝利を決定づける一発となった。
今節は攻撃陣の連動性が光る試合となった。攻撃のバリエーションが増えることで相手のDFも的を絞りづらくなる。そういった意味ではこの試合の得点パターンはすべて異なっており、攻撃陣の好調がうかがえた。次の相手は前期で2-2の打ち合いを演じた東国大。ここで勝ち点3を手にすれば上位の背中が見えてくる。昨年から互角の戦いが繰り広げられている東国大戦に向けて「絶対勝って上位に食らいつきたい」(渡邉)、「絶対に勝って連勝したい」(勝野)と選手たちの気合いは十分だ。今節のような多彩な攻撃で連勝をつかむことができるか、攻撃陣の爆発がカギを握る。
■コメント
・古川監督
(一昨日が誕生日とのことだが)そうですね、昨日少し祝ってもらった。プレゼントとして勝利とそれぞれいいプレーを見せてくれと要求した。そういうシーンが多く見られて良かった。(攻撃陣が躍動したが)先制点が取れたのがすごく大きかったのかなと思う。その中で相手が自滅してくれた部分などで、前節の流経大戦のように、前半リードしてる中で残りの10分で失点してしまうのを避けるようベンチから声を掛けていた。それでも結果やられてしまって嫌な流れかなと思ったけれど、前半終了間際に3点目が取れたことで相手の士気を下げることができたかなと思う。(中盤から裏を狙うパスが目立ったが)全部足元だとつかまりますし、選手にはスペースを意識するように伝えている。効果的に長いボールを入れて攻撃ができていたと思う。特に前半は風下だったので、風で押し戻されたボールがGKの前の嫌な位置に落ちるのでそこは狙い目だといった結果が先制点の形。(次節へ向けて)東国大は今上位につけているので、我々も上位との差を縮めていくためにはしっかり上のチームに勝っていくことが必要になってくる。またしっかり勝てるようにいい準備をしたい。
・坂元(社3=前橋育英)
今日、先制点を自分がとることができて、そこから流れに乗れて1点返されたが、しっかりと前半3ー1で終えることができて勝ちにもっていけたのでそこは良かったと思う。(ゴールシーンを振り返って)松崎くんからいいボールが出て、自分はオフサイドぎりぎりで飛び出して相手と入れ替わる形になって、GKと1対1気味のところを強引に打っても五分五分くらいかなと自分の中であったので、切り返して確実に決めようと思ってああいう形でシュートを打った。(得点王は意識しているか)正直、一位とはすごい離れているとは思うが、まだまだここから巻き返せると思っているので狙っていきたいとは思う。(次節に向けて)次節もすごい難しい試合になると思うが、またチーム一丸となって勝ちに向かってやっていきたいと思う。
・高橋(国3=FC東京U‐18)
自分たちの入り方が悪くて苦しい立ち上がりだったけれど、相手のミスもあって先制点が取れたことは良かったなと思う。(CKからの得点もあったが)前期も日体大戦ではセットプレーから得点が取れていたので、ここ最近セットプレーからの得点が無かったことを含めてこの得点は次につながると思う。(隣でプレーする勝野がゴールを挙げたが)同じポジションでプレーをしているので、やっぱり決められると悔しいというか自分ももっと欲を出してプレーしていきたい。(線が太くなった印象を受けるが)筋トレは力を入れている。選抜に行ったときに球際でのフィジカルは要求されていたので、個人でも練習から意識してやっている。(次節へ向けて)上位対決になるのでここで勝てば上との差も縮まって、また上位を目指していけるので絶対に負けたくない。
・勝野(国3=浦和Y)
まず前半の立ち上がりが悪かったが、うまく先制点と追加点とることができて、ゲームをうまく自分たちのペースで進めることができた。失点してしまったが前半終了間際に追加点を取れて、二点差で前半終わることができたのはよかった。そして後半相手にボールを持たれることが多かったが追加点をとれてゲームを決定づけることができてよかった。(得点シーンは)いい形で前線にボールが入って自分もチャンスだと思って前に出て行って、ドリブルで快がシュートを打つと思ったがうまく自分の前に転がって来て冷静に流し込むことができてよかった。(前期から)前期は調子に波があったので波を減らしていきたい。そして前期のように連勝できると波に乗れるので連勝を狙っていきたい。(次戦へ向けて)次節は東国でレッズの先輩や後輩もいるので絶対に勝って連勝したい。
・清水(国3=大宮Y)
点差がついてて入りやすかったが、そういうところで流れを崩してはいけないと思いながら入った。そこを意識して入ったが、途中出場は難しくてなかなかうまく入れなかった。(大学初出場だが)公式戦は緊張感が違う。天然芝も大学入ってからは初めてだった。緊張はしていたが楽しめたから良かった。(監督からは)入りは大事にするように言われていて、守備から入っていこうと言われて、そこは意識してやった。初っ端からファールしてしまったので、そういったところは気をつけないといけないと思った。(次戦へ向けて)1週間あるので、そこへ向けてアピールしてもっと出場時間をもらえるように頑張りたい。
・渡邉(国2=FC東京U-18)
内容どうのこうのより前節の敗戦もあったし、一昨日は監督の誕生日で勝利をプレゼントしたかったので勝てて良かった。(ゴールシーンを振り返って)自分はジャンプしても届かなくて振り返ったら(浦上)仁騎くんが体を入れてくれていたので自分はもう蹴り込むだけだった。(守備面の評価は)相手のFWの選手も結構フィジカルがあった。自分はフィジカルが課題なのでもっともっと筋トレなどでフィジカルを強くしていきたい。(次節へ向けて)東国大にも強力なFWがいるので、失点しないでゼロで抑えられるようにしたい。ライバル意識もある相手で今は順位も上なので、絶対勝って上位に食らいつきたい。
[次節試合予定]
第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)
第14節 10月1日(日) 対東国大 成田市中台運動公園陸上競技場にて 14:00キックオフ
TEXT=美浪健五 PHOTO=谷口奏生、大谷達也